元となった辞書の項目
along
IPA(発音記号)
解説
以下では前置詞「along」を、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英単語: along
品詞: 前置詞 (副詞としても使われます)
意味(英語)
- Preposition: “moving in a constant direction on (a path, road, or line)”.
- Adverb: “forward, in a line, or accompanying someone/something.”
意味(日本語)
- 前置詞: 「〜に沿って」「〜にそって進んで」「〜と一緒に」
- 副詞: 「先へ」「沿って」「一緒に(伴って)」
「along」は、道や川などに「沿って」進むとき、あるいは人・モノと一緒に行動や移動をするときに使われる単語です。日常会話でもよく登場し、「何かに沿って進むイメージ」や「誰かと共に行く」というニュアンスがあります。
活用形
• 前置詞なので活用はありませんが、副詞としても同じ形「along」で使われます。
他の品詞になった例
- 「alongside」(前置詞/副詞): 「〜と並んで」「〜と同時に」
例: “He walked alongside me.”(彼は私と並んで歩いた)
CEFRレベルの目安
- A2(初級): 日常的な場面や身近な話題で「along」を使いながら基本的な移動表現をするときにも使える単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- a- は特に明確な接頭辞というよりも、古英語からの派生(on+lang)で、「〜に沿って」「〜の方向に」を示す意味を含んでいます。
- long(語幹): 「長い」「(距離が)ある程度続く」イメージ。
派生語・類縁語
- alongside (前置詞/副詞): 「〜と並んで」「〜を共に」
- long (形容詞/副詞): 「長い」
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- walk along the river
(川沿いを歩く) - drive along the highway
(高速道路を車で走る) - go along with the plan
(その計画に賛同する/一緒にやる) - travel along the coast
(海岸沿いを旅する) - come along with me
(一緒に来て) - move along the path
(小道に沿って進む) - run along the beach
(ビーチ沿いを走る) - play along with the idea
(アイデアに乗る/同調しておく) - guide someone along the way
(道中案内する) - go along for the ride
(とりあえず一緒に行く/同行する)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “andlang” / “onlang” に由来し、「〜の長さに渡って」「〜に沿って」を意味していました。
- 現代英語の “along” も、「ある線上に並んで動く」イメージがそのまま生きています。
ニュアンス・使用時の注意
- 「along」は通り道や線に従って進むイメージです。文脈によっては「同調・賛同」「一緒に行く」など、物理的にも心理的にも「ともに動く」ニュアンスを含みます。
- 日常会話ではカジュアルに使われますが、文章でも問題なく使えるほど汎用性が高い単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 前置詞としての使用
- 目的語に場所や道を伴うことが多いです。
例: “I walked along the street.”
- 目的語に場所や道を伴うことが多いです。
- 副詞としての使用
- 単独で「先へ進む」「一緒に」などの意味を表します。
例: “Please move along.”(先へ進んでください)
- 単独で「先へ進む」「一緒に」などの意味を表します。
フォーマル/カジュアル
- 一般的にフォーマル/カジュアルの差が少なく、どちらでも使えます。
- カジュアルな会話では「Come along!」のように誘う表現がよく使われます。
名詞・動詞ではないので可算/不可算や他動/自動の区別はありません。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Can I come along on your trip to the mountains?”
(山への旅行に私も一緒に行っていい?) - “Walk along this street until you see the café.”
(この通りに沿って歩いていくと、カフェが見えてきますよ。) - “I usually go along with friends when I’m shopping.”
(買い物に行くときは、友達と一緒に行くことが多いです。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “We should bring him along to the client meeting.”
(彼をクライアントとのミーティングへ同行させるべきです。) - “Please read along as I explain the data on-screen.”
(画面のデータを説明するので、一緒に読み進めてください。) - “We’ll go along with the manager’s proposal for now.”
(とりあえずマネージャーの提案に沿って進めましょう。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The study was conducted along defined guidelines to ensure accuracy.”
(その研究は正確性を確保するために定められたガイドラインに沿って行われました。) - “We traced the river’s path along its geographic coordinates.”
(私たちはその川の流れを地理座標に沿って追跡しました。) - “Several theories have been developed along similar lines.”
(いくつかの理論が同様の方向性で展開されてきました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
alongside(〜と並んで)
- 「along」と似ていますが、「並行して」「横に並んで進む」ニュアンスがやや強めです。
- 例: “She walked alongside her friend.”
- 「along」と似ていますが、「並行して」「横に並んで進む」ニュアンスがやや強めです。
together with(〜と一緒に)
- 「along with」に非常に近い意味ですが、こちらは「一緒に」の要素が強く、物理的な移動に限りません。
- 例: “I completed the project together with my teammate.”
- 「along with」に非常に近い意味ですが、こちらは「一緒に」の要素が強く、物理的な移動に限りません。
with(〜と共に)
- 最も一般的な前置詞。「along」は「道に沿って/並んで進む」の意味を含む一方、「with」は物理的・抽象的すべての「一緒に」を表します。
- 例: “I’m with him on this matter.”
- 最も一般的な前置詞。「along」は「道に沿って/並んで進む」の意味を含む一方、「with」は物理的・抽象的すべての「一緒に」を表します。
反意語
- 前置詞として明確な反意語はありませんが、「across」「away from」など「離れる」「横切る」イメージの単語は「沿う」ニュアンスとは逆方向です。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /əˈlɒŋ/ (イギリス英語), /əˈlɔːŋ/ (アメリカ英語)
- アクセント: 「a-LONG」のように第二音節「long」に強勢がきます。
- アメリカ英語では「ロング」の母音がやや長めになり、イギリス英語は /ɒ/ に近い音になります。
- よくある間違いは、アクセントを一音節目に置きすぎたり、語尾の /ŋ/ を「ng」とはっきり言わず /n/ と発音してしまうことです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “allong”などと
l
を重ねてしまうことがあるので注意。 - 同音異義語との混同: 同音異義語はありませんが、「a long(形容詞+名詞)」と混同すると文脈が崩れます。
- 例: “a long distance” (形容詞+名詞) と “along the distance” (前置詞+名詞) は別の意味。
- 例: “a long distance” (形容詞+名詞) と “along the distance” (前置詞+名詞) は別の意味。
- TOEICや英検などでも、前置詞熟語・句動詞の一部としてよく出題されることが多いです。「get along with〜」「go along with〜」などの表現を覚えると有利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “along” は「長さ(long)」に沿って進むイメージで覚えると、道や線に「沿う」前置詞ということがすぐ思い出せます。
- 「go along with me」=「私に沿って(=一緒に)進んでね」と考えるとわかりやすいでしょう。
- 「道にそって長く(long)進むイメージは“a-long”」と視覚的に結びつけて覚えるのもおすすめです。
以上が、前置詞「along」の詳細な解説になります。日常会話からビジネス、学術に至るまで幅広く使われる便利な前置詞&副詞ですので、ぜひコロケーションも含めて積極的に使ってみてください。
意味のイメージ