最終更新日:2024/06/13

【句動】が戻る / 《...から》持ち帰る《from ....》

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元となった辞書の項目

bring back

【句動】が戻る / 《...から》持ち帰る《from ....》

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解説

以下では、英熟語 bring back を、学習者の方にもわかりやすいように、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

意味(英語 & 日本語)


  • 英語: “bring back”

    1) To return something to its original place or owner.

    2) To make someone recall or remember something from the past.


  • 日本語: 「持ち帰る・返却する」「昔を思い出させる、思い起こさせる」

    例えば、友達に借りたものを「返す」(持ち帰る)の意味や、昔の思い出を「呼び起こす」という意味で使われる表現です。日常会話では、「懐かしい気持ちを思い出させる」というニュアンスでもよく使われます。


品詞


  • Phrasal Verb(句動詞)


    • 「bring(動詞)」+「back(副詞/前置詞)」の組み合わせ


活用形


  • bring back (原形)

  • brings back (三人称単数現在)

  • brought back (過去形・過去分詞形)

  • bringing back (進行形)

他の品詞になった時の例


  • bring (動詞) → bringer (名詞) はあまり一般的ではありませんが、「持ってくる人」という意味で使われることがあります。

  • “back” 単独では副詞や名詞として使われることがありますが、「bring back」は句動詞として一つの意味を成します。

CEFRレベルの目安


  • B1(中級)

    Phrasal verb(句動詞)は、複数の意味を持つため、少し難しめです。ただし比較的よく使われる表現なので、中級レベルの英語学習で覚えておくと便利です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • bring:古英語 bringan (運ぶ、もたらす など)

  • back:主に「後ろに」「元の場所へ」の意味を持つ副詞/前置詞

「bring back」は「元の場所(back)へ持ってくる(bring)」が直感的なイメージ。

そこから転じて、「昔の事柄や記憶をもう一度呼び戻す」のような比喩的な意味でも使われます。

代表的な意味


  1. 物理的に「持ち帰る」「返却する」

  2. 記憶や感情を「呼び起こす」「思い出させる」

よく使われるコロケーション10選


  1. bring back memories → 思い出を呼び起こす

  2. bring back souvenirs → お土産を持ち帰る

  3. bring back results → 結果を持ち帰る/報告する

  4. bring back the old days → 昔のことを思い出させる

  5. bring back to life → 蘇らせる/活気づける

  6. bring back a policy → 政策を復活させる

  7. bring back an item → 商品を返品する

  8. bring back from the dead → (比喩的に)死のふちから救う/再興する

  9. bring back into focus → 再び注目させる/焦点を当てる

  10. bring back a tradition → 伝統を復活させる


3. 語源とニュアンス

語源


  • 「bring」は古英語の “bringan” から派生し、「運ぶ」「移動させる」の意味。

  • 「back」は古英語の “bæc” で、「後方」「元の場所に」などの意味。

歴史的には、「持っているものを元の場所へ戻す」のニュアンスが核心ですが、比喩的に「記憶」や「気持ち」を呼び起こすイメージでも使われるようになりました。

ニュアンス・使用時の注意


  • 物理的な移動を表すだけでなく、懐かしさやノスタルジーを伴う表現としてもよく使われます。

  • 口語・文語どちらでも使えますが、特に日常会話でよく耳にします。

  • フォーマルからカジュアルまで幅広く対応し、どんなシーンでも比較的使いやすいです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 句動詞(phrasal verb)なので、「bring back + 目的語」の形をとります。

  • 代名詞が目的語の場合「bring it back」のように “it” を間に挟むのが基本です(“bring back it” は不自然)。

構文例


  • “Could you bring (the book) back?”

    → 物を返却する依頼

  • “This song brings back (wonderful) memories.”

    → 懐かしい思い出を呼び起こす

フォーマル / カジュアル


  • 一般的な言い方なので、会話でもビジネスでも自然に使えます。

  • 論文などの硬い文章でも、必要に応じて使われますが、よりフォーマルな文脈では “return” や “recall” を使うこともあります。


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “Can you bring back some milk from the store?”


    • お店から牛乳を持ってきてくれる?


  2. “That movie always brings back great memories of my childhood.”


    • あの映画を見ると、子どもの頃の楽しい思い出がよみがえるんだ。


  3. “I lent my friend a book; I hope she brings it back soon.”


    • 友達に本を貸したんだけど、早く返してくれるといいな。


ビジネスでの例文


  1. “Please bring back the signed contract by the end of the week.”


    • 署名した契約書を週末までにお戻しください。


  2. “We’re trying to bring back our old customers with a new loyalty program.”


    • 新しいロイヤルティプログラムで、以前の顧客を呼び戻そうとしています。


  3. “Could you bring back the sales report after the meeting?”


    • 会議が終わったら、販売レポートを持ってきてもらえますか?


学術的な文脈での例文


  1. “The discovery of ancient artifacts can bring back our understanding of past civilizations.”


    • 古代の遺物の発見は、過去の文明への理解を呼び覚ましてくれます。


  2. “Such experiments may bring back vital data for our research.”


    • そのような実験は、研究にとって重要なデータをもたらすかもしれません。


  3. “Archaeological sites often bring back new insights into human history.”


    • 考古学遺跡は、人類の歴史について新たな洞察をもたらすことが多いです。



6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. return(返す・戻す)


    • より直接的でフォーマル。例: “Return the book to the library.”


  2. recall(思い出す、呼び起こす)


    • 精神的に思い出すニュアンスが強い。例: “Hearing that song recalls my high school days.”


  3. restore(元に戻す、修復する)


    • 「元の状態に戻す」イメージが強く、フォーマル度合いが高い。


反意語(Antonyms)


  1. take away(取り去る)

  2. remove(取り除く)

  3. forget(忘れる)

「bring back」は「返却する」「呼び起こす」のイメージですが、反意語は「取り去る・忘れる」というように、対照的なイメージになります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /brɪŋ bæk/

  • アメリカ英語(AmE) と イギリス英語(BrE) で大きな差はありません。

  • “bring” は /brɪŋ/ (「ブリング」より「ブリン」に近い)

  • “back” は /bæk/ (「バック」よりも少し短め)

よくある発音の間違い


  • “bring” の /r/ と /ŋ/ をしっかり発音せず、/blɪn/ のように聞こえてしまうケースに注意。

  • “back” は /bɑːk/(バーク)にならないように気をつけましょう(アメリカ英語でも [æ] が基本です)。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 「bring back it」のように、目的語が代名詞の場合は “it” を動詞と “back” の間に置く。


    • 正: “bring it back”

    • 誤: “bring back it”


  2. “bring back” と “take back” の混同。


    • “bring back” は話し手がいる場所、あるいは文脈上の目的地に「持ってくる」ニュアンス。

    • “take back” は別の場所へ「持っていく」ニュアンス。


  3. スペルミス “bring” → “biring” などに要注意。

試験での出題傾向


  • TOEICや英検など、ビジネスメールの中で “Please bring back the documents” のように「返却」「持ち帰る」の意味で出題されることがあります。

  • 「懐かしい気持ちを思い起こす」の用法がリーディングセクションで問われる場合もあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「bring back」は「戻す」「呼び戻す」のイメージ。

  • 「思い出」(memories)を「連れてくる」(bring)=「呼び戻す」の絵を思い浮かべると覚えやすいです。

  • 「友達に借りた物を家に“持って帰る”」→「返却して元に戻す」という発想を基本にすると、意味の広がり(思い出を呼び起こすなど)が理解しやすくなります。


以上が “bring back” の詳細解説です。日常会話やビジネス、学術的な文脈でも使える便利な句動詞なので、ぜひ覚えて活用してみてください。

意味のイメージ
bring back
意味(1)

【句動】が戻る

意味(2)

《...から》持ち帰る《from ....》

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