最終更新日:2025/12/02

〈U〉摩擦,こすること / 〈U〉〈C〉衝突,不和

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元となった辞書の項目

friction

〈U〉摩擦,こすること / 〈U〉〈C〉衝突,不和

このボタンはなに?

摩擦は、2つの物体が互いに動く際に遭遇する抵抗です。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: friction

品詞: 名詞 (主に不可算名詞として使われますが、状況によっては可算名詞として扱われることもあります)

意味(英語 / 日本語)


  • 英語: friction — the force that occurs when two surfaces rub against each other; also refers to disagreement or conflict between people or groups.

  • 日本語: 摩擦 — 物理的には、2つの物体がこすれ合うときに生じる力を指します。また、人間関係や組織内での対立・不和を示す場合にも使われます。

「物がこすれ合って生じる”力”を物理学では指しますが、人間同士や集団の間で”意見の不一致や衝突”といったニュアンスも表します。主にフォーマルにもカジュアルにも使われる名詞です。」

活用形


  • 名詞なので、原形は “friction” のみです。

  • 形容詞形: “frictional” (摩擦による、摩擦の) / “frictionless” (摩擦のない)

  • 副詞形: “frictionally” (摩擦に関して)

CEFRレベル目安: B2 (中上級)

「物理分野だけでなく、抽象的な”対立”の意味でもよく使う単語です。上級寄りですが、日常でも見かける表現です。」


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: 「fric-」はラテン語の fricare(こする)から来ています。

  • 接尾語: 「-tion」は名詞化の接尾語で、「行為・状態」を示します。

詳細な意味


  1. 物理的な摩擦: 物理学でいう、接触面に作用する抵抗力を指す。

  2. 人間関係や意見の不一致による衝突・摩擦: 「不和」「衝突」「対立」のニュアンス。

関連語・派生語


  • frictionless : 摩擦のない

  • frictional : 摩擦の、摩擦に関する

よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)


  1. friction between A and B

    (AとBの間の摩擦・衝突)

  2. cause friction

    (摩擦や衝突を引き起こす)

  3. reduce friction

    (摩擦を減らす)

  4. generate friction

    (摩擦を生む / 衝突を招く)

  5. friction force

    (摩擦力)

  6. surface friction

    (表面摩擦)

  7. social friction

    (社会的な摩擦、社会問題としての衝突)

  8. constant friction

    (絶え間ない摩擦や衝突)

  9. low friction

    (低摩擦の、抵抗が少ない)

  10. internal friction

    (内部摩擦、組織内部での衝突)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の“fricare”(こする)が元になり、ラテン語派生の frictio(こすること)を経て、中期フランス語の friction を経由して英語に入りました。

ニュアンス・使用時の注意


  • 物理的な文脈では専門用語的にも使われますが、「衝突・不和・対立」を指すときは少しフォーマル寄りで、ビジネスや学術的な文章でも使います。

  • 口語表現でも「人間関係におけるちょっとした衝突」をやや固めに表現するときに用いられます。

  • 「仲が悪い」というカジュアルな言い方よりもニュアンスは柔らかいですが、物事がスムーズに進んでいない微妙な雰囲気を示すときなどに使われます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 名詞:


    • 不可算名詞として扱うことが多い (“There is friction between the two companies.”)

    • 状況や具体例を意味するときは可算名詞としても使えます (“There were several frictions within the team.” のように、いくつもの具体的な衝突・摩擦があった場合)。


  • 構文例:


    • “(There is) friction between X and Y.”

    • “The friction arises from 〜”

    • “(Someone) tries to avoid friction with 〜”


イディオム

特に “friction” 単体での慣用的イディオムは多くありませんが、口語では “to rub someone the wrong way”(相手を苛立たせる)など「こする」イメージの表現が関連として挙げられます。ただし、こちらは “friction” という単語は含みません。


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “There’s always a bit of friction between siblings, but they usually get along.”

    「きょうだいの間にはいつも少し摩擦があるけど、たいていは仲良くしているよ。」


  2. “I feel some friction whenever we talk about politics.”

    「政治の話をするとき、何だか摩擦を感じるんだよね。」


  3. “We need to reduce friction by understanding each other’s needs.”

    「お互いのニーズを理解することで、対立を減らす必要があるよ。」


ビジネスでの例文


  1. “The friction between the sales and marketing teams is affecting our growth.”

    「営業チームとマーケティングチームの間の対立が、成長に悪影響を及ぼしています。」


  2. “To minimize friction, we implemented a new communication protocol.”

    「摩擦を最小限に抑えるために、新しいコミュニケーションプロトコルを導入しました。」


  3. “There was initial friction when the new CEO took over, but things have settled now.”

    「新しいCEOが就任した当初は衝突がありましたが、今は落ち着きました。」


学術的な文脈での例文


  1. “Friction is a key factor in mechanical engineering, as it determines energy loss.”

    「摩擦は機械工学の重要な要素であり、エネルギー損失を左右します。」


  2. “Experts are studying ways to create materials with lower friction for industrial use.”

    「専門家たちは工業用途のために、より低い摩擦をもつ材料を生み出す方法を研究しています。」


  3. “The model accounts for friction between the tectonic plates when predicting earthquakes.”

    「地震の予測モデルは、プレート間の摩擦を考慮に入れています。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. conflict (衝突・対立)


    • 人間関係の対立の意味が強い。物理学的な意味は含まない。

    • “There is a conflict between the two groups.” のように人間関係の衝突を表すときに使う。


  2. discord (不和)


    • フォーマルで、意見や感情が合わない不和を表す。物理学的意味はまったくない。


  3. tension (緊張・張り合い)


    • 緊迫感がある状態、感情的な張りつめた状態にも使う。物理では引っ張りの力も指す。


反意語


  1. harmony (調和)


    • 調和や一致を意味し、衝突がまったくない状態を指す。


  2. agreement (合意)


    • 対立がなく、両者または複数者が合意に達している状態を示す。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ˈfrɪk.ʃən/

  • アクセント: 最初の “fric” の部分に強勢があります。

  • アメリカ英語: [frík-ʃən] (rはやや強めに発音)

  • イギリス英語: [frík-shən] (rは比較的弱く、曖昧母音に移る感じ)

よくある発音の間違い


  • [flaɪkʃən] のように「i」の音を濁らせるケースがある。正しくは /frɪk.ʃən/ の /ɪ/ をはっきり短く。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “fiction” (フィクション、小説) と書き間違える人が多いです。「r」が抜けると意味が全く変わります。

  • 同音異義語との混同: “friction” と “fraction” (分数) は音が似ていますが、さいごの母音が違います。

  • TOEICや英検など試験対策:


    • ビジネス面での「部門間の摩擦」を説明する文脈で出題されることがあります。

    • “reduce friction” や “cause friction” のコロケーションが出題ポイントになることも。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “friction” は “rub(こする)” のイメージと共に覚えるとよいです。物理的にもこすれ合う力、人間関係でも「ぶつかり合い」を連想すると理解しやすいでしょう。

  • スペルのポイントは「fiction(フィクション)」と間違えないように “r” が入っていることを意識しましょう。

  • “fric” と “tion” がセットとイメージすると覚えやすいです。


以上が “friction” の詳細解説です。摩擦力から対立まで、一言で多様なシーンをカバーする便利な名詞ですので、ぜひ覚えてみてください。

意味のイメージ
friction
意味(1)

〈U〉摩擦,こすること

意味(2)

〈U〉〈C〉衝突,不和

学術英単語(NAWL) / 英訳 / 4択問題

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