動詞「breathe」の詳細解説

1. 基本情報と概要

英語: breathe

日本語: 呼吸する

• 「呼吸をする」「息をする」という意味の動詞です。人や動物が空気（酸素）を体に取り入れ、二酸化炭素を排出するという行為を指します。
  


• 日常的に、「ちょっと息を整える/一息つく」などのシーンでも使われます。「息をしている」のニュアンスを表す、とても基本的かつ大切な単語です。

品詞

• 動詞 (Verb)

活用形

• 原形: breathe
  


• 三人称単数現在形: breathes
  


• 過去形: breathed
  


• 過去分詞: breathed
  


• 現在分詞/動名詞: breathing

他の品詞形

• breathe (動詞) → breath (名詞: 息)
  
  例: Take a deep breath.（深呼吸をして）
  


• 形容詞形としては breathless（息を切らした、息もつけない）などがあります。

難易度（CEFRレベル目安: A2 初級）

• 日常会話で頻出するうえ、身体に関する動詞なので、早い段階で学習しておくとよい単語です。

2. 語構成と詳細な意味

• 語幹: breath（名詞: 息）
  


• 接尾語: -e によって発音が変わり、動詞化（/breθ/ → /briːð/）しています。

派生語や類縁語

• breath (名詞): 息、呼吸
  


• breathless (形容詞): 息を切らした、息もつけない
  


• under one’s breath (イディオム): 小声で、かすかな声で

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. breathe deeply（深く呼吸する）
   


2. breathe hard（激しく息をする）
   


3. breathe a sigh of relief（ほっと息をつく）
   


4. breathe in（息を吸う）
   


5. breathe out（息を吐く）
   


6. can’t breathe（息ができない）
   


7. breathe fresh air（新鮮な空気を吸う）
   


8. breathe new life into ~（～に新たな活力を吹き込む）
   


9. breathe freely（自由に息をする、安心して息をできる）
   


10. breathe down someone’s neck（人を監視するように見張る、圧力をかける）

3. 語源とニュアンス

• 「breathe」は古英語の “brēoðan” や “bræþ”に由来し、もともと「空気の出入り」に関わる概念から来ています。
  


• 息をする行為を示すため、人体や生命活動を直接連想させます。
  


• 口語でも文章でも、どちらでもよく使われるカジュアルな単語です。専門用語というよりは、ごく日常的な場面で使われます。
  


• 「息を吹き込む」「一息つく」など、生き生きとしたニュアンスを含むことがあります。

4. 文法的な特徴と構文

• 他動詞/自動詞両方で使われる
  
  
  
  • 他動詞: I can't breathe the polluted air.（その汚染された空気を吸えない）
    
  
  
  • 自動詞: I can't breathe.（息ができない）
    
  
  


• シンプルな S+V の形で、「息をする」という意味としてもOKです。
  


• イディオムとして breathe a sigh of relief や breathe down someone’s neck などは慣用表現として覚えておくとよいです。
  


• 形式的にはそこまでフォーマル/カジュアルの差はないので、日常会話から書き言葉まで幅広く使えます。

5. 実例と例文

日常会話での例文（3つ）

1. Take a moment to breathe; you look stressed.
   
   （ちょっと息を整えて。ストレスがたまっているみたいだよ。）
   


2. I can’t breathe properly when I’m around cats.
   
   （猫のそばにいるとちゃんと息ができないんだ。）
   


3. Let’s open the window and breathe in some fresh air.
   
   （窓を開けて新鮮な空気を吸おうよ。）

ビジネスシーンでの例文（3つ）

1. Take a deep breath before you give your presentation.
   
   （プレゼンを始める前に深呼吸をしてください。）
   


2. He was so nervous he could hardly breathe.
   
   （彼はとても緊張して、ほとんど呼吸ができないほどだった。）
   


3. Let’s schedule regular breaks to breathe and refocus.
   
   （息抜きをして再集中するために、定期的に休憩を入れましょう。）

学術的な文脈での例文（3つ）

1. Mammals need oxygen to breathe and sustain metabolic processes.
   
   （哺乳類は呼吸して代謝を維持するために酸素を必要とする。）
   


2. Patients with respiratory illnesses often struggle to breathe normally.
   
   （呼吸器系の病気をもつ患者は、しばしば正常に呼吸するのに苦労する。）
   


3. The experiment measured how fish adapt to changes in water temperature by altering the way they breathe.
   
   （その実験では、魚が水温の変化に合わせて呼吸方法を変える様子を測定した。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. inhale（吸い込む）
   
   
   
   • 「空気やガスなどを吸い込む」というニュアンスにフォーカスします。
     
   
   
   • breathe よりも「吸う」動作だけを強調するときに使われます。
     
   
   


2. exhale（吐き出す）
   
   
   
   • 「息を吐き出す」行為を強調するときに使います。
     
   
   


3. respire（呼吸する）
   
   
   
   • 医学的・生物学的な文脈で使われ、少しフォーマルです。
   
   

反意語（ニュアンス上）

• suffocate（息ができない状態になる、窒息する）
  
  
  
  • 「呼吸できない」状態を示し、苦しさを表します。
    
  
  


• choke（のどが詰まる、息ができなくなる）
  
  
  
  • 突発的に息が詰まるイメージです。
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA): /briːð/
  
  
  
  • 語末の th は有声音（舌を歯の間に出して振動させる感覚）で発音します。
    
  
  
  • 「breath（/breθ/）」と末尾が無声音である点とよく比較して注意してください。
    
  
  


• アメリカ英語とイギリス英語では大きな違いはありませんが、母音の長さや /θ/ と /ð/ の発音を曖昧にしないようにしましょう。
  


• よくある間違いとして、breath (/breθ/) と同じ発音をしてしまうケースが多いので注意が必要です。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “breathe” の “e” を抜かして “breath” と書いてしまう誤りがよくあります。
  


• 発音: “breath” と “breathe” の違いを混同しがちです。“breath” は「ブラェス（無声音）」、“breathe” は「ブリーズ（有声音）」と覚えておくと間違いにくいです。
  


• TOEICや英検などでは、「take a breath」「breathe deeply」などのフレーズが頻出するため、しっかり区別しておくと良いでしょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「息（breath）」に “e” を足すと「息をする（breathe）」になるイメージ。綴りが長くなると動作としての呼吸を表す、という覚え方が便利です。
  


• 発音の違いは breath が「ス」、breathe は「ズ」に近くなる点を強く意識するとよいでしょう。
  


• 「自分の中に取り込んで、外に出す」イメージを持っておくと、 “inhale（吸う）” や “exhale（吐く）” などとの使い分けもしやすくなります。

以上が「breathe」の詳細解説です。息をする＝生命活動の基本なので、日常で頻出する動詞としてぜひマスターしましょう。