元となった辞書の項目
grass
解説
1. 基本情報と概要
英単語: grass
品詞: 名詞 (可算名詞・不可算名詞として使われる場合がある)
意味(英語 / 日本語)
- 英語: grass = “a common plant with thin green leaves that covers fields and pastures.”
- 日本語: 「草」「芝生」にあたる言葉。主に地面を覆う薄緑色の植物全般を指します。「庭先に生えている草」や「牧草」などのイメージを含んでいます。
「grass」は、日常生活では「草」や「芝生」などを指すごく身近な単語です。公園や野原にある「緑のじゅうたん」のイメージです。A1からA2レベル(超初心者〜初級)でもよく出てくる単語ですが、実際の使いどころも多く、簡単な例文に登場しやすい単語です。
活用形
名詞なので時制による活用はありません。ただし、可算・不可算で使われる場合があるので注意が必要です。
- 不可算名詞として扱われる場合: このような「草/芝生」の集合体や総称を指すとき
- 可算名詞として扱われる場合: 「草の種類」を指すときなど
他の品詞
- 動詞「to grass」:口語的に「(家畜などに)牧草を与える」「密告する(英スラング)」という意味がありますが、初級者にはあまりなじみのない用法です。
CEFR難易度目安: A2(初級)
(※実際には身近な単語なので覚えやすいですが、いろいろな表現に派生するため初級レベル以上でも使いこなしが必要となります)
2. 語構成と詳細な意味
「grass」は語幹“grass”のみで構成されたシンプルな単語です。接頭語や接尾語はありません。
関連語や派生語
- graze: (動) 「(家畜が)草を食べる」「放牧する」
- grassy: (形) 「草の覆われた」「草っぽい」
- grassland: (名) 「草地」「牧草地」
コロケーション・関連フレーズ10選
- cut the grass(芝を刈る)
- mow the grass(芝を刈る)
- tall grass(丈の高い草)
- grass roots(草の根、(比喩的に)一般市民レベル)
- grass field(草地、グラウンド)
- grass stain(草の汚れ)
- a blade of grass(草の一本)
- roll on the grass(草の上を転がる)
- walk barefoot on the grass(草の上を裸足で歩く)
- green grass(青々とした草)
3. 語源とニュアンス
語源
「grass」は古英語のgræs
に由来し、さらにゲルマン祖語の形がルーツとされています。古くから「草」や「植物」を指す一般的な単語で、英語の歴史の初期から使われてきました。
使用上のニュアンス
- 「grass」は身近な自然物を指すため、日常会話でよく用いられます。
- 「芝生」や「野原」を指すときは穏やかなイメージを伴います。
- 牧草地などの伸びた「草」を指すときや、スポーツの芝を指すときなど、イメージに幅があります。
- 口語で使っても、ビジネスシーンで使っても問題ありませんが、文脈上しっかり何を指しているかを明示するとわかりやすいでしょう。
4. 文法的な特徴と構文
名詞(可算・不可算)
- 不可算名詞としての用法: “I love the smell of fresh grass.”(草全般を指す)
- 可算名詞としての用法: “There are many different grasses in this field.”(複数の種の草を指す)
イディオムや構文例
- keep off the grass: 「芝生に立ち入らないで」 → 公園などに標示されている文句
- grass on someone(イギリス英語のスラング): 「(警察などに)密告する」
フォーマル/カジュアルというよりは、文脈に合わせて対象を明確にすることで自然に使えます。
5. 実例と例文
日常会話シーン(3例)
- “Don’t walk on the grass, please. It’s still wet from the rain.”
- 「芝生の上を歩かないでください。雨でまだ湿っています。」
- “Let’s have a picnic on the grass by the lake.”
- 「湖のほとりの草の上でピクニックしようよ。」
- “There’s a four-leaf clover somewhere in this grass.”
- 「この草の中に四つ葉のクローバーがあるはずだよ。」
ビジネスシーン(3例)
- “We need to maintain the grass around the office building clean and tidy.”
- 「オフィスビル周辺の芝生はきれいで整った状態にしておく必要があります。」
- “Our landscaping team will install new grass in the courtyard.”
- 「造園チームが中庭に新しい芝を敷設します。」
- “The event will be held on the grass field behind the main hall.”
- 「イベントはメインホールの裏手にある芝生広場で開催されます。」
学術的な文脈(3例)
- “Various species of grass play a significant role in controlling soil erosion.”
- 「さまざまな草の種は土壌浸食を抑制するのに重要な役割を果たします。」
- “Researchers are developing drought-resistant grass varieties.”
- 「研究者たちは干ばつ耐性のある草の品種を開発しています。」
- “Grass is a fundamental component in many ecosystems.”
- 「草は多くの生態系の基盤となっている構成要素です。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- lawn (芝生)
- 「grass」で覆われた家や公園などの整備された芝生を特に「lawn」と呼ぶ。
- 「grass」で覆われた家や公園などの整備された芝生を特に「lawn」と呼ぶ。
- pasture (牧草地)
- 家畜に食べさせる草のある放牧地を表す単語。
- 家畜に食べさせる草のある放牧地を表す単語。
- herb (ハーブ)
- 一般には料理・薬用などに用いられる「草本植物」を総称するが、文脈によっては「小さな草の類」を示すこともある。
反意語
- 特に明確な反意語は存在しませんが、「concrete(コンクリート)」「pavement(舗装された道路)」など、草のない地面を表す言葉は対比として使われることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ɡræs/ (一部地域 /ɡrɑːs/)
- イギリス英語: /ɡrɑːs/ または /ɡræs/
アクセント
- “grass” は一音節の単語なので、アクセントは特に示す必要がありません。この単語そのものを強めて発音するときは語頭の /ɡr/ をしっかり発音し、母音を短め(米)または長め(英)に意識します。
よくある発音ミス
- 日本人学習者の場合、「グラス」と言ってしまいつい「ガラス」(glass) と混同してしまうことも。
- イギリス英語は母音が長め /ɑː/(グラース)、アメリカ英語は短め /æ/(グラス)に近い発音なので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “grass” の “r” と “a” の順番を入れかえて “gars” としてしまうなど。
- 同音異義語 “glass” (ガラス) と混同するケースがよくある。
- 可算・不可算の使い分け: 一般的に「草全体」を指すときは不可算名詞扱い。複数の種類の「草」を言及するときは可算。
- 試験対策: 基本的な名詞として初級レベルで出題されやすい単語です。文章の中で「lawn」「pasture」などとの違いを聞かれることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 文字の並び: g + r + ass → “g”は「グ」、 “r”を巻き舌気味に、 “ass”は「アス」。
- ガラス(glass)との区別を頭に入れると混同しにくくなります。
- 目で見える「緑のじゅうたん」を思い浮かべると覚えやすいでしょう。
- 「grass」で音読練習するときは、イギリス英語とアメリカ英語の違いを意識して発音すると、耳が慣れやすくなります。
以上が「grass」の解説になります。自然や環境に関する話題で頻繁に使われるので、発音や用法を覚えておくと便利ですね。ぜひ参考にしてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉《集合的に》草;牧草;イネ科の植物
意味(2)
〈U〉草地;牧草地,芝生
意味(3)
〈U〉《俗》マリファナ(marijuana)
意味(4)
〈C〉《英俗》密告者
意味(5)
〈人が〉仕事を離れて休養する
意味(6)
〈人〉を休ませる,に暇を出す