最終更新日:2024/06/17
編集履歴(0)
元となった辞書の項目

qualitative

形容詞

(量でなく)質的な,性質上の,質にかかわる,定性的な

このボタンはなに?

研究者は詳細な情報を集めるために質的な研究を行った。

このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: qualitative

品詞: 形容詞 (adjective)

意味(英語): relating to or concerned with the quality or nature of something rather than its quantity.

意味(日本語): 「質的な」「定性的な」という意味で、数量ではなく物事の性質・質的側面を重視するときに使う語です。研究や評価の文脈で、「量的(quantitative)」ではなく「質的」を表す際によく使用されます。


  • こういう場面で使われます: 研究手法において数値データではなく、観察や言葉の記述を重視するとき。人々の意見や感想、行動の質的な特徴を探る文脈で使われることが多いです。

活用形: 形容詞のため、原則的に比較級や最上級の形 (more qualitative / most qualitative) はあまり一般的ではありませんが、文脈に応じて使われることもあります。


  • 派生語の例


    • qualitatively(副詞): 質的に

    • quality(名詞): 質、品質

    • ※「qualitative」が名詞化する用法はないため、名詞として使いたい場合は「quality」を使います。


CEFRレベルの目安: B2(中上級)


  • 研究や学術的な文脈、中国語・日本語などでも「定性分析」などと言ったりしますが、英語圏では特に学術分野や専門的文脈でよく使われます。中上級以上のレベルで理解される単語です。


2. 語構成と詳細な意味


  • 語構成: 「quality(質)」+「-ative(形容詞化する接尾語)」


    • 「quality」はラテン語の「qualitas(品質、性質)」に由来し、そこから派生した形容詞が「qualitative」です。


  • 詳しい意味:


    1. 数値や量ではなく、「物事の質・性質」に注目する。

    2. データや分析において、言葉や印象、具体的な特徴によって評価する方法や側面を指す。


コロケーション(よく使われる10の共起表現)


  1. qualitative analysis(定性的分析)

  2. qualitative approach(定性的アプローチ)

  3. qualitative data(定性的データ)

  4. qualitative difference(定性的な違い)

  5. qualitative research methodology(定性的研究方法)

  6. qualitative result(定性的結果)

  7. qualitative variable(定性的変数)

  8. qualitative feedback(定性的フィードバック)

  9. qualitative observation(定性的観察)

  10. qualitative shift(定性的変化)


3. 語源とニュアンス


  • 語源: ラテン語で「質」を意味する qualitas が語源。その後、フランス語を経由して英語に取り入れられました。

  • 歴史的な使われ方:


    • もともと「品質・性質・特質」に焦点を当てる名詞「quality」の派生形容詞として利用され、学術研究の種類として「quantitative(量的)」との対比で「qualitative(質的)」が用いられるようになりました。


  • ニュアンス・使用上の注意点:


    • 「定量的な」と対比されることが多く、「客観的」「数値的」ではなく、むしろ「主観的要素」や「事象の性質」を見るというニュアンスがあります。

    • ビジネスや学問の書き言葉でよく使われますが、日常会話ではあまり頻出ではありません。研究や分析の方法を説明するとき、学術分野でカジュアルに使われる場面もあります。



4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞としての用法: 名詞を修飾して、「質的」「定性的」という意味を付与します。

  • 可算・不可算の区別: 「qualitative」は形容詞のため名詞の可算・不可算の区別はありません。

  • 使用シーン: 主に学術・専門分野(社会科学、マーケティング、心理学など)やビジネス文書で見られます。


    • 例文中では “qualitative research,” “qualitative data” のように名詞を後ろに伴うことが基本です。



5. 実例と例文

(A) 日常会話での例文


  1. “I’d like more qualitative feedback rather than just numbers.”


    • (「ただの数字じゃなくて、もっと内容についてのフィードバックが欲しい。」)


  2. “We had a qualitative discussion about the movie’s themes.”


    • (「私たちは、その映画のテーマについて質的な議論をしました。」)


  3. “Her comments provided a qualitative insight into the problem.”


    • (「彼女のコメントは、その問題に対する質的な洞察を与えてくれました。」)


(B) ビジネスでの例文


  1. “Our qualitative analysis suggests that employee satisfaction is tied to work-life balance.”


    • (「私たちの定性的分析では、従業員満足度はワークライフバランスに結びついていることを示唆しています。」)


  2. “We should conduct a qualitative survey to understand customer preferences in-depth.”


    • (「顧客の嗜好をより深く理解するために、定性的調査を行うべきです。」)


  3. “We have quantitative data on sales, but we also need qualitative information to explain the trends.”


    • (「売上に関する量的データはありますが、その傾向を説明するためには質的な情報も必要です。」)


(C) 学術的な文脈での例文


  1. “Qualitative research allows for an in-depth exploration of participants’ experiences.”


    • (「定性的研究によって、参加者の経験をより深く探究することができます。」)


  2. “The paper proposes a new qualitative framework to assess language acquisition.”


    • (「その論文は、言語習得を評価するための新しい定性的枠組みを提案しています。」)


  3. “A qualitative methodology was employed to analyze the social dynamics within the group.”


    • (「グループ内の社会的ダイナミクスを分析するために、定性的手法が採用されました。」)



6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語


    1. subjective(主観的な)


      • 「個人の視点や主観に基づく」という意味。定性的なニュアンスとも近いが、「主観的」とは必ずしもイコールではありません。


    2. descriptive(描写的な)


      • 「描写に重きを置く」という点で、質的な情報を扱うときに似た場面で使用されます。


    3. non-numerical(数字によらない)


      • 「数字を用いない」という点で「qualitative」に近い意味を持ちます。



  • 反意語


    1. quantitative(定量的な)


      • 「数量や数値に基づく」という意味で、「qualitative」の真逆の意味を示します。研究分野などで最も対照的に扱われるキーワードです。




7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • イギリス英語: /ˈkwɒl.ɪ.tə.tɪv/

    • アメリカ英語: /ˈkwɑː.lɪ.teɪ.tɪv/


  • アクセントの位置:


    • “QUAL-i-ta-tive” (最初の「QUAL」に強勢)


  • よくある発音の間違い:


    • kwa-li-TA-tive のようにアクセント位置を誤る。正しくは “QUAL-i-ta-tive” となるように意識しましょう。

    • アメリカ英語は最初の音が /kwɑː/ とやや長めな点や /teɪ/ の音が入る点に留意してください。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • quantitative(量的な)との混同


    • つづりが似ているのでスペルを誤って使いやすい。

    • [qualitative] ↔ [quantitative] で正反対の意味となる点は要注意です。


  • スペルミス


    • 「quality + ative」で作っていると意識すると覚えやすいです。


  • TOEICや英検などでの出題傾向


    • ビジネスや学術的文脈の長文中で「質的研究」「質的データ」の対比として、「quantitative research」「quantitative data」とセットで問われることがあります。意識すると理解しやすくなります。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 覚え方のコツ


    • “quality (品質) + -ative(形容詞化)” と分解して覚えるとよいでしょう。

    • 「qualitative」は“質”に注目している、「quantitative」は“量”に注目している、とセットで覚えると混同を防ぎやすいです。


  • イメージ:


    • 何かを数字で測るのが「quantitative」で、五感や観察、言葉の記述などを中心に情報を集めるのが「qualitative」という対比をイメージすると自然に理解できます。


  • 勉強テクニック


    • 語源から漢字の「定性」「定量」に置き換えて考えると、わかりやすく頭に残ります。

    • 正しい発音を声に出して練習し、「QUAL-i-ta-tive」とリズムをとりながら覚えましょう。



以上が、形容詞 “qualitative” の詳細な解説です。量的な(quantitative)研究との対比でよく使われ、主に学術やビジネス文脈で重要となるキーワードなので、ぜひ押さえてください。

意味のイメージ
qualitative
意味(1)

質の,質的な

意味を覚えるための辞書問題

編集履歴(0)

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★