diverse

以下では、形容詞「diverse」について、できるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

● 単語: diverse

● 品詞: 形容詞 (adjective)

● 意味 (英語): having variety; showing a great deal of variety; very different

● 意味 (日本語): 「多様な」「さまざまな特徴がある」「多岐にわたる」などを表すときに使います。

• 「多様な意見を持つグループ」「文化的に幅広いコミュニティ」など、色々な種類のものが混在している、というニュアンスを表す単語です。

● 活用形: 形容詞なので一般的には比較・最上を取る機会は多くありませんが、文脈によっては「diverser」「diversest」という形もあり得ます（実際にはほとんど使われません）。

● 他の品詞例:

• 名詞: diversity（多様性）
  


• 動詞: diversify（多様化する）
  

● CEFRレベル目安: B2（中上級）

• B2（中上級）: 求められる文章・会話調で多様な話題を理解でき、複雑な議論に参加できるレベルです。本単語はビジネスや学術分野の文章にもよく出てきます。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 語源: ラテン語 “diversus” (分かれた・異なる)
  
  
  
  • 前にある “di-” は「分離・離れる」を表す接頭辞としてよく見られます。
    
  
  
  • “versus” は「向きを変える」などの意味を持つ語源です。
    
  
  

詳細な意味

1. ひとつのまとまりの中に、異なる要素が含まれる様子を表す。
   
   例) a diverse group, a diverse range of opinions
   


2. 文化や考え方などが幅広く、同じようなものばかりでない状況を表す。
   

よく使われるコロケーション（共起表現）10選

1. diverse group（多様なグループ）
   


2. diverse background（多様な背景）
   


3. diverse population（多様な人口）
   


4. diverse workforce（多様な従業員構成）
   


5. culturally diverse（文化的に多様な）
   


6. ethnically diverse（民族的に多様な）
   


7. diverse set of skills（多彩なスキルの組み合わせ）
   


8. geographically diverse（地理的に多様な）
   


9. a wide and diverse array（幅広く多様な並び・取りそろえ）
   


10. diverse perspectives（多様な視点）
    

3. 語源とニュアンス

• 語源: ラテン語「diversus」＝「分かれた・異なる」から来ています。古フランス語「divers」を経て、英語の「diverse」となりました。
  


• 歴史的には「相反する」「バラバラ」などのニュアンスが強かったですが、現代英語では「多種多様」「さまざまな要素が混在している」意味で用いられます。
  


• 使用時の注意点:
  
  
  
  • ビジネスや学問の場面でフォーマルにも使われますが、日常会話でも比較的カジュアルに「色々だね」の意味で使うことがあります。
    
  
  
  • 「different」や「various」と似ていますが、単に「違う」というよりも「幅広さ」「多様性」を強調するニュアンスが強いです。
    
  
  

4. 文法的な特徴と構文

• 文法上のポイント:
  
  
  
  • 形容詞として名詞につけて修飾する（例: a diverse community）
    
  
  
  • 述語としても使える（例: The participants are diverse.）
    
  
  


• 構文例:
  
  
  
  1. This class has a diverse student body.（このクラスは多様な学生たちで構成されている）
     
  
  
  2. Our team is very diverse in terms of skill sets.（私たちのチームはスキルセットにおいてとても多様だ）
     
  
  


• イディオム的表現はあまりありませんが、よくセットになって使われる単語「diversity」「diversify」などと組み合わせ、議論することが多いです。
  


• フォーマル/カジュアル:
  
  
  
  • 基本的にはフォーマルな印象を与えやすい言葉です。カジュアルな会話でも使われますが、やや硬い印象を与える場合があります。
    
  
  

5. 実例と例文

(A) 日常会話での例文（3つ）

1. “I love living in a diverse neighborhood; there are restaurants from all over the world.”
   
   （多様な地域に住むのが大好きなんだ。世界各国のレストランがあるんだよ。）
   


2. “Our group of friends is really diverse—we have people from different backgrounds.”
   
   （私たちの友人グループは本当に多様だよ。みんな出身がいろいろなんだ。）
   


3. “It’s nice to meet people with diverse interests at this club.”
   
   （このクラブでは、さまざまな興味を持った人たちに会えるのがいいね。）
   

(B) ビジネスシーンでの例文（3つ）

1. “Our company strives to create a diverse and inclusive workplace culture.”
   
   （私たちの会社は、多様でインクルーシブ（包摂的）な職場文化づくりに努めています。）
   


2. “We need to appeal to a diverse customer base if we want to expand globally.”
   
   （グローバルに拡大していきたいなら、多様な顧客層にアプローチしなければなりません。）
   


3. “A diverse team often brings more innovative solutions to the table.”
   
   （多様なチームは、より革新的な解決策をもたらすことが多いです。）
   

(C) 学術的／フォーマルな文脈での例文（3つ）

1. “Studies show that a diverse environment fosters creativity and resilience in organizations.”
   
   （多様な環境が組織における創造性と回復力を育むことを、多くの研究が示しています。）
   


2. “The survey included participants from diverse demographic groups.”
   
   （その調査には、多様な人口集団から参加者が含まれていました。）
   


3. “A diverse perspective is crucial for addressing complex social issues.”
   
   （複雑な社会問題に取り組むには、多様な視点が不可欠です。）
   

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. various（さまざまな）
   
   
   
   • 「いくつかの違うものがある」という意味。やや広範な感じ。
     
   
   


2. varied（多様な）
   
   
   
   • 「一つひとつが異なる特徴をもつ」というニュアンス。文体は比較的柔らかい。
     
   
   


3. assorted（取り合わせた）
   
   
   
   • 「種類を取り合わせた」。日常会話でスナックなどの「アソート」としてよく使われる。
     
   
   


4. mixed（混合の）
   
   
   
   • 異なる要素が混ざっていることを強調する。
     
   
   

反意語

• homogeneous（同質的な）
  
  
  
  • ほぼ同じ性質・特徴を持つ集団や環境を指す。
    
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

● 発音記号(IPA):

• イギリス英語: /daɪˈvɜːs/
  


• アメリカ英語: /daɪˈvɝs/
  

● アクセント: 「di–VERSE」のように、2音節目の “verse” にアクセントがあります。

● よくある間違い:

• /dɪˈvɝs/ のように最初を「ディ」ではなく “ダイ” と読むのが正しい、という点。
  


• 強勢の位置が間違って「DIV-erse」と発音されることもあるので注意。
  

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: 「devrse」「deverse」などと書いてしまうミスがあるので注意。
   


2. 同音異義語との混同: 「divers」（古語的に「様々な」を意味する場合あり）と綴りや意味が非常に近いですが、現代では「diverse」を使います。
   


3. 試験対策: TOEICや英検でもビジネス文脈や多様性に関する文章で出題される可能性があるため、理解しておくと役立ちます。
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「di＋verse」で「離れた方向に向く（verse → turn）」というイメージを活かし、「いろいろ方向が違う」→「多様な」と覚えるとよいです。
  


• 「diverse → diversity → diversify」のように、同じ語根を持つ単語とまとめて覚えると記憶に残りやすいです。
  


• 「ダイバーがいろんなところに潜る」→「多様」という連想で覚える学習者もいます（実際のスペルは違いますが、イメージとしては有効です）。
  

以上が、形容詞「diverse」に関する詳細な解説です。ビジネスや学術の文脈はもちろん、日常会話でも使える便利な単語なので、ぜひ覚えてみてください。