最終更新日:2024/06/10
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元となった辞書の項目

for

前後置詞

《時間・距離》…の間 / 《利益・貢献》…のために / 《適応・用途》…向けに / 《目的・意向》…のために / 《敬意・記念》…を記念して / 《獲得・追求》…を得るために / 《行く先・方向》…あてに;…行きの / 《交換・報償など》…に対して / 《原因・理由》…のために / 《代理・代表》…の代わりに / 《形容詞の後に用いて》…にとって / 《比較級の後に用いて》…の結果として / 《対比》…としては / 《関連》…について / 《資格・属性》…として / 《賛成・支持》…に賛成して / 《傾向・好み》…に対する

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解説

以下では、英語の前置詞「for」を、学習者の方に役立つように可能な限り詳しく解説します。日本語で書きますが、ところどころ英語を交えていきますので、ご参考ください。


1. 基本情報と概要

単語: for

品詞: 前置詞 (preposition)

活用形: 前置詞のため、通常は形が変化しません。

※古英語や詩的表現では接続詞 (conjunction) として使われる例もあります(例:“For he was a jolly good fellow.”)。

意味(英語 / 日本語)


  • 英語: “for” means “intended for someone/something,” “used for a purpose,” or “during/over a period of time.”

  • 日本語: 「~のために」「~にとって」「~用に」「~の間(時間)」など、目的や対象、期間を示す前置詞です。

「for」は「誰かのため」「何かの目的で」「ある期間にわたって」というニュアンスを持つ超定番の単語です。日常会話からビジネスまで幅広く使います。

CEFRレベル


  • A2(初級): 英語学習の初期段階で頻出する基本単語です。


2. 語構成と詳細な意味

「for」は一音節の短い単語で、明確な接頭語・接尾語・語幹に分解しづらい単語です。ただし、以下の主要なニュアンスがあります:


  1. 目的・対象


    • 例: I bought this present for you.(あなたのためにこのプレゼントを買いました。)


  2. 利益・利益者


    • 例: Is this seat for me?(この席は私のためですか?)


  3. 期間


    • 例: I’ve been waiting for two hours.(2時間待っています。)


  4. 原因・理由(古風または文語表現)


    • 例: He couldn’t come, for he was ill.(彼は来られなかった。というのも、病気だったから。)


他の単語との関連性(派生語や類縁語)


  • fore-(接頭語で「前に」を意味する)と同源の可能性が指摘されますが、現代ではほぼ別単語として扱われます。

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. for me(私にとって / 私のために)

  2. for example(たとえば)

  3. for sale(売りに出されている)

  4. for free(無料で)

  5. for a while(しばらくの間)

  6. for the time being(当面の間)

  7. for the sake of ~(~のために)

  8. for good(永久に / ずっと)

  9. for certain(確実に)

  10. for now(今のところは)


3. 語源とニュアンス

語源: 古英語「for」(before, in front of, for the sake of) → ゲルマン祖語 *fur に由来するとされます。

歴史的背景

古くは「~の前に」「~に先立って」という意味や、原因や理由を表す接続詞の用法もありました。現代英語では主に前置詞として目的・対象・期間を表します。

ニュアンスと使用時の注意


  • 会話でも文章でも非常によく使われるカジュアルな前置詞です。

  • 「for」は「誰か(何か)の役に立つ」「何かの目的をもつ」というプラスのニュアンスが強いです。

  • 「理由」を示すときは、会話では “because” が主流で、“for” は文語的・やや古風な響きがあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • for + 名詞: “for you”, “for lunch”, “for my mother” など

  • for + 時間表現: “for two hours”, “for a week” など期間を表す

  • for + 動名詞(ing形): “Thank you for coming.” のように感謝や謝罪を示す表現でよく登場

  • for + 目的: “for the sake of peace”, “for fun” など

前置詞としての文法ポイント


  • 目的語を伴う場合が多い(例: for me, for two hours)。

  • 接続詞としては古風・文語的(例: “He could not attend, for he was busy.”)。


5. 実例と例文

ここでは、日常会話・ビジネス・学術的文脈に分けて例文を示します。

日常会話


  1. “Are these flowers for me?”

    (これらの花は私のためですか?)

  2. “I’ve been waiting for you for two hours.”

    (あなたを2時間待っていました。)

  3. “Let’s go for a walk after dinner.”

    (夕食後に散歩しようよ。)

ビジネス


  1. “Thank you for your email.”

    (メールありがとうございます。)

  2. “We apologize for any inconvenience caused.”

    (ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。)

  3. “This conference is for industry professionals only.”

    (この会議は業界関係者のみが対象です。)

学術的(学問や研究の文脈)


  1. “This grant is intended for further research on environmental issues.”

    (この助成金は環境問題に関するさらなる研究のためのものです。)

  2. “For many scientists, this topic remains controversial.”

    (多くの科学者にとって、このテーマは依然として議論の的です。)

  3. “We analyzed the data for accuracy before publishing the results.”

    (結果を公表する前に、正確性を期すためデータを分析しました。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “on behalf of”(~の代理として / ~を代表して)


    • 意味合い: 「for」よりも「代理」を強く示す。

    • 例: I signed the document on behalf of my boss.


  2. “because of”(~が理由で)


    • 意味合い: 原因を直接的に示す場合。

    • 例: The flight was delayed because of bad weather.


  3. “due to”(~によって / ~のせいで)


    • 意味合い: フォーマルな表現で原因を示す場合。

    • 例: The meeting was canceled due to unforeseen circumstances.


反意語


  • “against”(~に反対して / 逆らって)


    • 「~のために(for)」との正反対の立ち位置をとるときに使われる単語。



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /fɔːr/ (イギリス英語), /fɔːr/ または /fər/ (アメリカ英語の地域差あり)

  • 強勢(アクセント): 一音節の単語なので、まとまったアクセントはありませんが、/fɔːr/ のように母音をはっきり発音します。

  • アメリカ英語とイギリス英語: イギリス英語では “r” がほぼ発音されず /fɔː/ のように聞こえることが多いです。アメリカ英語では “r” をしっかり発音します。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペリングミス: 「for」と「fore」「four」は発音が似ているので混同に注意。

  2. 期間表現との混乱: 「for five days」と「since five days ago」を混同する学習者が多いです。“for” は「期間の長さ」を示し、“since” は「起点となる時点」から今までを示します。

  3. TOEIC・英検などの試験対策: 感謝や謝罪表現 “thank you for 〜” “I’m sorry for 〜” は頻出。期間を示す表現もリスニング問題などで多用されます。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「f-o-r」は「for(フォー)」という短い単語ですが、「目的(Purpose)」「人」や「期間(Duration)」を手で“フォーッ”と(仮にジェスチャーで)指し示すイメージを持つと覚えやすいです。

  • “Thank you for everything.” のように“for”の後に行動や目的(動名詞や名詞)を持ってくる表現を反復すると自然に馴染みます。

  • “FOR” の大文字を見て “F = Function, O = Objective, R = Reason” としてイメージしてもよいでしょう(あくまで記憶の小技ですが)。


以上が、前置詞「for」の詳細解説です。「for」は非常に頻度の高い単語ですので、日常からビジネス・アカデミックに至るまで幅広い場面で使えるように、ぜひ慣れていってください。

意味のイメージ
for
意味(1)

《時間・距離》…の間

意味(2)

《利益・貢献》…のために

意味(3)

《目的・意向》…のために,

意味(4)

《敬意・記念》…のために;…を記念して

意味(5)

《獲得・追求》…を得るために,を求めて

意味(6)

《行く先・方向》…あてに;…[方面]行きの,に向けて

意味(7)

《交換・報償など》…に対して;…と引き換えに;…のお返しに

意味(8)

《原因・理由》…のために,なので

意味(9)

《代理・代表》…の代わりに;…を代表して

意味(10)

《形容詞の後に用いて》…にとって,には

意味(11)

《対比》…としては,のわりには

意味(12)

《関連》…について,の点では

意味(13)

《資格・属性》…として

意味(14)

《賛成・支持》…に賛成して,を支持して

意味(15)

《模倣》《おもに米》《英文》…の名を取って(after)

意味(16)

《割合》…に対して

意味(17)

《適応・用途》…向きの(に);…用の(に);…のための(に)

意味(18)

《比較級の後に用いて》…の結果として,…のために

意味(19)

《傾向・好み》…に対する,には

意味(20)

for+〈人〉+to doの形で,〈人〉が不定詞to doの意味上の主語を表して》…が(…することは,…するために)

意味を覚えるための辞書問題

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