元となった辞書の項目
significance
解説
1. 基本情報と概要
英単語: significance
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語):
• The importance or meaning of something.
意味(日本語):
• 重要性、意義、意味合い
たとえば、「ある出来事がどれほど重要なのか」というような文脈で使われます。「重要性」や「意義」を強調するときに用いられる、ややフォーマルなニュアンスの単語です。
活用形:
- 名詞: significance (複数形: significances ただし数えられない文脈が多い)
他の品詞形:
- 形容詞: significant(重要な、意味のある)
- 副詞: significantly(著しく、重要なことに)
- 動詞: signify(意味する、示す)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2(中上級): 日常会話はできるが、抽象的な話題や学術的内容を理解・議論するのに少し語彙が必要になるレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- sign: 「印・標・合図」を意味するラテン語由来の要素
- -ific: 「~にする、~をもたらす」というラテン語の語幹 “facere(作る)”から派生した部分
- -ance: 名詞化する接尾辞
これらが組み合わさり、「重要性」や「意味合い」という抽象的な名詞として成立しています。
関連例
- significant(形容詞): 重要な
- signify(動詞): 意味する・示す
- insignificant(形容詞): 取るに足らない、重要でない
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- great significance(非常に大きな重要性)
- historical significance(歴史的意義)
- social significance(社会的意義)
- of particular significance(特に重要な)
- attached significance to ~(~に重要性を置く)
- lose its significance(その重要性を失う)
- cultural significance(文化的意義)
- practical significance(実用的な重要性)
- statistical significance(統計学的有意)
- the significance of this finding(この発見の意義)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語「signum(印、しるし)」から派生した「significare(示す・意味する)」が変化してできた単語です。
- 「何らかのしるし(sign)を持って示す・意味する(ificare)」というイメージが元になっています。
ニュアンス・使用時の注意
- 「importance」よりもややフォーマルで学術的な響きがあることが多いです。
- 日常会話で使っても問題はありませんが、特に論文・プレゼン・報告書などフォーマルな場面で多用される傾向があります。
- 感情を大きく動かすような「重要性」というよりは、客観的・竹を割ったような「ある事柄が持つ意義」について述べる場面に使われやすいです。
4. 文法的な特徴と構文
可算・不可算
- 通常は不可算名詞として扱われることが多いですが、文脈によっては複数形で使われることもあります。
- 例: “Different significances can be drawn from this event.”(この出来事には様々な意義がある)
- 通常は不可算名詞として扱われることが多いですが、文脈によっては複数形で使われることもあります。
一般的な構文
- “The significance of A (is ~)”(Aの重要性は~である)
- “A holds/has great significance.”(Aは大きな重要性を持つ)
- “The significance of A (is ~)”(Aの重要性は~である)
イディオムや他の表現
- “of no significance” → 重要性がない
- “be of significance” → 重要である
- “carry significance” → 意味をもつ
- “of no significance” → 重要性がない
フォーマル / カジュアル
- フォーマル文脈で頻出。カジュアルな日常会話なら「importance」や「meaning」の方がしっくりくる場合も。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I don’t understand the significance of changing our dinner plans last minute.”
- (夕飯の予定を直前に変えることの意味がわからないんだけど。)
- (夕飯の予定を直前に変えることの意味がわからないんだけど。)
- “Does this ring have any special significance?”
- (この指輪には何か特別な意味があるの?)
- (この指輪には何か特別な意味があるの?)
- “The significance of her words really hit me afterwards.”
- (彼女の言葉の大切さはあとになってから本当に胸に響いたよ。)
ビジネス (フォーマル)
- “We cannot underestimate the significance of this market shift.”
- (この市場の変化の重要性を過小評価することはできません。)
- (この市場の変化の重要性を過小評価することはできません。)
- “Please explain the significance of these figures in your report.”
- (あなたの報告書で示されているこれらの数値の重要性を説明してください。)
- (あなたの報告書で示されているこれらの数値の重要性を説明してください。)
- “The partnership holds great significance for our company’s future.”
- (その提携は、我が社の将来にとって非常に大きな意味をもっています。)
学術的 (アカデミック)
- “The significance of the data lies in its potential to inform policy decisions.”
- (このデータの意義は、政策決定に情報提供をする可能性にあります。)
- (このデータの意義は、政策決定に情報提供をする可能性にあります。)
- “Researchers emphasized the statistical significance of their findings.”
- (研究者たちは、彼らの調査結果の統計学的有意性を強調しました。)
- (研究者たちは、彼らの調査結果の統計学的有意性を強調しました。)
- “This theory has historical significance in the field of psychology.”
- (この理論は心理学の分野で歴史的な意義をもっています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- importance(重要性)
- 一般的に広く使う。「significance」よりフォーマル度が若干低い場合も。
- 一般的に広く使う。「significance」よりフォーマル度が若干低い場合も。
- meaning(意味)
- 「何を意味するか」という点に焦点がある。必ずしも「重要性」を含むわけではない。
- 「何を意味するか」という点に焦点がある。必ずしも「重要性」を含むわけではない。
- consequence(結果、重要性)
- 結果に焦点を当てて「重大な結果」というニュアンスを含むことが多い。
- 結果に焦点を当てて「重大な結果」というニュアンスを含むことが多い。
反意語 (Antonyms)
- insignificance (重要性のなさ、取るに足らないこと)
- irrelevance (無関係、的外れ)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA):
- イギリス英語: /sɪɡˈnɪfɪkəns/
- アメリカ英語: /sɪɡˈnɪfɪkəns/
強勢(アクセント):
- “sig-NIF-i-cance” の “NIF” の部分に強勢があります。
よくある発音の間違い:
- /-kænce/ と発音してしまう
- 「シグニフィカンス」のように「カンス」部分が変に長くなる
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- significance → 「signficiance」や「significancee」といったスペルミスに注意。
- significance → 「signficiance」や「significancee」といったスペルミスに注意。
- 形容詞 significant との混同
- “significant”は形容詞、「重要な」の意味。用法を混同しないように。
- “significant”は形容詞、「重要な」の意味。用法を混同しないように。
- 他の派生形との混同
- signify(動詞)、signification(名詞だがやや文語的)など、派生形で意味が変わるので注意。
- signify(動詞)、signification(名詞だがやや文語的)など、派生形で意味が変わるので注意。
- 資格試験での出題傾向
- TOEICや英検などで読解パートの語彙問題、あるいは文章中のキーワード理解で出題される場合がある。
- 特にビジネス文章や学術文章にしばしば登場する。
- TOEICや英検などで読解パートの語彙問題、あるいは文章中のキーワード理解で出題される場合がある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- Sign(サイン) + if(イフ) + icance(カンス) → 何らかの「しるし(sign)」が「もし(if)」加わって“意味”や“重要性”を生み出す感じ、と語呂で覚えるのも手。
- 「significant(重要な)」から覚える人も多いです。
- 「sign(合図) → “合図(シグナル)" は物事が重要だと伝えるもの」というイメージを関連づけておくと頭に残りやすいです。
学術的な文章でもビジネス文章でも頻出する重要単語ですので、ぜひしっかり覚えて使いこなしてください。
意味のイメージ
意味(1)
重要性,重大さ(importance)
意味(2)
(…の)意味,意義(meaning)《+of+名》