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B1.1
助動詞: used to
「かつて~だった」を表す助動詞
説明
以下では、「used to」の使い方と、「be used to ~ing」との違いをできるだけ詳しく解説します。
「used to」の意味と使い方
1. 過去の状態や習慣を表す
「used to + 動詞の原形」 は、「かつては~していた」「以前は~だった」という、過去の状態や習慣を表す表現です。現在はそうでない場合に用いられます。
- 例文:
- I used to run every morning.
(私は昔、毎朝走っていました。今はそうではない。) - I used to live in New York.
(私は以前はニューヨークに住んでいました。今は違う場所に住んでいる。)
- I used to run every morning.
2. 「would」との違い
「過去の習慣」を表す表現として「would」も使うことがありますが、以下のような違いがあります。
- used to → 過去の状態・習慣の両方を表せる
- 例: He used to be shy.(彼は以前は内気でした。)
- 状態そのもの(shy であること)を表現するなら “used to” を使う。
- 例: He used to be shy.(彼は以前は内気でした。)
- would → 過去の反復的な行動(習慣)を表す
- 例: He would often go fishing on Sundays.(彼はよく日曜日に釣りに行ったものだ。)
- 状態(be shy など)は「would」では表しにくい。
- 例: He would often go fishing on Sundays.(彼はよく日曜日に釣りに行ったものだ。)
3. 否定文・疑問文
「used to」を否定文や疑問文にする場合は、助動詞 “did” を用いて形を変えます。
- 否定文:
- I didn’t use to run every day.
(私は毎日走っていたわけではありませんでした。)
- I didn’t use to run every day.
- 疑問文:
- Did you use to live here?
(あなたは以前、ここに住んでいたのですか?)
- Did you use to live here?
※ 話し言葉では “didn’t used to” と書かれることもありますが、文法的には “didn’t use to” のほうが formally correct とされます。
「be used to ~ing」との違い
「used to do ~」とよく似た表現に、「be used to ~ing」 があります。形は似ていますが、意味がまったく異なるので注意が必要です。
- be used to ~ing = 「~に慣れている」
- 例文:
- I’m used to running every morning.
(私は毎朝走ることに慣れています。) - She is used to living in a big city.
(彼女は大都会に住むことに慣れています。)
- 例文:
この場合の “used” は「慣れている」を表し、 to の後には 動名詞 (~ing) が続きます。過去の習慣を表す「used to do ~」と混同しないようにしましょう。
まとめ
- used to + 動詞の原形: 過去の状態・習慣を表し、今はそうではない。
例: I used to drink coffee every morning.(以前は毎朝コーヒーを飲んでいた。) - be used to + 動名詞 (~ing): 「~に慣れている」。
例: I’m used to drinking coffee every morning.(毎朝コーヒーを飲むことに慣れている。)
形は似ていますが、意味が異なるため、それぞれの用法と例文をしっかり押さえましょう。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
MODAL/AUX: used to