動詞+目的語+to不定詞
目的語を2つとる動詞
以下では、「動詞 + 目的語 + to不定詞」の構造について、より詳しくわかりやすく解説します。
1. 「動詞 + 目的語 + to不定詞」の基本的な形
この構文は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語(O) + to不定詞(to-不定詞) という形で表されます。
例) I asked him to help me.
(私は彼に手伝ってくれるよう頼んだ)
ここでは、動詞(V)が to不定詞の内容(「~すること」)を目的語(O)に対して行わせる、または何かをするように促すという意味になります。
2. 第4文型との関係
第4文型と呼ばれる構造は、S + V + 目的語1(人) + 目的語2(物・こと) で表され、「人に物(あるいは事柄)を与える」イメージを持ちます。
例) She gave me a book.
(彼女は私に本をくれた)「ask」「tell」など、一部の動詞では“目的語1(人) + 目的語2(to不定詞)”と配置する場合もあり、第4文型に似た文型として捉えられます。
例) ask + (人) + to do … (~するように依頼する)
tell + (人) + to do … (~するように言う)
このような意味合いでは、「人」という目的語のあとに「~してほしい内容」を表す to不定詞が続き、第4文型に近い働きを持つと考えられます。
3. 使用される主な動詞の例
「動詞 + 目的語 + to不定詞」の形をとる代表的な動詞には、以下のようなものがあります。
ask + (人) + to do … (~するように頼む/依頼する)
- Could you ask him to call me back?
(彼に私に電話をかけ直すよう頼んでくれますか?)
- Could you ask him to call me back?
tell + (人) + to do … (~するように言う)
- I told her to be careful.
(私は彼女に気を付けるように言った)
- I told her to be careful.
advise + (人) + to do … (~するようにアドバイスする)
- He advised me to check the schedule again.
(彼は私にもう一度スケジュールを確認するようアドバイスした)
- He advised me to check the schedule again.
encourage + (人) + to do … (~するように励ます/奨励する)
- Teachers encourage students to ask questions.
(教師たちは学生に質問するよう奨励する)
- Teachers encourage students to ask questions.
want + (人) + to do … (~してほしいと思う)
- I want you to finish this project by Friday.
(金曜日までにこのプロジェクトを終えてほしい)
- I want you to finish this project by Friday.
4. 使い方のポイント
動詞の意味に注目
「ask」「tell」「advise」「encourage」「want」など、どの動詞が「(人) + to不定詞」という形を取れるかを把握しておくとスムーズに使えます。「to不定詞」の部分が“どのような行為を相手に求めているのか”を明確にする
例)She told me to wait.
(彼女は私に待つように言った) とShe told me a story.
(彼女は私に物語を話してくれた) は同じtellでも役割が違います。
前者は「私が待つように『言った』」という指示・要望を伝える構文ですが、後者は「私に物語を『話した』」という単なる動作の伝達です。目的語の位置に注意
英語では原則として「動詞 + 目的語 + to不定詞」の順で並びます。日本語で「~するよう(に)人に頼む」というときの語順とは異なる場合があるので、英語の語順をしっかり意識しましょう。
5. まとめ
- 「動詞 + 目的語 + to不定詞」構文は、相手に何かをさせる、あるいは要望・指示を伝えるときに用いられます。
- ask や tell など、一部の動詞は「人に~するように頼む/言う」など、目的語が「人 + to不定詞」という組み合わせになり、要望を伝える役割を担います。
- 第4文型(S + V + O1 + O2)と似た考え方で、「(人) + (to不定詞)」という2つの目的語を取るように見なせるため、どの動詞がどの構文を取るのかを覚えておくことが重要です。
このように、動詞の種類と to不定詞の組み合わせを理解すれば、自然な英文を作ることができます。ぜひ、代表的な動詞から練習してみてください。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
VERB OBJECT to DO