元となった辞書の項目
in
解説
以下では、副詞としての「in」に焦点を当てつつ、さまざまな角度から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語での意味・日本語での意味
- 英語: “in” (adverb)
- 日本語: 「中へ」「到着する」「流行している」などの意味を表す副詞として使われることがあります。
例: “Come in!”(入って!), “He just got in.”(彼はちょうど到着したところだ), “That style is really in now.”(そのスタイルは今すごく流行っている)
「in」はもともと前置詞として学ぶ方が多いのですが、実は文脈によっては副詞としても使われる単語です。例えば「入ってくる」「到着する」「流行している」というニュアンスで使われることが多いです。
品詞・活用形
- 品詞: 副詞 (adverb)
- 活用形: “in” は短い単語で、形が変化しません(比較級や最上級は存在しません)。
他の品詞としての例
- 前置詞: “I am in the house.”(私は家の中にいます)
- 形容詞的用法(口語で「流行している」の形容詞的表現として使われることもある)
例: “This brand is in right now.”(このブランドは今流行中です)
CEFRレベル
- A1(超初心者)〜A2(初級)レベルでも早い段階で「in」という前置詞表現は学びますが、副詞的用法で「到着する」「流行中」という意味などを使いこなすには少し慣れが必要です。目安としてはA2〜B1あたりで習得を意識するとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “in” は接頭語や接尾語をもたない、単純な単語です。
- “in-” が接頭語となっている別の単語(例: “incorrect”, “inside”など)は意味や用法が異なる場合がありますので注意が必要です。
詳細な意味
- 【中へ】行為や動きが何かの内部へ向かっていることを示す
例: “Come in.”(入って) - 【到着する】到着や帰宅のタイミングを表す
例: “He just got in from New York.”(彼はニューヨークからちょうど到着したところだ) - 【流行している】「(ファッションや考え方が)流行している」というニュアンス
例: “Long skirts are in right now.”(ロングスカートが今流行っている)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- come in (入る)
- get in (到着する/入る)
- be in (流行っている/在宅している)
- clock in (出勤時刻を記録する)
- check in (チェックインする)
- go in (中に入る)
- cut in (割り込む)
- fill in (記入する/埋める)
- move in (引っ越して入る)
- hand in (提出する)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “in” にさかのぼり、「内側」「内部」「中にあること」を表す基本的な語でした。
- その派生として、動き・状態・流行など、さまざまなニュアンスへ広がりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「到着する」「流行している」の副詞での使い方は、ややカジュアルから日常的に使われます。
- フォーマルな文脈というよりは、軽い会話や筆記で用いるケースが多いです。
- 「in」と「inside」の使い分けに注意。「in」は主に短く「入る」「到着する」、または「流行中」のニュアンスで、より口語的です。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- [主語] + [動詞] + in.
例: “He rushed in.”(彼は急いで入ってきた) - [主語] + [動詞] + [目的語] + in (副詞).
例: “He handed the papers in.”(彼は書類を提出した)
※この場合の in は厳密には「提出先に向けて入れる」ようなニュアンス
イディオム・表現
- “He is in.” → 「彼は(家やオフィスに)いる」「その計画に賛成だ」という文脈にもなる
- “She pulled in.” → 車で到着したイメージ
使用シーン
- カジュアル: 「到着」「流行」を表す副詞として日常会話
- フォーマル: ビジネスメールなどでは “arrive” や “submit” の方が一般的
5. 実例と例文
以下では日常会話・ビジネス・学術的な文脈での例文を紹介します。
日常会話(3例)
- “Come in! It’s cold outside.”
- (入って! 外は寒いからね。)
- (入って! 外は寒いからね。)
- “I heard skinny jeans are out; baggy jeans are in now.”
- (スキニージーンズはもう流行ってないらしいよ。今はゆるいジーンズが流行ってるみたい。)
- (スキニージーンズはもう流行ってないらしいよ。今はゆるいジーンズが流行ってるみたい。)
- “She just got in from the airport.”
- (彼女は空港からちょうど着いたところだよ。)
ビジネス(3例)
- “Let me know when the shipment comes in.”
- (出荷品が到着したら教えてください。)
- (出荷品が到着したら教えてください。)
- “He clocked in at 9 a.m. today.”
- (彼は今日9時にタイムカードを押した。)
- (彼は今日9時にタイムカードを押した。)
- “I handed in the final report yesterday.”
- (私は昨日、最終報告書を提出しました。)
学術的な文脈(3例)
- “The survey data just came in, and we need to analyze it.”
- (調査データがちょうど届いたので、それを分析する必要があります。)
- (調査データがちょうど届いたので、それを分析する必要があります。)
- “The new findings are in, suggesting a change in the model.”
- (新しい調査結果が出ていて、モデルの修正を示唆しているね。)
- (新しい調査結果が出ていて、モデルの修正を示唆しているね。)
- “The paper is still in review.”
- (その論文はまだ審査中です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “inside” (中で)
- “Go inside!” は「建物や部屋の内側へ行って」という意味。より明確に内部を強調する。
- “Go inside!” は「建物や部屋の内側へ行って」という意味。より明確に内部を強調する。
- “within” (範囲内)
- “within” は物理的な空間だけでなく、抽象的な制限や範囲にも使う点が異なる。
- “within” は物理的な空間だけでなく、抽象的な制限や範囲にも使う点が異なる。
反意語
- “out” (外へ/出かける/流行していない)
- “in” の対義として「外へ行く」「外にある」「流行遅れ」などの意味で使われる。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ɪn/
- アメリカ英語 (GA) /ɪn/、イギリス英語 (RP) /ɪn/
- 短い母音 /ɪ/ を正確に発音するのがポイント。日本語の「イ」に近いが少し短めです。
- アクセントはありません。単音節なので強勢はそのまま語全体にあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “in” は非常に短いのでミスをすることは少ないですが、打ち間違いで “ni” などになることはまれにあります。
- 同音異義語との混同: “inn”(宿)と書き間違えないように注意。
- 試験対策: 前置詞や副詞としての “in” はTOEICなどでも頻出ですが、副詞として “in” を使いこなす問題は多くないです。文脈判断が求められる設問で混乱しやすいので、文全体の流れに留意してください。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “in” は「中に」や「到着」のイメージを持ち、短くて使いやすい言葉です。
- “Are you in or out?”(賛成? 反対?)の表現で「仲間」に入るか入らないかをイメージすると、ニュアンスを覚えやすいでしょう。
- “流行している” の意味の “in” は日本語の「今きてる!」に近いイメージで覚えると定着しやすいです。
以上が、副詞としての「in」の詳細な解説となります。
前置詞としてよく学ぶ「in」ですが、到着を表したり流行を表したりと、副詞にもさまざまな用法があるのでぜひ活用してみてください。
意味のイメージ