元となった辞書の項目
possessed
解説
1. 基本情報と概要
英単語: possessed
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
B2(中上級)は、ある程度複雑な文章や会話にも対応できるレベルです。
英語での意味
- “Possessed” generally means “controlled by something (such as an emotion, idea, or spirit).”
日本語での意味
- 「(悪霊や感情などに) 取り憑かれた」という意味です。
- 例:悪霊に取り憑かれた人、怒りに取り憑かれた人など、何かに強く支配・支配的に影響されている状態を表します。
- 日常では「取り憑かれたように(何かに)熱中している」ようなニュアンスにも使われます。
- 例:悪霊に取り憑かれた人、怒りに取り憑かれた人など、何かに強く支配・支配的に影響されている状態を表します。
活用形
- 「possess」(動詞)の過去形・過去分詞形が「possessed」で、この形容詞も同形です。
- 動詞 “possess” → 現在形: possess / 過去形: possessed / 過去分詞形: possessed / 現在分詞: possessing
- 動詞 “possess” → 現在形: possess / 過去形: possessed / 過去分詞形: possessed / 現在分詞: possessing
- 名詞形は “possession” となります。
- 形容詞から他の品詞へ:
- 形容詞 “possessive” は「所有欲が強い」や「所有格の」といった意味を持つ別の形容詞です。
- 形容詞 “possessive” は「所有欲が強い」や「所有格の」といった意味を持つ別の形容詞です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “possess”
- ラテン語の “possidēre(所有する)” に由来します。
- ラテン語の “possidēre(所有する)” に由来します。
- 接尾語: 動詞の過去形・過去分詞形を示す “-ed” が形容詞化して機能しています。
類縁語・派生語
- possess (動詞):所有する、取り憑く
- possession (名詞):所有物、取り憑かれた状態
- possessive (形容詞):所有の、所有欲の強い
- self-possessed (形容詞):冷静沈着な、自制心のある
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- be possessed by/with (悪霊・感情に取り憑かれる)
- appear possessed (取り憑かれたように見える)
- feel possessed to do ~ (〜せずにはいられないほど取り憑かれる)
- act like a possessed person (まるで取り憑かれた人のように行動する)
- possessed of great talent (大きな才能を持っている)
- possessed by a demon/spirit (悪霊・精霊に取り憑かれた)
- become possessed gradually (徐々に取り憑かれていく)
- possessed to the point of obsession (執着に近い形で取り憑かれている)
- dangerously possessed (危険なほど取り憑かれている)
- momentarily possessed (一時的に取り憑かれたように)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “possidēre”(所有する)から派生し、古フランス語などを経由して英語の「possess」として入ってきました。
- 元々は「所有する」という意味でしたが、精神的に「支配」や「取り憑く」を含むようになり、“possessed” が「(悪霊や感情に) 取り憑かれた」という意味としても定着しました。
ニュアンスと使用時の注意
- 肉体的・精神的に支配されている印象を強く与えます。
- ホラーシーンでは「悪霊に取り憑かれる」イメージで使われますが、日常では「(感情やアイデアに) すっかり心を奪われている」という意味でも使われます。
- ややドラマチック・感情的な語感を持つので、フォーマルな文章よりはカジュアルまたは少し文学的・劇的な表現に向いています。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞 “possessed” は補語として用いられることが多いです(例:He seemed possessed.)。
- 「be possessed by/with + 名詞」の形で、「〜に取り憑かれている」を表現します。
- まれに「possessed of + 名詞」で「〜を所有している」という古風な表現も見られます。これは文章などでややフォーマルな響きを持ちます。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I was so possessed by the idea of finishing the project that I forgot to eat.”
- 「そのプロジェクトを終わらせることにすっかり取り憑かれて、食事するのを忘れてしまったよ。」
- 「そのプロジェクトを終わらせることにすっかり取り憑かれて、食事するのを忘れてしまったよ。」
- “She seemed possessed by an overwhelming fear.”
- 「彼女は圧倒的な恐怖に取り憑かれているようだった。」
- 「彼女は圧倒的な恐怖に取り憑かれているようだった。」
- “He looked like a man possessed when he was practicing the guitar.”
- 「ギターを練習しているときの彼は、まるで取り憑かれた人みたいだった。」
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “He worked on the new product launch like someone possessed, hardly sleeping until it was done.”
- 「彼はまるで取り憑かれた人のように新製品の立ち上げに取り組み、終わるまではほとんど寝なかった。」
- 「彼はまるで取り憑かれた人のように新製品の立ち上げに取り組み、終わるまではほとんど寝なかった。」
- “Our CEO is possessed with the desire to expand the company globally.”
- 「当社のCEOは、グローバルに事業を拡大したいという思いに取り憑かれている。」
- 「当社のCEOは、グローバルに事業を拡大したいという思いに取り憑かれている。」
- “She came up with strategies as though she were possessed by a sudden burst of inspiration.”
- 「彼女は突然湧き上がるひらめきに取り憑かれたかのように戦略をどんどん考え出した。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The researcher became possessed by the pursuit of a cure for the disease, dedicating all her time to it.”
- 「その研究者はその病気の治療法の追求に取り憑かれ、全ての時間を捧げた。」
- 「その研究者はその病気の治療法の追求に取り憑かれ、全ての時間を捧げた。」
- “Some historical texts describe individuals as ‘possessed’ during times of spiritual crisis.”
- 「いくつかの歴史文献では、精神的な危機のときに人々が『取り憑かれていた』と記述されている。」
- 「いくつかの歴史文献では、精神的な危機のときに人々が『取り憑かれていた』と記述されている。」
- “He theorized that creative geniuses may appear possessed by their work, due to intense concentration.”
- 「彼は、創造的な天才はあまりにも集中力が高いため、作品に取り憑かれているように見えるのではないか、という仮説を立てた。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “haunted”(幽霊に取り憑かれた、いつも心が落ち着かない)
- 「心にいつも不安や恐怖が離れない」という意味が強い。
- 「心にいつも不安や恐怖が離れない」という意味が強い。
- “obsessed”(執着している、頭から離れない)
- “possessed” よりも「何かに没頭・執着している」ニュアンスが強い。
- “possessed” よりも「何かに没頭・執着している」ニュアンスが強い。
- “overwhelmed”(圧倒されている)
- 取り憑かれるよりも「多忙・感情の強さに負荷がかかっている」感じ。
- 取り憑かれるよりも「多忙・感情の強さに負荷がかかっている」感じ。
反意語
- 明確な反意語はありませんが、対照的に「冷静な」「自制した」に近い単語として “composed” や “self-controlled” などが考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /pəˈzɛst/(米音)/pəˈzest/(英音)
- アクセントは “-zest” の部分に強勢があります (“po-ZESSED”)。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな差はありませんが、母音の発音に若干の違いが見られる場合があります(米音は [pəˈzɛst] のように “ɛ” がややはっきり発音される)。
- よくある間違い:
- “po” の部分を強く読んでしまう。実際は「pə-」と短めに発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「possessed」と「obsessed」の混同に注意:
- “obsessed” は執着や心配で頭がいっぱいの状態。
- “possessed” は何か外部から取り憑かれたような状態。
- “obsessed” は執着や心配で頭がいっぱいの状態。
- スペルミスの例:
- × “posessed” や “possesed” など。
- 正しくは “possessed”。
- × “posessed” や “possesed” など。
- 「所有する」の意味の動詞 “possess” と区別して、形容詞としての「(主に霊的に) 取り憑かれた」ニュアンスを理解しましょう。
- 試験では、意味の取り違え問題が出やすいです。TOEICなどでも比較的上級者向けの語彙問題で出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “possess” は “own(所有する)” のニュアンスが根底にあることを思い出しましょう。誰かがあなたを「所有している」イメージで “possessed” だと捉えると、感情や霊に取り憑かれているニュアンスを理解しやすいです。
- スペルは「s」が連続して2回 + 「e」が入り + 「d」。
- “pos-s-e-ss-ed” のように区切って覚えるとミスが減ります。
- “pos-s-e-ss-ed” のように区切って覚えるとミスが減ります。
- “obsessed” に似ているけれど、最初が “ob-” か “pos-” かを区別できるようにするのがポイントです。
以上が、形容詞 “possessed” の詳細解説です。何かに強く取り憑かれているようなイメージで使う言葉として理解していただければと思います。しっかり使い方をマスターして、ニュアンスの違いにも注意してください。
意味のイメージ
意味(1)
(強い感情・悪霊・狂気などに)とりつかれた,常軌を逸した
意味(2)
《文》《補語にのみ用いて》《be possessed of+名》(…を)持っている