passenger
1. 基本情報と概要
単語: passenger
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英): A person who is travelling in a vehicle (such as a car, train, plane, or ship) but is not driving or operating it.
意味(和): 車や電車、飛行機、船などの乗り物に乗っているが、それを運転・操縦していない「乗客」を指します。
「passenger」は、電車やバス、飛行機などの公共交通機関の利用者として使われるほか、自家用車における“乗せてもらっている人”にも使える、いわゆる「乗客」というニュアンスの単語です。
- 活用形: 名詞のため動詞のような時制変化はありません。ただし、単数形 (a passenger) と複数形 (passengers) があります。
- 他の品詞になる例: 同じ形の動詞や形容詞などは存在しませんが、“passenger”を含む形容詞的表現(例: passenger compartment 「乗客用コンパートメント」)として使われることがあります。
CEFRレベル目安: B1(中級)
一般的な旅行・移動の文脈で日常的に使う単語ですが、鉄道や航空など少し専門的な場面でも用いられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- pass + -er に相当する部分を含みます。本来は中英語で「passage(通行)」に由来し、そこに行為者を表す接尾語 -er が付いて「通行する人」「旅をする人」という意味を持つようになりました。
派生語・類縁語など:
- passage(通路、通過)
- pass(通る、合格する)
- passenger car(乗用車、旅客車両)
- passenger plane(旅客機)などで使われるように、ほかの名詞と複合して新しい表現を形成することも多いです。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個):
- passenger seat(乗客席)
- passenger car(旅客車両 / 乗用車)
- passenger plane(旅客機)
- passenger train(旅客列車)
- passenger ship(客船)
- passenger list(乗客リスト / 搭乗者名簿)
- passenger terminal(旅客ターミナル)
- passenger rights(乗客の権利)
- passenger occupancy / passenger load(乗車率 / 乗客数)
- passenger ticket(乗車券 / 乗船券)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中英語の passager(アンジェロ=ノルマン語)から派生し、passage(通過) + -er(する人)で「(通り)過ぎる人」「旅をする人」の意味を持ちます。
ニュアンスと使用上の注意:
- 「乗客」としての意味は基本的にニュートラルで、ポジティブ・ネガティブどちらにも偏りにくい単語です。
- ただし比喩的に「(チームや組織で) 何も貢献せずにただ乗りしている人」「ただ同行しているだけの人」といった軽い皮肉表現に使われる場合もあります。
- フォーマル・カジュアルどちらの文脈でも使えますが、日常会話からビジネス、さらには法律文書など幅広い用途に対応します。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: 主に「一人の/複数の乗客」という形で数えられます。例: one passenger / two passengers
- 一般的な構文:
- “(Number of) passengers + 動詞” 例: “Two passengers boarded the bus.”
- “The passenger + 動詞” 例: “The passenger asked the train attendant for information.”
- “(Number of) passengers + 動詞” 例: “Two passengers boarded the bus.”
- イディオム・頻出表現:
- 特に決まったイディオムは多くありませんが、“a passenger in one’s own life” のように比喩的に「自分の人生を自分で運転せずにただ流されている人」という意味合いで使われることがあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“How many passengers were on the bus this morning?”
(今朝のバスには何人の乗客が乗っていた?)“I prefer to be a passenger rather than driving on long trips.”
(長距離の旅行では運転するより乗客でいるほうがいいな。)“Could you ask the passenger next to you to move their bag, please?”
(隣の乗客の方にバッグを移動してもらうよう頼んでくれる?)
(2) ビジネスシーンでの例文
“Our company aims to enhance passenger satisfaction through improved cabin services.”
(弊社は機内サービスの改善を通じて乗客満足度を高めることを目指しています。)“We need to revise our passenger policy to accommodate special needs travelers.”
(特別な配慮が必要な旅行者に対応するために、乗客向けポリシーを見直す必要があります。)“Let’s analyze passenger data trends to optimize the train schedule.”
(列車のスケジュールを最適化するために、乗客データの傾向を分析しましょう。)
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
“Recent studies focus on passenger flow in urban public transport networks.”
(最近の研究では、都市の公共交通ネットワークにおける乗客フローに焦点が当てられています。)“Passenger behavior analysis helps improve safety and convenience in airports.”
(乗客の行動分析は、空港での安全性と利便性の向上に役立ちます。)“The survey indicates that passenger satisfaction correlates strongly with on-time performance.”
(調査によると、乗客満足度は定時運行率と強く相関しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- traveler(旅行者)
- より広義で、旅をする人全般を指す。必ずしも乗り物に乗っているというわけではない。
- より広義で、旅をする人全般を指す。必ずしも乗り物に乗っているというわけではない。
- rider(乗る人)
- 車やバイク、自転車、公共交通機関などに乗っている人を表すが、よりカジュアルで「乗り物や動物に跨っている」というニュアンスがある。
- 車やバイク、自転車、公共交通機関などに乗っている人を表すが、よりカジュアルで「乗り物や動物に跨っている」というニュアンスがある。
- commuter(通勤・通学者)
- 毎日または定期的に同じルートを使う人を表す。仕事や学校に行くために移動する人のニュアンスが強い。
- 毎日または定期的に同じルートを使う人を表す。仕事や学校に行くために移動する人のニュアンスが強い。
- traveler(旅行者)
反意語:
- driver(運転手)
- pilot(操縦士)
- crew(乗務員)
いずれも「乗客」とは逆に、乗り物を運転・操縦・管理する側の立場を表します。
- driver(運転手)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(アメリカ英語): /ˈpæsɪndʒər/
- IPA(イギリス英語): /ˈpæsɪndʒə/
アクセント(ストレス):
- 最初の音節「pas-」に強勢があります。
- 「g」は発音されない(インビジブルな音)ため、語中の “-enge-” は “-in-jər” (アメリカ英語) に近い音になります。
アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語では語尾が “-ər” のようにやや「アー」とはっきり発音されるのに対し、イギリス英語では語尾が「-ə(シュワー)」に近い音で発音されます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “passenger” を “passanger” と書いてしまうミスが多いです。母音が “e” か “a” か注意が必要です。
- 同音異義語との混同: とくに “passenger” と同音の単語はありませんが、「passage(通路)」 などと混同しがちです。品詞や意味を区別しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などのリスニングでは、バスや飛行機のアナウンスに “passenger” が出てくることも多いです。スペルと聞き取りの両面で注意して学習すると、実践的なスコアアップにつながります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “passenger” は “pass + -er” のイメージで「通る(pass)人(-er)」と覚えると記憶しやすいです。
- 「乗り物に“ただ乗っている”人」というビジュアルを思い浮かべると単語のイメージが固まります。
- スペルは “pass” の後に “-en-” が入り、その後に “-ger” と続くことを意識してください。
- 文字数を確認(9文字)しておけば、スペルミスを減らせます。
以上が passenger の詳細解説です。乗り物関連の会話や文章でよく使う単語なので、しっかり覚えておくと役立ちます。
乗客,旅客;船客
《英話》足手まといな人