private
1. 基本情報と概要
単語: private
品詞: 形容詞 (形容詞以外に、名詞として「(軍の)二等兵」の意味でも使われることがあります)
意味(英語): belonging to or intended for the use of a particular person or group; not for public use.
意味(日本語): 「私的な・個人的な・秘密の」というニュアンスです。公共(パブリック)ではなく、個人や少人数の範囲にとどめたい状況を表すときに使われます。「他の人には知られたくない」という含みを持つことも多いです。
活用形: 形容詞なので活用(動詞のような変化)は通常ありませんが、比較級・最上級表現としては more private
/ most private
が用いられます。
- 比較級: more private (より私的な)
- 最上級: most private (最も私的な)
他の品詞例:
- 名詞形: a private(軍における最下級兵士の階級)
- 名詞形: privacy(プライバシー:私的な情報や空間などが守られていること)
- 動詞形: privatize(民営化する)
CEFRレベル目安: B1(中級)〜 B2(中上級)
→ 日常会話や簡単なビジネスシーンで頻繁に出てくる重要度の高い単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源/語幹: “privat-” はラテン語の “privatus”(個人的な・私有の)に由来します。
- 明確な接頭語・接尾語は含まれていませんが、名詞形 “privacy” などは同じ語幹を共有しています。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- private room(個室)
- private property(私有財産)
- private matter(私的な問題)
- private life(私生活)
- private conversation(内密の会話)
- private sector(民間部門)
- private tutor(個人教師)
- private affair(内輪の問題)
- private information(個人的な情報)
- private party(身内のパーティー、または一般公開されていないパーティー)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “privatus” (他者から切り離された・個人の) が起源。
- 中世フランス語を経由して Middle English に入り、意味や綴りが少しずつ変化してきました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「公に知られたくない・公的領域ではない」という含意が強く、プライバシーの確保に関わる文脈でよく使われます。
- 口語・文章どちらでも使われますが、「confidential(機密の)」ほど硬いニュアンスではありません。カジュアルでもフォーマルでも場面に応じて使われます。
- 場面いっぱいに広まる情報ではなく、限られた人のみが共有する情報・空間・物事に対して使うイメージです。
4. 文法的な特徴と構文
- private は基本的に形容詞として使われます。
- 冠詞や修飾する名詞の前に置かれ、可算・不可算を問わず名詞を修飾可能です。
- 例) a private event(可算名詞
event
の前で修飾) - 例) private property(不可算名詞 “property” の前で修飾)
- 例) a private event(可算名詞
- よくあるイディオムとしては “keep something private”「何かを公表しないでおく」などがあります。
- フォーマルとカジュアルどちらでも使われますが、機密性の度合いが高い場合は
confidential
、よりプライベートで個人的な感情にフォーカスしたい場合はpersonal
などに言い換えることもあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“Could we talk in private for a moment?”
- 「ちょっと二人きりで話せるかな?」 (ほかの人に聞かれたくないとき)
“I prefer to keep my personal life private.”
- 「自分の私生活は人に知られたくないんだ。」
“This is a private matter; I don't want everyone to know.”
- 「これは私的な問題だから、みんなに知られたくないよ。」
(2) ビジネスシーンでの例文
“These documents are private and should not be shared outside the company.”
- 「これらの書類は社外秘なので共有しないでください。」
“She asked for a private discussion about her salary.”
- 「彼女は給料について内密に話し合いたいと要求しました。」
“We need a private room for the board meeting.”
- 「取締役会には個室が必要です。」
(3) 学術的・アカデミックな文脈での例文
“The study examines the impact of private tutoring on student performance.”
- 「その研究は個人指導が学生の成績に与える影響を調査しています。」
“Private ownership has historically differed from state ownership in terms of economic growth.”
- 「経済成長の面で、私有はこれまで国有とは異なる傾向がありました。」
“In this paper, we will focus on private investment in developing countries.”
- 「本論文では、発展途上国における民間投資に焦点を当てます。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- personal(個人的な)
- より感情や個人的事情にフォーカスするとき。
- より感情や個人的事情にフォーカスするとき。
- confidential(機密の)
- よりビジネス色が強く、厳格な秘密を保つニュアンス。
- よりビジネス色が強く、厳格な秘密を保つニュアンス。
- exclusive(限定の・排他的な)
- 限定されており、公に公開されないニュアンスが強い。
- 限定されており、公に公開されないニュアンスが強い。
- intimate(親密な)
- 個人間の親密さに焦点がある点で、私的領域のイメージに近いが、やや人間関係的。
反意語 (Antonyms)
- public(公の)
- 不特定多数の人に公開されている。
- 不特定多数の人に公開されている。
- open(開かれた)
- 誰でも見たり参加したりできる状態。
- 誰でも見たり参加したりできる状態。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA(国際音声記号)
- アメリカ英語: /ˈpraɪvɪt/
- イギリス英語: /ˈpraɪvət/
- アメリカ英語: /ˈpraɪvɪt/
アクセント(強勢)は “pri” の部分に置かれます。
アメリカ英語の発音は「プライヴィット」に近く、イギリス英語では「プライヴァット」に近いです。
間違えやすい発音として、 /eɪ/ や /iː/ で伸ばさず /aɪ/ で「プライ-」と発音する点に注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “privet”(イボタノキの一種)と間違えないようにしましょう。
- 同音異義語としては “privet” が近い発音ですが、意味はまったく異なります。
- 試験対策: TOEICや英検などでも「private sector(民間セクター)」「private property(私有財産)」などの熟語が出る場合があります。文脈で判断できるようにしておきましょう。
- 「private」「privacy」「privatization」など関連語のスペルと意味の違いを明確に覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “private” は頭文字の “pri-” を「プリン(プリ)=個人的に好きなものを独占する」というイメージにすると覚えやすいかもしれません。
- 「public」と対になる単語なので、「公」と「私」の対比でセットで覚えるのも学習に役立ちます。
- プライバシー(privacy)という言葉と一緒に覚えると、スペルも含め一貫したイメージが作りやすいでしょう。
以上が、形容詞 “private” の詳細解説になります。日常会話でもビジネスでも非常に頻出ですので、「自分だけの」「秘密の」「人には知られたくない」領域を表すときに、ぜひ使ってみてください。
私的迭,個人的な
私有の,私営の,私立の
内密の,非公開の,秘密の
公職についていない,在野の;(軍隊で)士官(下士官)でない
人目につからい,孤立した
兵卒,兵(軍隊で最も下の三階級)