元となった辞書の項目
put back
解説
1. 基本情報と概要
単語(句動詞): put back
- 英語での意味: to return something to its original place or position; to postpone or delay something.
日本語での意味: 「元の場所・状態に戻す」「予定を遅らせる」など。
こういう場面で使われる場合が多いです。例えば、本を本棚に戻したり、会議の時間を後ろにずらしたりするときに使います。比較的日常的に登場するフレーズです。品詞: 句動詞(phrasal verb)
- 「put」が動詞
- 「back」が副詞/前置詞的に機能
- 「put」が動詞
活用形: put – put – put(不規則動詞で過去形・過去分詞形は同形)
- 例) I put back, I put back, I have put back
CEFRレベルの目安: B1(中級)
日常会話でよく使われる句動詞なので、中級レベルの英語学習者がマスターしておくと便利な表現です。他の品詞形
- 「put (動詞)」としては「置く」の意味。
- 「back (副詞/名詞/形容詞)」は「後ろに」「背中」「後ろの」の意味をそれぞれ持ちます。
- 「put (動詞)」としては「置く」の意味。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- put + back
- put: 「置く」という基本的な動詞
- back: 「元へ」「後ろへ」のニュアンスを加える副詞
- put: 「置く」という基本的な動詞
主な意味
- 元の場所や状態に戻す
例) “Please put that book back on the shelf.” - 予定を遅らせる/延期する
例) “They put back the meeting from 10 a.m. to 2 p.m.”
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- put back the book – 本を戻す
- put back the dishes – 皿を(戸棚などに)戻す
- put back the meeting – 会議の時間を後ろにずらす/延期する
- put back the appointment – アポイントを延期する
- put back the cart – カートを元の場所に戻す
- put back the groceries – 食料品を棚などに戻す
- put back on track – (物事を)再び正しい軌道に乗せる
- put something back together – 何かを再び組み立てる/修復する
- put back the clock – 時計を戻す(サマータイム終了など)
- put back the files – 書類をファイルに戻す
3. 語源とニュアンス
- “put” は古英語の “putian” と関連があるという説もありますが、はっきりした語源は不明とも言われます。
- “back” はゲルマン語由来で古くから「背後」「後ろに」という意味を持ちます。
- 「put back」は「元の場所に置く」という物理的な意味から転じて、スケジュールや計画を「後ろにずらす」という抽象的な意味でもよく使われてきました。
- 日常会話ではカジュアルに、ビジネスシーンでも「会議を延期」などフォーマルに使われる幅の広い表現です。ただし、会議の延期などのフォーマルな場面では「reschedule」「postpone」などを使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 句動詞 (phrasal verb) で、動詞 “put” と副詞 “back” の組み合わせです。
- 他動詞(transitive) として用いられることが多く、目的語を間に挟むことが可能です。
- 例) “Put the book back.” / “Put back the book.” / “Put it back.”
- 例) “Put the book back.” / “Put back the book.” / “Put it back.”
- フォーマル/カジュアルどちらでも使用されますが、文書表現ではしばしば “return” や “postpone” などの単語が好まれる傾向があります。
一般的な構文
- put + [目的語] + back
- put back + [目的語]
- put + it + back (代名詞の場合は動詞と副詞の間に来ることが多い)
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Could you put the milk back in the fridge?”
(牛乳を冷蔵庫に戻してくれる?) - “Don’t forget to put the toys back when you’re done playing.”
(遊び終わったらおもちゃを元に戻すのを忘れないでね。) - “I put my phone back on the table, but now I can’t find it.”
(テーブルにスマホを戻したはずなのに、見つからない。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We need to put back tomorrow’s meeting to next week due to scheduling conflicts.”
(スケジュールの都合で、明日の会議を来週に延期する必要があります。) - “Could you put back these files in the correct folder?”
(これらのファイルを正しいフォルダに戻しておいてもらえますか?) - “Please put back the documents where they belong after you’ve finished reviewing them.”
(書類をチェックし終わったら、元の場所に戻しておいてください。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “After analyzing the data, he put the apparatus back in the cabinet for future experiments.”
(データを解析した後、彼は装置を将来の実験に備えてキャビネットに戻した。) - “The professor decided to put back the submission deadline by one week.”
(教授は提出期限を1週間遅らせることにした。) - “Researchers must carefully put back each specimen to maintain proper cataloging.”
(研究者は適切な分類を保つために、それぞれの標本を注意深く元の場所に戻さなければならない。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- return(返す、戻す)
- “return the book to the library” のように、ややフォーマル。
- “return the book to the library” のように、ややフォーマル。
- replace(元の場所に戻す、取り替える)
- “replace the items on the shelf” のように置き換えるニュアンス。
- “replace the items on the shelf” のように置き換えるニュアンス。
- postpone(延期する)
- 予定などを「先に延ばす」という点で「put back」と似ている。よりフォーマル。
- 予定などを「先に延ばす」という点で「put back」と似ている。よりフォーマル。
- reschedule(再調整する、日程を変更する)
- 予定変更に関連して使われるフォーマル表現。
- 予定変更に関連して使われるフォーマル表現。
反意語 (Antonyms)
- take out(取り出す)
- 「put back」の逆に、何かを外に出すイメージ。
- 「put back」の逆に、何かを外に出すイメージ。
- move forward(前倒しする)
- 「予定を遅らせる」の反対で、予定を早める。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈpʊt bæk/
- アクセント:
- “put” は短く /pʊt/、母音は “u” と “oo” の中間に近い音(日本語の「プット」より短く)。
- “back” は /bæk/ で、日本語の「バック」よりも少し口を広げて “æ” の音を強めに。
- “put” は短く /pʊt/、母音は “u” と “oo” の中間に近い音(日本語の「プット」より短く)。
- アメリカ英語とイギリス英語 共に大きな差はありませんが、イギリス英語の “u” はやや「ア」に近い発音になる傾向があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “put” は短い語なのであまり間違いづらいですが、副詞の “back” との組み合わせで “putbadk” などタイプミスが起こりやすいかもしれません。
- 同音異義語との混同: “put” は他のフレーズでも数多くの意味を含んでいるため、文脈をよく確認しましょう。
- TOEICや英検などでの出題傾向:
- 会話文中の句動詞問題や、ビジネスシーンでのフレーズ問題に出題されやすいです。
- 「元に戻す」という意味だけでなく、「延期する」というニュアンスにも注意しましょう。
- 会話文中の句動詞問題や、ビジネスシーンでのフレーズ問題に出題されやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「put」は「置く」、「back」は「後ろ・元に・戻す」イメージなので、セットで「元に置く=返す/後ろへずらす=延期する」と理解すると覚えやすいです。
- “put back” は「戻す/後ろへ置く」とイメージするのがコツ。
- 勉強テクニックとして、同じ “put” を使う句動詞をまとめて暗記すると覚えやすいです(例: put off, put away, put up with など)。
これで「put back」の詳細な解説は以上です。日常でもビジネスでも使いやすい表現なので、ぜひ覚えて活用してください!
意味のイメージ
意味(1)
【句動】を元の場所に戻す,引き返す