元となった辞書の項目
cook
動詞
(火を通して)〈食物〉を料理する,を煮たきする / 〈人が〉料理する / 《副詞[句]を伴って》〈食べ物が〉料理される,煮える,焼ける / 《話》〈事実・数字など〉をうまくごまかす
解説
1. 基本情報と概要
cook(動詞)
- 英語の意味: “to prepare food by heating it in some way” (食材を何らかの方法で加熱して料理すること)
- 日本語の意味: 「料理する」「加熱調理する」です。普段、食材に火を通して料理するときに使う表現です。専門的に料理をする人にも使いますが、日常的に自炊する場面など、幅広く「料理をする」というニュアンスでよく使われます。
品詞: 動詞 (他動詞/自動詞 どちらでも使われます)
- 活用形:
- 原形: cook
- 現在形三人称単数: cooks
- 現在分詞/動名詞: cooking
- 過去形: cooked
- 過去分詞: cooked
- 原形: cook
他の品詞形:
- 名詞(可算): a cook(料理人)
- 名詞(不可算): cooking(料理をする行為・調理全般)
- 名詞(可算): cooker(調理器具、炊飯器など)
- 形容詞: cooked(調理済みの)
CEFRレベルの目安: A2(初級)
A2は、日常的な場面でやり取りする初級レベルを指し、「cook」は比較的早い段階で身につけると便利な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
“cook” は接頭語や接尾語が付いていない、比較的シンプルな語です。
ただし、派生形として “cooker” (調理器具)や “overcook”(加熱しすぎる)・“undercook”(加熱が足りない)などがあります。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ10選
- cook dinner(夕食を作る)
- cook a meal(食事を作る)
- cook from scratch(一から料理する)
- cook thoroughly(しっかり火を通して調理する)
- cook slowly(ゆっくり加熱する)
- cook the books(帳簿を不正操作する)※比喩的表現
- cook up a plan(計画やアイデアをひねり出す)
- cook on a stove(コンロで料理する)
- cook with oil(油を使って料理する)
- cook in the oven(オーブンで調理する)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “coc” は、ラテン語 “coquus”(coquere の派生形。「調理する」の意味)に由来していて、そこから「料理をする」という意味が受け継がれています。
- ニュアンス・使用時の注意:
- 一般的に: 日常会話やカジュアルなシーンでよく使う基本動詞です。
- 比喩的に: “cook up 〜” のように、「(アイデアや計画を)作り出す」の比喩的表現でも使われます。
- フォーマル/カジュアル: 普段使いからビジネス文書まで幅広く対応。ビジネスメールにも “We will cook lunch for the event.” のように書けますが、ややカジュアル寄りの印象を与えることもあります。
- 一般的に: 日常会話やカジュアルなシーンでよく使う基本動詞です。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞/自動詞:
- 他動詞例: “I cook dinner every day.”(私は毎日夕食を作ります。)
- 自動詞例: “The soup is cooking.”(スープが調理中だ。)
- 他動詞例: “I cook dinner every day.”(私は毎日夕食を作ります。)
- 名詞用法: “He is a good cook.”(彼は料理が上手な人/料理人です。)
- イディオム例:
- “cook the books” → 帳簿を不正操作する
- “cook up a story” → 作り話をでっち上げる
- “cook the books” → 帳簿を不正操作する
“cook” はふだんはカジュアルな日常表現で、専門性の高いフォーマルな調理表記では “prepare” や “execute a dish” のような別の表現を使うこともあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I usually cook dinner when I get home from work.”
(仕事から帰ったら、たいてい夕食を作ります。) - “Let’s cook together tonight—it’ll be fun!”
(今夜は一緒に料理しようよ。きっと楽しいよ!) - “Could you cook some vegetables while I set the table?”
(私がテーブルを整えている間、野菜を調理してもらえる?)
(2) ビジネスでの例文
- “For our company’s charity event, we agreed to cook a meal for the homeless.”
(会社のチャリティーイベントで、ホームレスの方々のために食事を作ることにしました。) - “Our marketing team cooked up a brilliant campaign for the new product.”
(マーケティングチームが新製品のための素晴らしいキャンペーンを思いつきました。) - “They were accused of trying to cook the financial statements.”
(彼らは財務諸表を不正操作しようとした疑いをかけられました。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “Participants in the nutritional study were required to cook meals following specific guidelines.”
(栄養学の研究に参加する人たちは、特定のガイドラインに従って料理を作る必要がありました。) - “Please note that no open flames are allowed; do not cook within laboratory areas.”
(実験室内での裸火使用は禁止されています。調理行為はしないでください。) - “He analyzed how changes in temperature affect the way proteins cook.”
(彼は温度の変化がタンパク質の加熱状態にどのように影響を与えるかを分析しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- prepare(準備する)
- 料理に限らず、何かを整えたり行うために事前準備するときの広い意味。
- 料理に限らず、何かを整えたり行うために事前準備するときの広い意味。
- bake(オーブンで焼く)
- パンやケーキなどを焼く場合に特に使われる。
- パンやケーキなどを焼く場合に特に使われる。
- fry(油で揚げる/炒める)
- 油を使って加熱すること。
- 油を使って加熱すること。
- boil(茹でる)
- 水で煮る・茹でる場合に特化した表現。
- 水で煮る・茹でる場合に特化した表現。
反意語
- 「料理する」の明確な反意語はありませんが、強いて言えば “leave the food raw”(食材を生のままにする)が対照的な状況です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /kʊk/
- アメリカ英語・イギリス英語: 基本的に同じ発音で、短い /ʊ/ の音になります。
- アクセント: 日本語感覚では「クック」のように平坦に発音しがちですが、英語では短いウの音を意識して「クʊク」とやや強めに発音するのが自然です。
- よくある間違い: /kuːk/(長いウ)と間違って発音する学習者がいますが、正しくはもう少し短い音(book の “oo” と同じ音)になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “cok” “coock” などと間違えることがありますが、正しくは “cook” です。
- 混同しやすい同音異義語: 同音異義語はほとんどありませんが、“cook” (料理する) と “cook” (料理人) は動詞と名詞で意味が異なるので文脈で判断してください。
- 試験対策: TOEICなどで写真描写問題などに頻出(「料理している場面」を描写させる場合)。また “cook the books” のようなイディオムがリスニングやリーディングで出題される可能性もあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「cook」は「book」「look」「took」などと同じ /ʊ/ 音を持つ仲間だと覚えておくと、発音が定着しやすいです。
- 「料理」で火を通すイメージを視覚化して、「加熱して調理」というワンフレーズで記憶に結び付けましょう。
- 単語カードで名詞 “cook”(料理人) と動詞 “cook”(料理をする) を並べて区別しつつ覚えるのもおすすめです。
以上が、動詞 “cook” の詳細な解説になります。日常会話からビジネスまで幅広く使える便利な単語ですので、ぜひ積極的に使ってみてください。
意味のイメージ
