元となった辞書の項目
capability
解説
以下では、英単語 capability
について、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
英語: capability
品詞: 名詞 (countable, 可算名詞)
日本語: 能力・可能性・(物事を行うための)力・性能
「capability」は「何かを行うための能力や、可能性がどの程度あるか」を示す言葉です。たとえば、「スマホの処理能力」や「人の問題解決能力」などを指す時に使われます。単に「できる力」を意味するだけではなく、「実行できるレベル」がどれくらいあるかも含意します。
活用形:
- 単数形: capability
- 複数形: capabilities
- 単数形: capability
他の品詞形:
- capable (形容詞):「能力がある」
- capably (副詞):「有能に、上手に」
- capable (形容詞):「能力がある」
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
→ 日常会話やビジネスでも使われるが、ややフォーマルなニュアンスもあり、語彙レベルが少し上がってきた段階で学習される単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- capable (形容詞: 能力がある) + -ity (名詞を作る接尾語)
- 「capable」は「何かができる」という意味を持ち、「-ity」は抽象名詞化するための接尾語です。
具体的な意味
- あることを行うための能力や力
例: “He has the capability to solve complex problems.”
(彼には複雑な問題を解決する能力があります。) - 技術的性能や可能性
例: “The new smartphone has enhanced camera capabilities.”
(新しいスマートフォンには強化されたカメラ機能があります。)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(各10個)
- technological capabilities
- 技術的な能力・性能
- 技術的な能力・性能
- leadership capability
- リーダーシップの能力
- リーダーシップの能力
- military capabilities
- 軍事力、軍事能力
- 軍事力、軍事能力
- operational capability
- 運用能力・運用上の可能性
- 運用能力・運用上の可能性
- expand one’s capabilities
- 能力を拡張する
- 能力を拡張する
- array of capabilities
- 多くの能力・多様な能力
- 多くの能力・多様な能力
- lack of capability
- 能力不足
- 能力不足
- demonstrate one’s capability
- 自分の能力を示す
- 自分の能力を示す
- enhance capability
- 能力を高める
- 能力を高める
- capability gap
- 能力の差、ギャップ
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の「capax(収容できる、包含できる)」から派生した「capable(~できる)」に、名詞化の接尾語「-ity」が付いて「capability(能力、可能性)」となりました。
ニュアンス:
- 「ability」や「capacity」と似ていますが、ややフォーマルで「具体的に何ができるか、その範囲」を強調する表現です。
- ビジネスや技術、軍事など、より専門的・公的な文脈でもよく使われます。
- 「ability」や「capacity」と似ていますが、ややフォーマルで「具体的に何ができるか、その範囲」を強調する表現です。
使用時の注意点:
ビジネス文書や公式文書、プレゼンなどの場面でよく見られる語です。カジュアルな会話でも使われますが、やや改まった響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 品詞と可算性:
「capability」は可算名詞です。よって、a capability / capabilities のように単数・複数形を使い分けます。 使われ方の構文:
- have the capability to do (something)
- “We have the capability to complete this project on time.”
- “We have the capability to complete this project on time.”
- develop capability in (a certain area)
- “They are developing capability in artificial intelligence.”
- “They are developing capability in artificial intelligence.”
- capability of (doing something)
- “The capability of handling data efficiently is crucial.”
- have the capability to do (something)
フォーマル度合い:
- ビジネス文書・学術文書・公的レポートなどで多用されます。
- 日常会話でも可能ですが、「ability」「skill」など、よりカジュアルな単語に置き換えられることが多いです。
- ビジネス文書・学術文書・公的レポートなどで多用されます。
5. 実例と例文
ここでは日常会話・ビジネス・学術的文脈それぞれでの例文を3つずつ示します。
A. 日常会話での例文
- “I’m not sure if I have the capability to fix this car by myself.”
(この車を自分で修理できる能力があるかどうか自信がないな。) - “Do you think our team has the capability to win the championship?”
(うちのチームに優勝できる力はあると思う?) - “She’s shown a great capability for learning new languages.”
(彼女は新しい言語を学ぶすごい能力を示しているよ。)
B. ビジネスシーンでの例文
- “Our company is expanding its capabilities in data analytics.”
(我が社はデータ分析の能力を拡張しています。) - “We need to assess the team’s capabilities before assigning tasks.”
(タスクを割り振る前に、チームの能力を評価する必要があります。) - “Improving our research capabilities will keep us competitive.”
(研究能力を高めることが、当社の競争力維持につながります。)
C. 学術的・専門的な場面での例文
- “The new reactor design exhibits enhanced safety capabilities.”
(新しい原子炉の設計は強化された安全性能を示しています。) - “Machine learning has significantly broadened the capability of predictive models.”
(機械学習は予測モデルの能力を大幅に拡大しました。) - “We are analyzing the capability of these enzymes to break down plastics.”
(これらの酵素がプラスチックを分解する能力について分析しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- ability (能力)
- より一般的な「能力」を指す。日常会話で広く使われる。
- より一般的な「能力」を指す。日常会話で広く使われる。
- capacity (収容力/潜在能力)
- 単に「できる力」だけでなく、「受け取る・含む能力」も含む。「脳の容量」のように使う場合もある。
- 単に「できる力」だけでなく、「受け取る・含む能力」も含む。「脳の容量」のように使う場合もある。
- competence (能力・適性)
- 「有能さ」を強調するときに使う。仕事や専門分野などの適格性にフォーカス。
- 「有能さ」を強調するときに使う。仕事や専門分野などの適格性にフォーカス。
- aptitude (適性)
- 「生まれつきの才能・素質」を示すことが多い。
- 「生まれつきの才能・素質」を示すことが多い。
- potential (潜在能力)
- まだ発揮されていないが、将来持っている可能性を指す。
反意語
- inability (無能、~できないこと)
- incapacity (能力欠如、資格がないこと)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /ˌkeɪpəˈbɪləti/
- アクセントは「-bi」の部分 (bíl) に置かれます。
- アクセントは「-bi」の部分 (bíl) に置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語:
- 大きく異なるわけではありませんが、末尾の「-ty」の発音がアメリカ英語では [ti] に近く、イギリス英語では [tɪ] と少し曖昧な印象です。
- 大きく異なるわけではありませんが、末尾の「-ty」の発音がアメリカ英語では [ti] に近く、イギリス英語では [tɪ] と少し曖昧な印象です。
- よくある発音の間違い:
- 「capable」 /ˈkeɪpəbl/ と混同して「capabili*ty*」の真ん中を曖昧に発音しないように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
ability
との混同:
- ability よりもフォーマルで、具体的に「何かを行うための能力」を指す際に使うことが多いです。
- ability よりもフォーマルで、具体的に「何かを行うための能力」を指す際に使うことが多いです。
- スペルのミス:
- 「capabili*ty*」の「ty」を「-ity」ではなく「-abilty」としてしまいがち。スペルに注意しましょう。
- 「capabili*ty*」の「ty」を「-ity」ではなく「-abilty」としてしまいがち。スペルに注意しましょう。
- 同音異義語との混同:
- 同音異義語は特にありませんが、「capacity」とスペリングや音が似ているため混乱する学習者がいます。
- 同音異義語は特にありませんが、「capacity」とスペリングや音が似ているため混乱する学習者がいます。
- 試験(TOEIC・英検など)での出題:
- ビジネス関連の文章や技術文書でよく登場します。文脈から適切な訳を選ぶ問題になることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「capable + -ity」という構成を意識して、「capable(できる)の名詞版」と覚えるとスムーズです。
- 「特定の分野における実行力・性能」というニュアンスをイメージすると、会話や文章の中で使いやすくなります。
- 覚えるときは、「ケイパビリティ」とカタカナで音を意識しつつ、つづりの「ability」との違いに気をつけましょう。
以上が名詞 capability
の詳細解説です。ぜひ、ビジネスや学術的な文脈などで積極的に使ってみてください。学習にお役立ていただければ幸いです。
意味のイメージ
意味(1)
〈U/C〉能力,才能,手腕,性能
意味(2)
《国家の》戦闘能力
意味(3)
《通例ties》素質,潜在能力,可能性