元となった辞書の項目
commodity
解説
1. 基本情報と概要
単語: commodity
品詞: 名詞(可算名詞)
意味(英語): A commodity is a basic good or raw material that is bought and sold in commerce, often interchangeable with other goods of the same type.
意味(日本語): 「商品」「物資」「必需品」。同じ種類であれば、品質などに大きな差がなく、基本的に交換可能な“商品”を指します。たとえば、石油や小麦といった原材料や農作物などが典型的な例として挙げられます。日常的には「重宝されるもの」「必需品」というようなニュアンスでも使われます。
こういった場面で使われる単語で、ビジネスや経済の会話、特に貿易や金融などの文脈でよく登場します。また一般的に、「役立つもの」として抽象的に使われることもあります。
活用形
- 単数形: commodity
- 複数形: commodities
他の品詞・関連形
- 形容詞形は存在しませんが、 “commoditize” (動詞) や “commoditization” (名詞) などの派生語があります。
- commoditize (動詞): 付加価値のあるものを、単なる汎用品にする
- commoditization (名詞): 商品化・汎用品化
- commoditize (動詞): 付加価値のあるものを、単なる汎用品にする
CEFRレベル(目安)
- B2(中上級): ビジネス寄りの語彙であり、経済や社会事情に関する情報を理解できるレベルで頻出です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
com-(共に、一緒に)+mod(測る、尺度)+-ity(名詞を作る接尾語)
- ただし、語源的には後述のとおりラテン語の “commoditas” に由来し、分解すると “com- (共に)” + “modus (適切な量)” が基になっています。
派生語や類縁語
- commodity exchange(商品取引所)
- commoditize(動詞)
- commoditization(名詞)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- commodity market(商品市場)
- commodity price(商品価格)
- commodity exchange(商品取引所)
- commodity futures(商品先物)
- essential commodity(必需品)
- soft commodities(ソフトコモディティ、農産物など)
- hard commodities(ハードコモディティ、鉱物・金属など)
- global commodity(世界的な商品)
- commodity trading(商品取引)
- primary commodity(一次産品)
これらは主に経済やビジネス、投資分野で使われる表現です。
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “commoditas”(便利さ、適切さ)から来ており、“com-” (共に)と “modus” (適切な量、方法)が組み合わさった言葉です。中世フランス語を経て英語に取り入れられました。
ニュアンスと使用時の注意点
- 元々は「役に立つもの」「便利なもの」「有用なもの」というニュアンスが中心でしたが、現在は主に経済・貿易の文脈で「商品」「物資(特に原材料や農作物)」を指すのが一般的です。
- 「commodity」は経済用語としてややフォーマルな響きがありますが、日常会話で「必需品」を指す場合にも使われることがあります。
使われるシーン
- ビジネス・経済・投資分野(フォーマル寄り)
- 一般会話で「重宝されるもの」「便利なもの」「価値あるもの」を指すとき(ややフォーマルまたは抽象的なニュアンス)
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): “a commodity” / “commodities” の形で使われます。
- ビジネス文書やニュース記事でよく登場するため、文脈としてはややフォーマル。また投資関連の文書・会話では専門的に使われます。
- 一般的な構文の例:
- “(Subject) + is/are a valuable commodity.” ~は貴重な商品/貴重な存在だ。
- “(Subject) + trades commodities on the international market.” ~は国際市場で商品を取引している。
- “(Subject) + is/are a valuable commodity.” ~は貴重な商品/貴重な存在だ。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Water is becoming a scarce commodity in some parts of the world.”
(世界の一部の地域では、水が希少な資源になっています。) - “Time is the most precious commodity these days.”
(今の時代、時間こそが最も貴重なものです。) - “Good advice is often treated like a free commodity, but it can be invaluable.”
(良いアドバイスはただの“無料品”のように扱われがちですが、本当はとても価値があるんです。)
(2) ビジネスでの例文
- “The company’s main revenue stream comes from trading agricultural commodities.”
(その企業の主な収益源は、農産物の取引によるものです。) - “We need to keep track of commodity prices to manage our production costs effectively.”
(生産コストを適切に管理するために、商品価格をチェックしておく必要があります。) - “Investors are concerned about fluctuations in commodity markets.”
(投資家は商品市場の変動を懸念しています。)
(3) 学術的な文脈での例文
- “The study examines the impact of global commodity trading on developing economies.”
(この研究は、途上国経済に対する世界的な商品取引の影響を調査しています。) - “Researchers analyzed historical data on key commodities, including metals and fossil fuels.”
(研究者たちは、金属や化石燃料など重要な商品の過去データを分析しました。) - “Understanding commodity supply chains is crucial for sustainable resource management.”
(サプライチェーンを把握することは、持続可能な資源管理にとって非常に重要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “goods”(商品、品物)
- 一般的な“商品”や“品物”を幅広く指し、“commodity”よりも広い意味で用いられます。
- 一般的な“商品”や“品物”を幅広く指し、“commodity”よりも広い意味で用いられます。
- “merchandise”(商品、製品)
- 商売目的で売買されるものを指す際に使います。日用品というよりは完成品として売られる製品をイメージします。
- 商売目的で売買されるものを指す際に使います。日用品というよりは完成品として売られる製品をイメージします。
- “product”(製品)
- 工業製品や製造物など完成された形で市場に出回るもの。汎用性が高い単語です。
- 工業製品や製造物など完成された形で市場に出回るもの。汎用性が高い単語です。
反意語
- “non-commercial items” (非商業品)
- “services” (サービス)
- 商品(物)ではなく、形のないサービスを指す。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(アメリカ英語): /kəˈmɑːdəti/
- IPA(イギリス英語): /kəˈmɒdəti/
アクセントは “mo” の部分(第2音節)に置かれ「kə-MOD-ə-ty」と発音します。
- アメリカ英語では “ɑ” の音(口を大きく開いて「アー」のように)になりがちです。
- イギリス英語では “ɒ” の音(口をあまり開かず「オ」のように)になりやすいです。
- “mo” の母音が長いか、少し短いかの違いがあります。
- “commo” のスペリングで “co” を「カ」ではなく「コ」/「カ」に近い中間の位置で発音してしまわないように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “comoddity” や “commdity” などと綴りを間違いやすい。
- 同音異義語は特になく、混同しがちな単語として “committee”(委員会)や “accommodation”(宿泊施設)などが挙げられますが、発音やつづりが似ているだけで意味が全く異なります。
- 試験対策(TOEIC・IELTSなど)では、経済関連のパッセージや文章問題で “commodity prices” などのコロケーションが出題されやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のイメージ: “common + mod + ity” とざっくりと分解して、「(広く共通に扱われる)モノ」というイメージを持つと覚えやすいかもしれません。
- “commodity” には日常生活の必需品・重宝するものというニュアンスもあるので、「コモディティ=比較的どこでも手に入り、重要なもの」というストーリーで頭に入れるのもおすすめです。
- ビジネス記事や経済ニュースなどで頻出する単語なので、ニュースを読む際に意識して出現時に確認すると定着しやすくなります。
以上が “commodity” の詳細解説です。経済やビジネスの学習で必ずと言っていいほど登場する重要単語ですので、ぜひ押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
日用品,必需品;商品