関係代名詞: 目的格(who/whom/which)
先行詞は目的語の働きをする:whom
以下は、関係代名詞の中でも「目的格(who/whom/which/that)」に注目した詳しい解説です。必要に応じて主格・所有格などとの比較や省略ルールなどもふれながら、わかりやすく整理してみます。
関係代名詞には3種類の格がある
主格(who/which/that)
先行詞を「主語」として受ける役割を持ちます。
例:- This is the boy who lives next door.
(こちらが隣に住んでいる少年です。)
- This is the boy who lives next door.
目的格(whom/which/that)
先行詞を「目的語」として受ける役割を持ちます。
例:- This is the boy whom I met in the park.
(こちらが私が公園で会った少年です。)
- This is the boy whom I met in the park.
所有格(whose)
先行詞の「所有」を表します。
例:- This is the boy whose father is a doctor.
(こちらがお父さんが医者である少年です。)
- This is the boy whose father is a doctor.
目的格の関係代名詞
役割
目的格の関係代名詞は、関係代名詞節の中で「目的語」になります。
- 「誰を/何を~する」の“を”に相当する部分を受けるイメージです。
よく使われる形
- whom(人を先行詞とする場合の目的格)
- which(モノを先行詞とする場合の目的格)
- that(人・モノどちらでも使われる場合の目的格)
例文
This is the boy (whom/that) I met yesterday.
(こちらが昨日私が会った少年です。)I have a pen which/that my father gave me.
(私は父がくれたペンを持っています。)
“whom”の使われ方
- 文法的には「whom」が正しい目的格の形ですが、日常の口語では「who」が使われることも多いです。
- フォーマルな文章や文脈では「whom」を使うと、より正確かつ丁寧な印象を与えます。
先行詞による関係代名詞の使い分け
先行詞が「人」のとき
- 主格 → who / that
- 目的格 → whom / that (口語では who を使うことも多い)
- 主格 → who / that
先行詞が「モノ・動物」のとき
- 主格 → which / that
- 目的格 → which / that
- 主格 → which / that
先行詞が「人・モノどちらの可能性もある」とき
- that を用いることが多い
関係代名詞の省略
目的格の関係代名詞は、しばしば省略されます。特に会話やカジュアルな文章でよく見られます。
省略可 → 「関係代名詞 + 主語 + 動詞」の形の場合
- This is the boy whom I met in the park.
- This is the boy I met in the park.
どちらも同じ意味です。
- This is the boy whom I met in the park.
省略不可 → 「関係代名詞 + 動詞」の形の場合(=関係代名詞自体が主語として機能するとき)
- This is the boy who met me in the park.
(主格として使われているため省略できない)
- This is the boy who met me in the park.
“that” について
用法
- “that” は「人」「モノ」のどちらの先行詞でも使えるオールマイティーな関係代名詞です。
- ただし、よりフォーマルな場面では、人を先行詞とする場合 “who/whom” を使うことも多いです。
注意点
- “that” は非制限用法(カンマで区切られる補足説明)には使えません。
- My father, who is a doctor, gave me this pen. ([×] that is a doctorとは言えない)
- 限定的に先行詞を絞り込む働きをする場合(制限用法)に使われます。
- My father, who is a doctor, gave me this pen. ([×] that is a doctorとは言えない)
まとめ
- 目的格の関係代名詞(whom/which/that) は、関係節内で「目的語」となる。
- whom はフォーマル、口語では「who」でもよく代用される。
- 先行詞が「人」なら who/whom (that)、先行詞が「モノ」なら which (that) を使用できる。
- 目的格の関係代名詞はしばしば省略可能(ただし、「主語」として使われるときは省略不可)。
- that はどちらの先行詞にも使えるが、非制限用法(カンマ付きの補足説明)には使えない。
以上が、目的格の関係代名詞(who/whom/which/that)を中心とした詳しい解説です。主格や所有格との役割の違いや省略のルールも合わせて押さえておくと、英文を書くときや読解をするときによりスムーズに理解できます。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
ACCUSATIVE RELATIVE PRONOUN: whom