元となった辞書の項目
occurrence
解説
1. 基本情報と概要
単語: occurrence
品詞: 名詞 (可算名詞)
活用形: 単数形: occurrence / 複数形: occurrences
意味 (英語): An event or instance of something happening.
意味 (日本語): 何かが起こること、あるいは起こった出来事や事象を指します。「出来事」「発生」「事例」のように訳されることが多いです。
「事が起こる(こと)」というニュアンスで使われます。重要な出来事から日常の些細なできごとまで、幅広い意味を持つ単語です。
他の品詞形
- 動詞: occur (起こる、発生する)
- 名詞: occurrence (今回の単語)
- 形容詞形は一般的に使用されませんが、まれに
occurrent
という形も見られます(学術的/哲学的文脈など)。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
B2レベルは、やや抽象的な話題にも対応でき、文章や議論の中で的確に使える語彙力を要する段階です。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: occur (起こる)
- 接尾辞: -ence (状態・性質を表す名詞を作る)
「occur + -ence」で、「起こること」という概念を名詞化しています。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- frequent occurrence(頻繁に起こること)
- rare occurrence(まれに起こること)
- common occurrence(よくあること)
- unexpected occurrence(予期せぬ出来事)
- natural occurrence(自然に起こる現象)
- isolated occurrence(単発の出来事)
- a one-time occurrence(一度きりの出来事)
- incident occurrence(事故・事件などの発生)
- the occurrence rate(発生率)
- report an occurrence(出来事を報告する)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “occurrere” (ob-「対して」+ currere「走る」) に由来し、「(何かに)走り寄る・出会う」という意味から転じて「起こる、(出来事と)出会う」というニュアンスに発展しました。
- 歴史的用法: 16世紀頃から英語で “occur” が使われ始め、その名詞形である “occurrence” は「起こった事象」の正式な表現として見られるようになりました。
- 注意点と感情的響き:
- フォーマルからカジュアルまで幅広い場面で使われますが、特にレポートや分析結果などプロフェッショナルな文書で一般的です。
- 日常会話でも使えますが、「その事象が起こった回数や種類」を指し示すような、やや堅めのトーンになります。
- フォーマルからカジュアルまで幅広い場面で使われますが、特にレポートや分析結果などプロフェッショナルな文書で一般的です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞
- occurrence は「個別の出来事や発生」を表すため、可算名詞として扱われます。
- 複数形は “occurrences” です。
- occurrence は「個別の出来事や発生」を表すため、可算名詞として扱われます。
- 典型的な構文
- “the occurrence of + 名詞” … 「〜の発生」
- “the first occurrence of + 名詞” … 「〜が初めて起こった事象」
- “this occurrence is quite frequent” … 「この出来事はかなり頻繁に起きる」
- “the occurrence of + 名詞” … 「〜の発生」
- 使用シーン
- 報告書・研究論文などのフォーマルな文脈
- ビジネス文章やカジュアルな会話でも、「ある事象が起きること」を強調したい場合
- 報告書・研究論文などのフォーマルな文脈
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Strange occurrences keep happening in my apartment.”
(私のアパートで奇妙な出来事が続いて起こっているんだ。) - “An occurrence like this doesn’t bother me anymore.”
(こういう出来事はもう私には気にならないよ。) - “We had an unusual occurrence during our trip.”
(旅行中にちょっとした珍しい出来事があったんだ。)
ビジネスシーンでの例文
- “We need to document every occurrence of this technical issue.”
(この技術的問題の発生はすべて記録する必要があります。) - “The occurrence of unforeseen circumstances set our project back.”
(予期せぬ状況の発生がプロジェクトを遅らせた。) - “Please report any occurrence of system errors immediately.”
(システムエラーが発生したら、すぐに報告をお願いします。)
学術的な文脈での例文
- “The occurrence of this species in the northern region is relatively rare.”
(この種が北部地域で見られるのは比較的まれである。) - “We analyzed the occurrence of lung cancer in non-smokers.”
(非喫煙者における肺がんの発生を分析しました。) - “A detailed study was conducted to determine the occurrence pattern.”
(発生パターンを特定するために詳細な研究が行われました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- event(出来事、イベント)
- 「大きな出来事」から「行事」まで幅広く使える、より一般的な単語。
- 「大きな出来事」から「行事」まで幅広く使える、より一般的な単語。
- incident(出来事、事件)
- ネガティブな出来事やトラブル・事故などを指す場合が多い。
- ネガティブな出来事やトラブル・事故などを指す場合が多い。
- happening(起こったこと、出来事)
- 口語的で、ややカジュアル。
- 口語的で、ややカジュアル。
- phenomenon(現象)
- 自然科学的または特異な出来事など、高度な文脈でよく使われる。
- 自然科学的または特異な出来事など、高度な文脈でよく使われる。
反意語
- non-occurrence(起こらないこと)
- 一般的にはあまり使われませんが、「起こらない現象」を明示的に強調したい場合に使われることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /əˈkɜːr.əns/(アメリカ英語), /əˈkʌr.əns/(イギリス英語)
- アクセント: 後ろから2つ目の音節 “-cur-” に強勢が置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語は “kɜːr” の母音がやや強めに発音されます(カーに近い音)。
- イギリス英語は “kʌr” に近く、「カ」に近い音。
- アメリカ英語は “kɜːr” の母音がやや強めに発音されます(カーに近い音)。
- よくある間違い: つづりを “occurance” としてしまうミスや、「オカレンス」とカタカナ発音でアクセント位置を間違えることなど。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルの混同
- “occurrence” のつづりは “cc” と “rr” が連続するので注意が必要です。
- “occurrence” のつづりは “cc” と “rr” が連続するので注意が必要です。
- 同音・類似単語
- “occurrence” と “occurrences” の区別(単数・複数)がわかりにくい場合があります。
- “occurrence” と “occurrences” の区別(単数・複数)がわかりにくい場合があります。
- TOEICや英検での出題傾向
- 文章中で “occurrence” の意味を問う問題が出たり、ビジネスレポート風の設問に出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “occur” が「起こる」で、最後の “-ence” は名詞を作る一般的な語尾と覚えると便利です。
- “o-ccu-rr-ence” と、つづりを区切って覚えるとミスを減らせます。
- 「ある出来事を大きな流れの中で“走ってきて出会った”」という語源イメージで思い浮かべると理解しやすいです。
ここまでを踏まえて、「occurrence」はフォーマル/カジュアルともに使いやすい「出来事・発生」という意味を持つ大切な単語です。文脈に応じて「event」や「incident」などと使い分けしてみましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉(事件などが)起こること,発生
意味(2)
〈C〉でき事,事件