元となった辞書の項目
stimulus
解説
1. 基本情報と概要
英単語: stimulus
品詞: 名詞 (可算名詞)
意味(英語): Something that provokes a physiological or psychological response or reaction.
意味(日本語): 刺激、何らかの反応を引き起こす要因。
「何かを刺激するきっかけや原因となるものを表す言葉です。人だけでなく、動物・経済・神経など、さまざまな分野で『刺激』を指す際に使われます。」
活用形・関連形:
- 単数形: stimulus (スティミュラス)
- 複数形: stimuli (スティミュライ)
- 動詞形: stimulate (「~に刺激を与える」), stimulated, stimulating
- 名詞形: stimulation (「刺激すること・刺激状態」)
- 形容詞形: stimulative (「刺激を与える」)
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- B2: 「ある程度複雑な話題についても理解し、詳細を把握できる段階」
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: 「stimulus」:ラテン語の “stimulus(家畜を追い立てる棒)” に由来し、「刺激を与えるもの」を意味します。
- 接頭語・接尾語: 直接的な接頭語・接尾語はありませんが、派生語として動詞の
stimulate
(stimu + late) などがあります。
派生語や類縁語:
- stimulate (動詞) … 刺激する
- stimulation (名詞) … 刺激すること、刺激状態
- stimulative (形容詞) … 刺激を与える
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個):
- economic stimulus → 経済刺激策
- sensory stimulus → 感覚刺激
- external stimulus → 外部からの刺激
- visual stimulus → 視覚的刺激
- stimulus package → 景気刺激策(景気対策)
- a stimulus for growth → 成長のきっかけとなる刺激
- respond to a stimulus → 刺激に反応する
- stimulus-response mechanism → 刺激反応の仕組み
- provide a stimulus → 刺激を与える/提供する
- intense stimulus → 強い刺激
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語
stimulus
(家畜を追い立てる棍棒、刺すもの)から派生した言葉。もともとは物理的に家畜を突いて動かす棒を指していましたが、転じて「行動や反応を引き起こすきっかけ」という広い意味で使われるようになりました。
ニュアンス・使用時の注意点:
- 学術的・ビジネス的な文脈でよく使われます。特に経済や心理・生理学などで頻出です。
- 「反応を引き起こす原因」のニュアンスが強いため、受け手がどのように反応するかを示唆するような文脈でよく用いられます。
- カジュアルというよりはやや専門的・フォーマル寄りの単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (可算名詞): “a stimulus” / “several stimuli” のように可算です。
一般的な構文例:
- “(Something) serves as a stimulus for (something).”
- “(Some event) provides a stimulus to (someone/something).”
- “(Something) serves as a stimulus for (something).”
イディオム・フレーズ:
- “act as a stimulus”: 「~として刺激となる」
- “thinking of it as a stimulus”: 「それを刺激として捉える」
- “act as a stimulus”: 「~として刺激となる」
フォーマル/カジュアル: 比較的フォーマルな文脈で使われることが多いですが、学術やビジネスに限らず、日常会話でも「刺激、きっかけ」の意味合いで使用可能です。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I need a new stimulus to get motivated to exercise.”
(運動のモチベーションを上げるために、新しい刺激が欲しいな。) - “Traveling abroad can be a great stimulus for creativity.”
(海外旅行は創造力を高める大きな刺激になるよ。) - “I found that painting every day is a wonderful stimulus for my mind.”
(毎日絵を描くことは、私の心を刺激するすばらしい方法だとわかった。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “The government introduced a stimulus package to boost the economy.”
(政府は経済を活性化させるために景気刺激策を打ち出した。) - “We’re looking for a new marketing stimulus to drive sales growth.”
(売上拡大を促す新たなマーケティングの刺激を探している。) - “A competitive environment often serves as a strong stimulus for innovation.”
(競争環境はイノベーションの大きな刺激となることが多い。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “In psychology experiments, a stimulus is presented to measure behavioral responses.”
(心理学の実験では、刺激を提示して行動反応を測定します。) - “Neurons fire when they receive an appropriate stimulus from the environment.”
(ニューロンは、環境から適切な刺激を受け取ると発火します。) - “Researchers examined how visual and auditory stimuli interact in the brain.”
(研究者たちは視覚刺激と聴覚刺激が脳内でどのように相互作用するかを調べました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- impetus (はずみ、推進力)
- 「行動や出来事を進めるきっかけ」というニュアンスで、より外部から強制力を伴う場合に使われることが多い。
- incentive (動機づけ、誘因)
- 「報酬やメリットによって行動を促すきっかけ」というイメージが強い。
- spur (拍車、刺激)
- 時に急かす、急激に動かすというニュアンスがあり、口語でも使用される。
- provocation (挑発、刺激)
- 「挑発的な刺激」というニュアンスがあり、やや感情的・ネガティブな文脈で使われる。
反意語
- deterrent (抑止力、引き留めるもの)
- 「刺激とは逆に行動を抑える要因・力」という意味を持つ。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈstɪmjələs/
- アメリカ英語: [sti-myu-lus] のように /ˈstɪmjələs/ と発音。
- イギリス英語: おおむね同じですが、/ˈstɪmjʊləs/ と母音が若干異なることがあります。
- 強勢(アクセント)の位置: “sti” の部分に強勢(第1音節)。
- よくある発音の間違い: “stimyu-lus” の [y] が聞き取りづらく、/ˈstɪmjuːləs/ と長音になりすぎたり、「スティミュロス」のように母音がずれてしまうことがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “stimulous” と “o” を入れてしまう誤りがよくあります。
- 複数形の混同: “stimuli” が正しい複数形ですが、発音やつづりの混乱が起きやすいです。
- 他の “-us” → “-i” の名詞との混同: “cactus” / “cacti” や “fungus” / “fungi” などと同様のパターンです。
- TOEICや英検などでの出題傾向: 経済や心理学などの文章で “stimulus” が出てきて、内容理解や文意の把握を問う問題が登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- ラテン語の「突く棒(家畜を追い立てる道具)」を連想すると、「何かを刺激して動かすイメージ」がすぐに湧きます。
- 「stimul-」というスペリングが “stimulate” と共通しているので、関連語のイメージで覚えましょう。
- 複数形は「us → i」で変化するラテン由来の単語をまとめて覚えると便利です (“cactus/cacti”, “fungus/fungi” など)。
以上が “stimulus” の詳細解説です。学術からビジネスまで、幅広い分野で使われる重要単語なので、ぜひ文脈に合わせて活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
刺激[するもの]