construct

1. 基本情報と概要

単語: construct

品詞: 動詞 (他動詞)

意味 (英語): to build or form something by putting parts together

意味 (日本語): 何かを作り上げる・組み立てること。「construct」は建物や構造物を建設するときや、概念や理論を組み立てるときに使われる単語です。「建設する」「組み立てる」「構築する」というニュアンスで、文脈によっては物理的・抽象的な「作り上げる行為」を表します。

活用形

• 原形: construct


• 三人称単数現在形: constructs


• 現在分詞/動名詞: constructing


• 過去形/過去分詞形: constructed

他の品詞への派生例

• 名詞: construction (建設・構造・建造物)


• 形容詞: constructive (建設的な、前向きな)

CEFRレベルの目安

• およそ B2 (中上級): 語彙としては、学習用としては中上級レベルに位置します。日常単語よりは、やや抽象度が高い文脈(論文やビジネス文書など)で触れる機会が多いかもしれません。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 接頭語: con- (「共に/一緒に」を意味することが多い)
  


• 語幹: struct (「積み上げる」「構造」を表す)

“construct” は、「一緒に積み上げる」というイメージを持つ言葉で、要素をつなぎ合わせて作り上げるニュアンスがあります。

派生語・類縁語

• construction (名詞: 建設、建造、構造)
  


• constructive (形容詞: 建設的な)
  


• restructure (動詞: 再構築する)
  


• instruct (動詞: 教える、指示する) ⇒ 同じ “struct” 系でも、接頭語 “in-” が付くと意味が変化

よく使われるコロケーション（共起表現）10選

1. construct a building (建物を建設する)
   


2. construct a bridge (橋を建設する)
   


3. construct a theory (理論を組み立てる)
   


4. construct an argument (議論を構築する)
   


5. construct a framework (枠組みを構築する)
   


6. construct a model (模型を組み立てる)
   


7. construct a sentence (文を組み立てる)
   


8. socially constructed (社会的に構築された)
   


9. construct a roadmap (ロードマップを作る)
   


10. construct the infrastructure (インフラを築く)

3. 語源とニュアンス

語源

• ラテン語 “construere” (con-「共に」+ struere「積む」) から派生しており、「一緒に積み上げる」という意味を持っています。

ニュアンス・使用時の注意点

• 「construct」は 物理的 なものにも使えます (橋・家・ビルなど) が、抽象的 な概念や理論などを「組み立てる」場合にも広く用いられます。
  


• 口語よりはややフォーマル・ビジネス的・学術的ニュアンスを含みますが、会話でも専門的な文脈なら登場します。
  


• 「build」よりも「計画性を持って構築する」「概念を形作る」イメージが強いです。

4. 文法的な特徴と構文

• 「construct」は 他動詞 です。目的語 (construct + 何か) を伴います。
  


• 「construct + 目的語 + 前置詞句」の形で、作り上げる対象および方法・場所を示すことがあります。
  
  
  
  • 例: “They constructed a new bridge over the river.” (彼らは川の上に新しい橋を建設した。)
  
  

イディオム・構文例

• “construct something from scratch” (ゼロから何かを作り上げる)
  


• “construct a narrative” (物語を組み立てる) ⇒ 堅い文体で用いられる

フォーマル / カジュアルの使用シーン

• フォーマル: ビジネス文書や学術論文で、理論・プラン・建造物などを「構築する」と言う場合
  


• カジュアル: 日常会話で使うことはありますが、「build」のほうが口語では一般的

5. 実例と例文

日常会話 (カジュアル) 例文

1. “We plan to construct a small treehouse in the backyard.”
   
   （裏庭に小さなツリーハウスを建てるつもりなんだ。）
   


2. “I’m helping my friend construct some shelves for his room.”
   
   （友だちの部屋用の棚を一緒に組み立てているよ。）
   


3. “Let’s construct a plan for our weekend trip.”
   
   （週末旅行の計画を作ろうよ。）

ビジネスシーン 例文

1. “We aim to construct a clear strategy for market expansion next quarter.”
   
   （次の四半期に向けて、市場拡大のために明確な戦略を構築するつもりです。）
   


2. “Our team is working to construct a solid marketing plan.”
   
   （私たちのチームは堅実なマーケティングプランを作り上げようとしています。）
   


3. “They constructed a new office building near the headquarters.”
   
   （本社付近に新しいオフィスビルが建設されました。）

学術的な文脈 例文

1. “Researchers constructed a detailed model of the planetary system.”
   
   （研究者たちは惑星系の詳細なモデルを組み立てた。）
   


2. “He constructed his argument based on empirical data.”
   
   （彼は実証データに基づいて自らの議論を組み立てた。）
   


3. “It’s essential to construct a robust framework for analyzing the results.”
   
   （結果を分析するための強固な枠組みを構築することが重要です。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)

1. build (建てる)
   
   
   
   • より一般的。物理的に何かを建てるイメージが強い。
     
   
   


2. create (作る)
   
   
   
   • 幅広い文脈で「作り出す」意味。より抽象的。
     
   
   


3. form (形作る)
   
   
   
   • 形や概念を作る。やや抽象度が高い。
     
   
   


4. establish (設立する)
   
   
   
   • 組織や制度などを「設立する」、ややフォーマル。
     
   
   

反意語 (Antonyms)

1. demolish (取り壊す)
   


2. destroy (破壊する)
   


3. dismantle (解体する)
   

どれも「何かを壊す」「解体する」ニュアンスです。

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)

• アメリカ英語: /kənˈstrʌkt/
  


• イギリス英語: /kənˈstrʌkt/
  

アクセント (強勢)

• 第2音節に強勢が来ます: con-STRUCT
  

アメリカ英語とイギリス英語の違い

• 大きな差はありませんが、アメリカ英語のほうが “ʌ” の音がややはっきりする場合があります。
  


• 日本人学習者は第1音節にアクセントを置いて「コンストラクト」と言ってしまうミスが多いので注意が必要です。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: 「construct」を「contruct」などと “s” を抜かしてしまう間違いがよくあります。
   


2. 同音異義語との混同: 直接的な同音異義語はありませんが、
   
   
   
   • instruct (教える)
     
   
   
   • destruct (破壊する) : “destruct” そのものは動詞としてあまり使われませんが “destruction” は名詞で「破壊」。
     
     など、似た語形に注意しましょう。
     
   
   


3. TOEIC / 英検 등 試験対策: ビジネス文章中に「構造を作る」「計画を立てる」の文脈で頻出します。抽象的な文脈（理論の構築など）にも出やすいので対策の際は注意してください。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “con-” は「いっしょに」というイメージ、“struct” は “structure” と関連し「積み上げる」イメージ。
  


• スペリングは “con + struct” で覚えやすくなります。
  


• 「積木を組み立てる」＝ブロックを 一緒に 積み上げて 何かを作る、とイメージすると覚えやすいです。
  


• 覚えるときは「コン + 構造(struct) = construct」と連想するとミスが減ります。

以上が “construct” の詳細解説です。物を建設するだけでなく、アイデアを組み立てるときにも使える便利な動詞です。ぜひ、例文やコロケーションを参考に実際の場面で使ってみてください。