dense
1. 基本情報と概要
単語: dense
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): “closely compacted in substance,” “thick,” “having parts very close together”
意味(日本語): 「密度が高い」「濃い」「ぎっしり詰まった」などのニュアンスを表します。たとえば、「dense forest(密林)」のように、物理的にたくさんのものが詰まっていたり、内容が詰まっているときに使われます。
- 日常的には、「ぎっしり詰まった」「濃厚な」といったポジティブ/ニュートラルな状況で使われることもあれば、「難解な」「分かりにくい」という意味で使われることもあります。
- 「人が鈍感だ」というネガティブなニュアンスで “He’s so dense.” などと言う場合もあります。
主な活用形:
- 比較級: denser (より密な/より濃い)
- 最上級: densest (最も密な/最も濃い)
他の品詞形:
- 名詞形: density(密度)
- 副詞形: densely(密に、濃く)
CEFRレベル: B2(中上級)
B2レベル(中上級)は、抽象的な話題や説明文などにも対応できる水準です。「dense」のようにやや専門的な領域や、形容の幅が広い単語はB2レベルの目安と言えます。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 語幹: “dens-”
→ この部分はラテン語の “densus”(「厚い」「濃い」)に由来すると言われています。
関連語や派生語
- density (名詞): 「密度」
- densely (副詞): 「密に」「びっしりと」
- condense (動詞): 「凝縮する」「要約する」など、“dense” のラテン語起源に関連して、より圧縮するイメージの動詞です。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- dense forest(密林)
- dense fog(濃霧)
- dense population(密集した人口)
- dense text(内容が詰まった文章)
- dense crowd(ぎっしり詰まった人ごみ)
- dense material(密度の高い素材)
- dense network(密なネットワーク)
- dense argument(難解な議論)
- dense smoke(濃い煙)
- dense hair(量の多い髪、密集した髪)
3. 語源とニュアンス
語源: ラテン語 “densus”(「厚い」「詰まった」)が古フランス語を経由して現代英語の “dense” になりました。歴史的にも「ぎっしり詰まった状態」を表す言葉として使われてきています。
ニュアンス:
- 物理的に「詰まっている」「厚みがある」を表す場合(dense forest/fog など)。
- 抽象的に「内容量が多い/難解で分かりにくい」を表す場合(dense textbook など)。
- 口語表現では、人が「鈍感」または「頭が固い」という意味を持つこともあります (“He’s so dense.”)。
- 日常会話でもビジネス文書や学術論文でも使われますが、“dense文”などはフォーマル寄りな表現であることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
品詞: 形容詞 (adjective)。名詞を修飾する形で使われます。
- 「dense + 名詞」:例 “dense forest” / “dense crowd”
- 人について「He is dense.」と使う場合は「理解力が鈍い」とやや失礼なニュアンスを含みます。
- 名詞としては使われませんが、関連語として “density” は可算・不可算で使われる場合があります(一般的には不可算:a high density of~)。
イディオムや表現
- “too dense to see through”: 「濃すぎて向こう側が見えない」という表現。
- “dense reading”: 「読むのが難しいような文章」。
フォーマルとカジュアルの使い分けはあまり明確に分かれていませんが、文章で “dense” を使うと、やや学術的・客観的ニュアンスを伴うことが多いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文
“This cake is so dense; it’s really filling!”
(このケーキはすごくぎっしりしていて、お腹にたまるね。)“Be careful driving; there’s dense fog on the road.”
(運転気をつけて。道路に濃霧が出てるよ。)“He can be a bit dense sometimes. You have to explain things clearly.”
(彼、たまにちょっと鈍感だから、はっきり説明してあげないといけないよ。)
ビジネスシーンでの例文
“We’re dealing with a dense market, so we need a unique strategy to stand out.”
(市場が過密なので、際立つためには独自の戦略が必要です。)“The report is quite dense. Let’s break it down into simpler sections.”
(この報告書は内容が詰まっていて難しいですね。もう少し簡単なセクションに分割しましょう。)“We need to analyze the dense data set before making any decisions.”
(何らかの決定をする前に、この膨大なデータセットを分析する必要があります。)
学術的な文脈での例文
“Dense urban environments require sophisticated infrastructure planning.”
(密集した都市環境では、高度なインフラ設計が必要とされます。)“This material has a very dense molecular structure, which affects its thermal conductivity.”
(この素材は分子構造が非常に密であり、それが熱伝導率に影響を与えます。)“The chapter on quantum mechanics is extremely dense and requires prior knowledge.”
(量子力学に関する章は内容が非常に難解で、事前知識が必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- thick(厚い)
- “thick” は主に物理的な厚みに焦点をおく。
- “thick” は主に物理的な厚みに焦点をおく。
- compact(コンパクトな、密集した)
- “compact” は小さくまとまっている、凝縮されているイメージ。
- “compact” は小さくまとまっている、凝縮されているイメージ。
- crowded(混み合った、混雑した)
- “crowded” は人や物が多く詰まっている状況を表す。
- “crowded” は人や物が多く詰まっている状況を表す。
- heavy(重量のある、重厚な)
- “heavy” は物理的に重いだけでなく、「重厚である」という感覚的な使い方もある。
- “heavy” は物理的に重いだけでなく、「重厚である」という感覚的な使い方もある。
反意語 (Antonyms)
- sparse(まばらな)
- thin(薄い)
- light(軽い、密度が低い)
- airy(風通しの良い、空気のように軽い)
「dense」と「thick」の違いは、前者が「密度」に着目しているのに対し、後者が「厚み」により注目する、という点で微妙に異なります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /dens/
- アメリカ英語 (GA): /dens/(「デンス」のように短い「e」をしっかり発音)
- イギリス英語 (RP): /dens/(ほぼ同じ音声ですが、地域によって「e」の響きがやや異なることがあります)
強勢: 短い1音節の単語なので、強勢は特に意識されませんが、“dense” そのものがしっかり発音されます。
よくある間違い:
- 綴りの間違いで “dence” と書いてしまうことがある。
- “den-s” と明瞭に区切る際、/den/ と /s/ を混同して “dense” が “denis” のように聞こえる発音ミスをする学習者もいます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミスに注意: “dense” のつづりを “dence” と書いてしまうミスが多いです。
- 同音異義語との混同: 特に “tense(張り詰めた、時制)” と “dense” は似ていますが、発音は /tens/ と /dens/ で語頭音が違います。
- TOEIC・英検などの試験対策:
- “dense population” のような表現はリーディング問題に、科学技術系文章では “dense material” が出題される可能性があります。
- “dense text(文章)” や “dense data” はビジネス英語やアカデミック英語でよく出てきます。
- “dense population” のような表現はリーディング問題に、科学技術系文章では “dense material” が出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “密度が高い” イメージとして、ぎゅっと詰まったスポンジや森を思い浮かべると覚えやすいです。
- 覚えるときは “dens + e” と区切って、「デンズ」と短く読むと発音ミスを防げます。
- 「濃霧(dense fog)」など、インパクトのある具体例を想起すると、単語そのものの意味が定着しやすいでしょう。
以上が形容詞 “dense” の詳細な解説です。学習や実践でぜひ活用してみてください。
《話》頭の鈍い,のろまな
密度が濃い,密集した,目の詰まった