元となった辞書の項目
turn
解説
名詞「turn」の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語: turn
品詞: 名詞 (動詞としても使用される単語ですが、ここでは名詞として解説します)
活用形: 名詞なので活用形(単数/複数)は “turn” / “turns” です。
(動詞としての場合、turn - turned - turned のような活用があります。)
意味(英語・日本語)
- (英) A change in direction or movement; an opportunity or duty to do something; a time when something or someone changes.
- (日) 方向の変更、中断がある動き、または順番・機会を意味します。例えば、ゲームで「自分の順番」が来たときや、状況に変化が起こるときに使われる単語です。
「自分の番が回ってきた」「事態の転換点になった」のように、変化や順番を指すときにも使えます。とても日常的に使われる単語で、会話やゲーム、ビジネスなどさまざまなシーンで登場します。
CEFR レベル:
- A2 (初級): 日常会話や簡単なゲームの場面などでよく使うため、初級レベルでも目にします。
他品詞の例
- 動詞 “to turn”: 方向を変える、回転させる、振り向く、変化する など。
- 形容詞 “turning” はあまり一般的ではありませんが、形容しがたい用法として “turning point” (重要な転換点) のように “turning” が用いられる場合があります(ただし、これは名詞 + 現在分詞の組み合わせ)。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
「turn」は接頭語や接尾語がついていない比較的シンプルな語です。
詳細な意味
- 方向転換・回転:
- 例) “Take a turn to the left.”(左に曲がってください)
- 順番・番:
- 例) “It’s your turn.”(あなたの番ですよ)
- 機会・役割:
- 例) “He took his turn answering questions.”(彼は自分の担当として質問に答えた)
- 変化・転換点:
- 例) “There was a turn in the conversation.”(会話が別の方向へ向かった)
- 散歩やちょっとした外出 (主に英, 口語):
- 例) “Let’s take a turn around the park.”(公園を少し散歩しましょう)
関連語や派生語
- turnover (名詞): 売上高、離職率、ひっくり返すこと
- turnaround (名詞): 好転、転換
- turning (名詞): 分かれ道、曲がり角
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- “take a turn” (方向を曲がる・変化する)
- “your turn” (あなたの番)
- “a turn of events” (事態の展開・変化)
- “turn of phrase” (言い回し)
- “in turn” (順番に、次々に)
- “turn for the better” (好転)
- “turn for the worse” (悪化する)
- “take turns” (交代で行う)
- “by turns” (次々と、かわるがわる)
- “turn of the century” (世紀の変わり目)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古フランス語「tour」やラテン語「tornare」(回す、旋回する)にさかのぼると考えられています。もともと「回転させること」や「方向を変えること」を表す意味で使われてきました。
ニュアンス・使用の注意点
- カジュアルな会話からフォーマルな文章まで広範囲で使用される単語です。
- 「変化」「変わる」「交代」のような意味が含まれており、状況によっては「思わぬ展開」という少しドラマチックなニュアンスも帯びることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞(countable noun)
例: “Wait your turn.”(あなたの順番を待ってください)
単数形 (turn) / 複数形 (turns) で使います。一般的な構文
- “It’s [someone’s] turn (to do something).”
- “take turns (in doing something)”
- “a turn of passion / a turn of events” (やや文学的)
- “It’s [someone’s] turn (to do something).”
口語/フォーマル
- 「turn」は口語表現でもよく使えますし、ビジネス文書やフォーマルなレポートでも「turn of events」などの表現が使われるため、場面を選ばない万能な名詞です。
5. 実例と例文
A. 日常会話 (3例)
- “It’s my turn to wash the dishes tonight.”
(今夜は僕の番だね、お皿を洗うのは。) - “Could you please wait your turn in line?”
(列に並んで順番を待ってもらえますか?) - “Let’s take a turn around the neighborhood.”
(近所を一回り散歩しようよ。)
B. ビジネス (3例)
- “We need to see if there’s been any turn in the market trends.”
(市場動向に何か変化があったか確認する必要があります。) - “It’s your turn to lead the presentation this week.”
(今週のプレゼンはあなたの担当です。) - “Our project took a surprising turn after the new data was released.”
(新しいデータが出てから、私たちのプロジェクトは思わぬ方向に展開しました。)
C. 学術的/フォーマル (3例)
- “At the turn of the 20th century, major technological advancements began to appear.”
(20世紀の変わり目に、大きな技術革新が現れ始めた。) - “This study analyzes a critical turn in public policy decision-making.”
(本研究は公共政策決定における重要な転換点を分析する。) - “The conversation took an unexpected turn when the new evidence was introduced.”
(新たな証拠が提示されたとき、議論は思わぬ方向に転じた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- change (変化)
- より一般的に「変化」を示すときに使われる。最も広い意味。
- より一般的に「変化」を示すときに使われる。最も広い意味。
- shift (移行/転換)
- 「大きな変化」や「位置・方向が変わる」ニュアンスが強い。
- 「大きな変化」や「位置・方向が変わる」ニュアンスが強い。
- twist (ねじれ、意外な展開)
- 「ひねり」や「予想外の展開」といったドラマチックな要素が強い。
反意語
基本的には「turn」の反対語ははっきりしませんが、「ステイ(stay)」や「キープ(keep)」など、「変化しない」「そのままにしておく」という意味が対立軸となることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- 米音: /tɝːn/
- 英音: /tɜːn/
- 米音: /tɝːn/
- アクセントの位置: 頭の “t” にアクセントがきます(1音節なので、基本的には「ターン」のように、最初の音を強める)。
- アメリカ英語では “r” の音が強く、少し “ター(r)ン” に近い発音。イギリス英語では “r” がやや弱めで “ターン” に近い感じです。
- よくある間違いは “tun” と発音してしまうこと。母音 /ɜː/ (英音) /ɝː/ (米音) の長さと「アー」+「舌をやや巻く or 弱めにする」感覚に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “tun” (樽) や “tern” (アジサシ、海鳥) などと混同しないように注意。
- 同音異義語: “tern” (海鳥) と “turn” は発音が似ているようで微妙に違いがあります。
- TOEIC や英検など: 「順番」「変化」「回転」など多義的に読解されやすく、文脈を見極める必要があります。「It’s your turn to 〜」型の表現や “turn around”, “take turns” などの熟語が出題される場合も多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “turn” を「回転」または「方向変換」のイメージでとらえると覚えやすいです。「ハンドルを回して方向を変えるイメージ」と「順番を示す時に輪が回ってくるイメージ」で捉えると頭に残ります。
- スペルは “tu + rn”。“u” と “r” の並びに注意して覚えるとミスを減らせます。
以上が名詞「turn」の詳細解説です。あらゆる場面で「変化」や「順番」を表す便利な単語なので、例文を参考にしながらぜひ活用してみてください。
意味のイメージ