元となった辞書の項目
troop
解説
1. 基本情報と概要
単語: troop
品詞: 名詞 (ただし、動詞として「隊列を組んで進む」などの意味でも使われることがあります)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 「troop」は「集団」「群れ」「軍隊・兵士の部隊」などを示す名詞として使われます。
- たとえば「a troop of monkeys(サルの群れ)」や「troops(複数形)=兵士たち」といったように、集団を指し示すときによく登場します。軍事的文脈では「部隊」「軍勢」という意味が強い単語です。
活用形・他の品詞
- 名詞(単数形): troop
- 名詞(複数形): troops
- 動詞形: to troop(隊列を組む、集団で進む)
- 例: “People trooped into the hall.(人々がホールにぞろぞろ入ってきた)”
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「troop」はフランス語由来の「troupe」が語源とされ、「集団」「一座」を表す言葉がもとになっています。接頭語・接尾語を特に伴わない単独の語形です。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- a troop of monkeys
- サルの一群
- サルの一群
- troop movements
- 部隊の移動
- 部隊の移動
- deploy the troops
- 兵士を配置する
- 兵士を配置する
- troop carrier
- 軍用輸送車
- 軍用輸送車
- troop surge
- 部隊の急増/兵力増強
- 部隊の急増/兵力増強
- marching troops
- 行進する部隊
- 行進する部隊
- frontline troops
- 前線部隊
- 前線部隊
- troop withdrawal
- 部隊の撤退
- 部隊の撤退
- troop morale
- 部隊の士気
- 部隊の士気
- troop buildup
- 部隊の増強
- 部隊の増強
関連語や派生語
- trooper: 兵士、騎兵、州警察隊員などを意味する名詞
- troupe: (演劇などの)一座、劇団(同語源だが綴りと意味に差異あり)
3. 語源とニュアンス
- 「troop」は中世フランス語「troupe」を起源とし、「集団」「軍隊」を指す言葉として古くから使われてきました。英語に取り入れられた後は主に軍隊や兵士の集まりを表す際に使われ、さらに「動物の群れ」などにも派生して使用されるようになりました。
- 軍事的ニュアンスが強いため、フォーマルめの文脈で兵士を述べるときに使われます。一方で、動物などの「群れ」を表すときは日常的な文脈でもカジュアルに使われることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞/不可算名詞: 「troop」は可算名詞として扱い、「a troop of …」の形で単数・複数を区別して使います。ただし、「troops」と複数形にすると「兵士たち」という集合的な意味になります。
- 動詞としての使い方: 「to troop」は自動詞として「隊列を組んで進む」「一斉に移動する」という意味で使われます。文語寄りであり、日常会話ではあまり使われません。
代表的な構文
- a troop of + [動物/兵士]: “…の群れ/隊”
- troops + [動詞]: “兵士たちが…する”
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “We saw a troop of monkeys while hiking in the forest.”
(森をハイキングしているときにサルの群れを見たよ。) - “A troop of kids ran past the store, laughing loudly.”
(子どもたちの集団が、大声で笑いながらお店の前を駆け抜けていった。) - “There’s a troop of scouts camping near the lake.”
(湖の近くでボーイスカウトの団体がキャンプしているよ。)
ビジネスでの例文
- “The company’s new security system is designed to handle troop-level coordination.”
(その企業の新しいセキュリティシステムは、部隊レベルの統制にも対応できるように設計されています。) - “We need to manage the troop movement effectively in our event staff organization.”
(イベントのスタッフ配置において、集団行動を効率的に管理する必要があります。) - “The term ‘troop’ is often used metaphorically to refer to cohesive team efforts.”
(「troop」という用語は、チームが一丸となって協力する様子を指す比喩としてもよく使われます。)
学術的な文脈での例文
- “Researchers observed a troop of baboons to study their social hierarchy.”
(研究者たちは、ヒヒの群れを観察して彼らの社会的階層を研究した。) - “Anthropologists often compare human group behaviors to animal troops to understand social bonding.”
(人類学者は社会的結束を理解するために、人間の集団行動を動物の群れとしばしば比較検討する。) - “The historical records describe how a large troop of cavalry was deployed during the campaign.”
(歴史記録によると、その遠征で大きな騎兵部隊が配置されたと記されている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- group(グループ)
- 一般的な「集団」。非常に幅広く使える点で「troop」との違いがあります。
- 一般的な「集団」。非常に幅広く使える点で「troop」との違いがあります。
- band(一団/楽団)
- 人々や動物の小さな集団。音楽バンドの意味もある。
- 人々や動物の小さな集団。音楽バンドの意味もある。
- company(仲間/連隊)
- フォーマルに人の集まりを指し、「軍隊の中の中隊」という意味もある。
- フォーマルに人の集まりを指し、「軍隊の中の中隊」という意味もある。
- squad(小隊)
- 軍事用語でさらに特定の小規模の部隊を指す。
- 軍事用語でさらに特定の小規模の部隊を指す。
反意語
- individual(個人)
- solo(単独)
「troop」のように集団を表す言葉と対比するときに挙げられる場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /truːp/
- アメリカ英語・イギリス英語の発音: 大きな違いはなく、どちらもほぼ [truːp] と発音します。
- 強勢: 「troop」の1音節目(というか唯一の音節)にアクセントがあります。
- よくある発音ミス: [tr-] が [ch-] のように聞こえてしまうミスに気をつけましょう。特に日本語話者は[トゥループ]という感じで「ト」と「ルー」の母音をはっきりと発音する意識を持つとよいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「troop」と「troupe」はつづりが似ており、間違えやすいです。
- troop: 部隊、群れ
- troupe: 劇団、一座
- troop: 部隊、群れ
- 「troops」と複数形になると、「兵士たち」を意味する傾向が強い点に注意してください。
- TOEICや英検などの問題では、軍事的文脈や比喩的に「集団」「部隊」という意味で出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「troop」は「トループ」と聞こえるので「トループ(舞台)が集まって兵士のように動く」というイメージで覚えると、フランス語由来の「troupe」と結びついて記憶しやすいです。
- 集団行動を思い描きながら「トループ→集団→部隊・群れ」とイメージすると定着しやすいでしょう。
- スペルミス・混同を防ぐため、「troop」は“oo”が兵士や動物の“群れ”というふうにイメージしてみてください。
以上が名詞 「troop」 の詳細解説です。軍事的な文脈が強いですが、動物の群れや人の集団を指す場合にも使われる魅力的な単語です。ぜひ、文脈に合わせて使い分けてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(特に,移動中の人・野生の動物の)群れ,一団《+of+名》
意味(2)
騎兵大隊,装甲車大隊
意味(3)
ボーイ(ガール)スカウトの分隊(16‐32人で編成する)
意味(4)
《複数形で》軍隊;警官隊;武装団