little

以下では、形容詞「little」について、できるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

英語・日本語での意味

• 英語: little = “small in size or amount”
  


• 日本語: 「小さい」「少ない」

「little」は「サイズや量が小さい・少ない」という意味を表します。

大きさが小さいものに対しても、量が少ないものに対しても使える単語です。

人や動物などを表すとき、かわいらしく感じさせるニュアンスがあります。

品詞

• 形容詞 (adjective)

活用形

• 原級: little
  


• 比較級: less / lesser / littler*
  


• 最上級: least / littlest*
  

(*「littler」「littlest」は口語表現や子ども向けの言い方で見られますが、一般的には “less” と “least” がよく使われます。)

他の品詞になったときの例

• 副詞的用法: “He ate very little.”（彼はとても少ししか食べなかった）
  
  → 量を表す副詞として用いられます。


• 代名詞的用法: “There is little I can do.”（私にできることはほとんどない）
  
  → 指示代名詞のような働きで、ほとんどない量を表します。

CEFRレベルの目安

• A2（初級）
  
  英語学習者の初級レベルからよく目にする、サイズや数量を表す基本的形容詞です。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 語幹: 「litt- / lit-」にあたる部分
  


• 接頭語・接尾語: 特に明確な接頭語・接尾語はありません。

派生語や類縁語

• “a little” (少しだけ)
  


• “little by little” (少しずつ)
  


• “littler,” “littlest” (口語的比較・最上級)

よく使われるコロケーション（10個）

1. little child（小さい子ども）
   


2. little time（わずかな時間）
   


3. little money（少ないお金）
   


4. little amount（少量）
   


5. little interest（わずかな興味）
   


6. little help（ほとんど助けがない）
   


7. little chance（可能性が低い）
   


8. with (very) little effort（ほとんど努力なしで）
   


9. little difference（わずかな違い）
   


10. little hope（ほとんど希望がない）

3. 語源とニュアンス

語源

• 「little」は古英語の “lytel” に由来し、古ドイツ語の “luttel” と関連があります。
  


• 元々は「小さい」「少ない」という意味合いで長い歴史を持つ単語です。

使用時の微妙なニュアンス

• 大きさ・量が少ないことを表す基本的な形容詞。
  


• “little kid” と言うと「小さい子（かわいらしい、幼い）」という含みがあります。
  


• “little” は親しみを込めて使うこともあり、カジュアルに使われます。
  


• フォーマルな文脈では「small」のほうが多用されることもあります。

4. 文法的な特徴と構文

• 形容詞として名詞を修飾します: “a little girl” (小さな女の子)
  


• 可算・不可算を問わず「量が小さい」状況にも使われます。
  


• 副詞として少量を表す場合は “little” が単独で用いられます: “I sleep very little these days.”（最近ほとんど寝ていない）
  


• “very little,” “so little,” “too little” など、程度を表す副詞と一緒に用いられるのが一般的です。

5. 実例と例文

以下の例文では、なるべく自然でネイティブが使いそうな表現を示します。

日常会話 (カジュアル)

1. “I only have a little time before I have to leave.”
   
   （出発まで、少ししか時間がないんだ。）
   


2. “This puppy is so little! It’s adorable.”
   
   （この子犬、すごく小さいね！とてもかわいい。）
   


3. “I eat only a little for breakfast.”
   
   （朝食は本当に少ししか食べません。）

ビジネス (ややフォーマル)

1. “We have very little budget left for this project.”
   
   （このプロジェクトの予算がほとんど残っていません。）
   


2. “There is little room for negotiation on the final price.”
   
   （最終価格には、ほとんど交渉の余地がありません。）
   


3. “We made little progress in yesterday’s meeting.”
   
   （昨日の会議ではあまり進展がありませんでした。）

学術的・アカデミック (ややフォーマル)

1. “Little evidence supports this hypothesis in the current literature.”
   
   （現行の文献では、この仮説を裏付ける証拠はほとんどない。）
   


2. “The study shows little correlation between the two variables.”
   
   （その研究は、2つの変数の間にほとんど相関がないことを示している。）
   


3. “There has been little research on this phenomenon so far.”
   
   （この現象についての研究は、これまでほとんど行われていない。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. “small”（小さい）
   
   
   
   • 主に大きさに焦点がある一般的な表現。フォーマル・カジュアルともに使いやすい。
     
   
   


2. “tiny”（とても小さい）
   
   
   
   • 「本当に小さい」という強調があるカジュアルな表現。
     
   
   


3. “slight”（わずかな）
   
   
   
   • 程度がとても小さいことを表すフォーマル寄りの単語。感情のこもらない説明に使われやすい。
   
   

反意語

1. “big”（大きい）
   


2. “large”（大きい）
   


3. “huge”（とても大きい）

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA):
  
  
  
  • イギリス英語: /ˈlɪt.l/ または /ˈlɪt.l̩/
    
  
  
  • アメリカ英語: /ˈlɪt̬.əl/
    
  
  


• アクセントは第1音節「lít」の部分に置かれます。
  


• イギリス英語では /t/ の後が明確になりやすく、アメリカ英語では /t/ が /t̬/（やや濁る音）になり、母音 /ə/ が弱めに発音されることがあります。
  


• よくある間違いとして、/i/ と /ɪ/ の音を混同して “leetle” のように発音してしまうことがあります。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• “little” と “a little” の使い分け:
  
  
  
  • “There’s little water.”（ほとんど水がない／少ない）
    
  
  
  • “There’s a little water.”（少しは水がある）
    
  
  


• “few” と “little” の違い:
  
  
  
  • “few” は可算名詞に使う（few books, few people）
    
  
  
  • “little” は不可算名詞に使う（little time, little patience）
    
  
  


• スペルミス: “litlle” “litle” などのように、t が重なる部分の誤りに注意。
  


• TOEIC や英検などの試験では、数量表現の問題で「a little / little / a few / few」を区別させる問題がしばしば出題されます。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「小さく」「少ない」イメージを頭に設定して覚えるとよいです。
  


• “little” の “lit-” は “light” の “li” とは別ですが、両方とも「軽い・小さい」イメージを持ちやすい一方で、スペルは異なるので注意。
  


• 「ちょっとしたことだけど」というとき “just a little” といったフレーズをセットで覚えると便利です。

以上が形容詞「little」の詳細解説です。大きさか量か、さらに “a little”・“little” の区別など、使い分けのポイントを押さえると、英会話や文章表現が自然になります。ぜひ覚えて使ってみてください。