元となった辞書の項目
tool
名詞
(金づち・スパナー・のこぎりなど大工・指物仕事をするための)道具,工具 / (機械の部品を切削・加工する)動力機械(器具) / (2の)切削(加工)部分 / 道具に使われる人,手先 / 《比喩的に》(一般に)道具,手段 /
解説
1. 基本情報と概要
単語: tool
品詞: 名詞 (ただし動詞用法として “to tool around” などもあり)
「tool」は主に「道具」という意味の英単語です。日本語では「道具」や「工具」などと訳されます。たとえば、ハンマーやドライバーのように、何かを作ったり修理したりするために使われるものを指します。「道具を使って効率よく何かをする」というニュアンスがあり、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われます。
活用形
- 名詞なので、基本的には複数形 “tools” が一般的な変化形です。
- 動詞としては口語表現で “to tool around” (車でぶらぶらと走り回る) という用法などがありますが、頻度はさほど高くありません。
他の品詞形
- 動詞 (くだけた表現) : “tool around” → 車やバイクなどで気ままに走り回る
- 名詞以外の使用は限定的です。
CEFRレベル目安: A2(初級)
日常でよく登場する身近な語なので、やや初級レベルから学習する単語です。
2. 語構成と詳細な意味
- 「tool」の中に接頭語・接尾語は存在しません。単音節語で、言語的な付加要素がほとんどない形です。
- もともとは「何かを行う・作業するために使う物・手段」という広い意味を持ち、パソコンやアプリケーションソフトのことを比喩的に「ツール」と呼ぶこともあります。
関連語や派生語
- “toolkit” (ツールキット):必要な道具やツールをまとめたもの
- “toolbox” (工具箱):道具を収納する箱
- “tooling” (工具や道具類、または道具を使った作業工程を指す)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “hand tool” → (手動式の道具)
- “power tool” → (電動工具)
- “a set of tools” → (一揃いの道具)
- “tool chest” → (道具箱・工具箱)
- “essential tools” → (必須の道具・基本工具)
- “precision tools” → (精密工具)
- “keep your tools organized” → (道具を整理整頓する)
- “tool for the job” → (その作業に適した道具)
- “choose the right tool” → (正しい道具を選ぶ)
- “learning tool” → (学習ツール・役立つ手段)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “tōl” から来ており、当時から「作業のための器具」という意味で使われていました。
- 歴史的背景: 大昔から人間の生活に欠かせない「道具」はありふれた概念で、語源上も非常にシンプルな形を保っています。
使用時の注意点
- “tool” には、「人を目的達成の手段として利用する」ような比喩的用法で、「手先」「手駒」のような少しネガティブなニュアンスを含むことがあります。
- 日常会話からビジネスの場面まで幅広く使われますが、フォーマルが必要な学術論文などでは “instrument” や “implement” など別の単語が使われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: 「tool」は可算名詞なので、ふつう “a tool” や “tools” の形で使います。
構文例:
- “This is a useful tool for carpentry.”
- “We need to find the right tool for the job.”
- “This is a useful tool for carpentry.”
イディオム/関連表現:
- “tool around” (車やバイクで気ままに走り回る) → ややくだけた表現
- “be a tool” (からかわれる表現。相手を「利用されるだけの人」と揶揄するニュアンス)
- “tool around” (車やバイクで気ままに走り回る) → ややくだけた表現
フォーマル / カジュアル:
- 仕事の場や学術的な文脈でもそのまま使われるケースが多いですが、学術文脈では “instrument” や “device” を使うこともあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Do you have any tools I could use to fix this bike?”
(この自転車を修理するのに使える道具、何か持ってる?) - “I keep my tools in the garage so they’re easy to find.”
(道具はガレージに置いてあるから、見つけやすいんだよ。) - “We need a hammer—this is not the right tool for the job.”
(ハンマーが必要だよ。これはその作業に合った道具じゃない。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “We use various analytical tools to measure our marketing performance.”
(マーケティングの成果を測るために、さまざまな分析ツールを使っています。) - “A scheduling tool can save us a lot of time when planning meetings.”
(予定管理ツールは会議を計画するときに多くの時間を節約できます。) - “This software is a powerful tool for data visualization.”
(このソフトウェアはデータ可視化のための強力なツールです。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “In our study, we employed specialized tools to collect and analyze data.”
(我々の研究では、データ収集と分析に特化したツールを使用しました。) - “Such tools are essential for conducting experiments in molecular biology.”
(このようなツールは分子生物学の実験を行う際に不可欠です。) - “Statistical tools form the backbone of quantitative research.”
(統計ツールは定量的研究の基盤をなしています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- instrument (道具・器具)
- より繊細な道具や科学実験器具などを表すときに好まれます。
- より繊細な道具や科学実験器具などを表すときに好まれます。
- device (装置・機器)
- 一般には電子装置や機械的仕組みのある機器を指すことが多いです。
- 一般には電子装置や機械的仕組みのある機器を指すことが多いです。
- implement (道具・用具)
- 農具や特定の作業に特化した道具などに使われる傾向があります。
- 農具や特定の作業に特化した道具などに使われる傾向があります。
- equipment (装備・備品)
- 単体の道具というよりは、複数の機器や装備一式を指すときに用いられます。
反意語
- 「tool」の明確な反意語はありませんが、比喩表現として「手段のない状態」を示す場合は “helplessness” や “powerlessness” などが状況によって対比されることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /tuːl/
- アクセント: 1音節語のため、特に強勢の移動はなく “[ツール]” と伸ばして発音します。
- アメリカ英語 / イギリス英語の違い:
- アメリカ英語: [tuːl]
- イギリス英語: tuːl
- アメリカ英語: [tuːl]
- よくある発音の間違い: “tool” と “tall” /tɔːl/ を混同してしまう学習者がいます。“oo” の部分をしっかり長く発音することに注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “tool” の “oo” をうっかり一つにして “tol” と書かないように注意。
- 同音異義語との混同: “two” /tuː/ “too” /tuː/ などの “tu” 系と紛らわしいときがありますが、綴りや文脈で判断しましょう。
- 試験対策:
- 英検やTOEICなどで出題される際は、道具・手段を表す語彙問題や文章中の意味の推測問題で登場することがあります。
- 大学入試でも「tool=道具」として基礎的に押さえておくとよいでしょう。
- 英検やTOEICなどで出題される際は、道具・手段を表す語彙問題や文章中の意味の推測問題で登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “too(l) = 2 (two) + l” と空想でつなげてみる、あるいは “tool” の “oo” は「二つの輪っかで出来た道具」とイメージすると覚えやすいかもしれません。
- 「プログラムの開発ツール」「料理のためのキッチンツール」「趣味のDIYツール」など身近な分野で具体例を思い浮かべると記憶が定着しやすいです。
- 「道具を使って何かをする」という作業場面を頭に思い浮かべると、「tool」のニュアンスをつかみやすくなります。
以上が名詞「tool」の詳細解説です。日常からビジネス、学術の現場まで幅広く使われる、便利で覚えやすい単語です。
意味のイメージ
意味(1)
(金づち・スパナー・のこぎりなど大工・指物仕事をするための)道具,工具
意味(2)
(2の)切削(加工)部分
意味(3)
道具に使われる人,手先
意味(4)
《比喩的に》(一般に)道具,手段
意味(5)
(機械の部品を切削・加工する)動力機械(器具)