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B2.1
助動詞: dare (to)
「あえて~する」「~する勇気がある」
説明
以下の解説は、助動詞・動詞の両方で使われる “dare” について、より詳しく、わかりやすくまとめたものです。
1. 助動詞 “dare” とは?
英語で “dare” は、「あえて~する」「思い切って~する」という意味を持ちます。
“dare” には助動詞の用法と、動詞(本動詞)の用法があります。
助動詞としての用法
- 「あえて~する、思い切って~する」という意味を表す。
- 主に否定文や疑問文で用いられることが多い。
- 助動詞として用いる場合、後ろにくる動詞は原形になる。
- 否定文では “dare not” の形をとることが多い。
- 例: “I dare not run.”(私はあえて走ろうとはしない)
動詞(本動詞)としての用法
- 動詞としては「~に挑む、~する勇気がある」という意味を表す。
- 動詞で用いる場合は、後ろに “to + 動詞の原形” が続くことが一般的。
- 例: “I don’t dare to run.”(走る勇気がない / あえて走ろうとはしない)
2. 助動詞 “dare” と動詞 “dare” の見分け方
直後に “to” があるかどうか
- 助動詞として使う場合 → 直後は動詞の原形のみ。
- 動詞として使う場合 → “to + 動詞の原形” で用いられることが多い。
- 助動詞として使う場合 → 直後は動詞の原形のみ。
否定・疑問の形をとるとき
- 助動詞として使う “dare” は “dare not” / “Dare + 主語 + 動詞?” の形が可能。
- 例: “Dare we go?”(思い切って行くべきだろうか?)
- 例: “I dare not speak.”(あえて話さない)
- 例: “Dare we go?”(思い切って行くべきだろうか?)
- 動詞として使う “dare” は “do/does not dare to” / “Do/Does + 主語 + dare to + 動詞?” の形が一般的。
- 例: “I do not dare to speak.”
- 例: “Do you dare to jump?”(飛び降りる勇気はある?)
- 例: “I do not dare to speak.”
- 助動詞として使う “dare” は “dare not” / “Dare + 主語 + 動詞?” の形が可能。
3. “dare” の使い分けポイント
日常的には、動詞 (本動詞) としての “dare” を使うほうが一般的
- 例: “I don’t dare to say that.”(そんなこと言う勇気はない)
- 助動詞 “dare” は否定や疑問で使われる場合が多く、やや文語的・形式的な響きがある。
- 例: “I don’t dare to say that.”(そんなこと言う勇気はない)
“How dare you …?” の表現
- 相手の行為に対して「よくもそんなことができるね?」と非難するときの決まり文句。
- 例: “How dare you speak to me like that?”(よくもそんな口の利き方ができるね?)
- この表現では “dare” は助動詞扱いになり、後ろの動詞は原形。
- 相手の行為に対して「よくもそんなことができるね?」と非難するときの決まり文句。
三人称単数形のとき
- 助動詞として使う場合は、三人称単数(he, she, itなど)のときでも “dare” は変化しない。
- 例: “He dare not go there.”
- 例: “He dare not go there.”
- 動詞(本動詞)として使う場合は、三人称単数では “dares” になり、否定は “does not dare to” となる。
- 例: “He does not dare to go there.”
- 助動詞として使う場合は、三人称単数(he, she, itなど)のときでも “dare” は変化しない。
4. 例文まとめ
助動詞としての例
- 肯定文(まれ): “I dare say you’re right.”(恐らく君が正しいと思う / 君が正しいと言ってはばからない)
- 否定文: “I dare not tell her the truth.”(あえて彼女に本当のことは言えない)
- 疑問文: “Dare we ask the boss?”(思い切って上司に聞いてみる?)
- 肯定文(まれ): “I dare say you’re right.”(恐らく君が正しいと思う / 君が正しいと言ってはばからない)
動詞(本動詞)としての例
- 肯定文: “I dare to dream big.”(大きな夢を持つ勇気がある)
- 否定文: “I don’t dare to speak in front of so many people.”(こんな大勢の人の前では話す勇気がない)
- 疑問文: “Do you dare to ask him for a favor?”(彼にお願いする勇気はある?)
- 肯定文: “I dare to dream big.”(大きな夢を持つ勇気がある)
まとめ
- “dare” は助動詞としても動詞としても使われる。
- しばしば否定文や疑問文で使われ、「あえて~する・思い切って~する」といった意味を伝える。
- 助動詞 “dare” は古風・形式的なニュアンスを帯びることが多いが、日常会話で定型表現として残る形もある(“How dare you?” など)。
- 見分けるポイントは、直後の動詞に “to” があるかどうかと、否定・疑問文での形に注目すること。
以上を押さえておけば、助動詞としても動詞としても使われる “dare” を正しく使い分けられるようになります。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
MODAL/AUX: dare (to)