address
《かたく》(問題・課題など)に取り組む, に専念する / 《…と》〈人〉に話しかける,に呼びかける《as ...》 /...に宛てて手紙を出す, に宛てて小包を出す / 《人にあてて》…のあて名を書いて出す《to ...》 / …に演説する,...に講演する / 《…に》〈抗議など〉を向ける《to ...》
1. 基本情報と概要
単語: address
品詞: 動詞 (ほかに名詞でも使われます)
活用形:
- 現在形: address / addresses
- 過去形: addressed
- 過去分詞: addressed
- 現在分詞・動名詞: addressing
英語での意味:
- To speak to someone directly (especially in a formal setting)
- To deal with or give attention to a problem or matter
日本語での意味:
- (特に公式の場で)人に対して話をする
- (問題・課題などに)取り組む、対処する
「address」は、「相手に正式に話しかける」場面や「問題点に取り組む/解決策を講じる」場面でよく使われます。フォーマルな印象のある単語で、会議やスピーチ、レポートなどで頻出です。
他の品詞での例:
- 名詞: “an address” → 住所、演説、あいさつ
- 動詞: “to address someone/something” → 対処する、話しかける
CEFRレベル目安: B2 (中上級)
ややフォーマルな文脈で用いられるため、単語の使い分けが必要になる中上級レベルとして学習されることが多い単語です。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: “ad-” → 「~へ」「~に向かって」
- 語幹: “dress” → 中世フランス語 “drecier”(整える、向ける、導く)に由来
派生語・類縁語
- addressee (名詞): 手紙やスピーチなどの受取人
- addressable (形容詞): 対応が可能な、扱える
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- address an issue / 問題に対処する
- address a challenge / 課題に取り組む
- address a concern / 懸念に応える
- address a question / 質問に答える
- address an audience / 聴衆に話をする
- address a problem / 問題を取り上げる
- address the root cause / 根本原因に取り組む
- address a letter / 手紙に宛名を書く
- address a meeting / 会議で演説する
- address someone by name / 人を名前で呼ぶ
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中世英語 “addressen” は古フランス語 “adresser” に由来し、「導く、向ける」という意味を持っていました。
- “adresser” は “a-”(〜に) + “dresser”(整える) に当たります。
ニュアンス:
- “address a problem” は「真剣に取り組む・対処する」というニュアンスを強く含むため、単なる「話す、触れる」以上に責任感のある響きがあります。
- 「人に正式に話をする」の意味では、スピーチや公式の挨拶、プレゼンなどフォーマルな場面が多いです。
使用上の注意:
- フォーマルなニュアンスが強いため、カジュアルな場面で「問題に対処する」と言いたい場合は “deal with” や “take care of” のほうが自然な場合があります。
- 一方、フォーマルな文書、ビジネスシーン、学術論文などでは “address” は非常によく用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞 (transitive verb) として使われます。必ず目的語(誰か・何か)が必要です。
例) “We need to address this issue.” / この問題に対処する必要がある。名詞 “address” は可算名詞として使われ、「住所」「演説」「あいさつ」「公式のスピーチの場」などの意味を持ちます。
例) “He gave an important address to the nation.” / 彼は国民に重要な演説をした。idiomatic usages:
- “address a meeting” → 会議で演説する・スピーチを行う
- “address a letter to (someone)” → (人)に宛てて手紙を書いて送る
- “address a meeting” → 会議で演説する・スピーチを行う
フォーマル/カジュアルの傾向:
- 動詞としては「公式の場で対処する」「公式に話をする」ニュアンスが強いため、ビジネス・学術的文脈や公的場面で多用されます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例
- “I should address the fact that I’m often late.”
- 私は、よく遅刻するという事実にきちんと対処すべきだ。
- 私は、よく遅刻するという事実にきちんと対処すべきだ。
- “Could you address what happened at the party last night?”
- 昨夜のパーティーで起こったことについて説明してくれる?
- 昨夜のパーティーで起こったことについて説明してくれる?
- “I need to address my feelings about this situation before talking to you.”
- あなたと話す前に、この状況についての自分の気持ちを整理しないといけない。
(2) ビジネスシーンでの例
- “We must address the client’s concerns immediately.”
- 顧客の懸念に直ちに対応しなければなりません。
- 顧客の懸念に直ちに対応しなければなりません。
- “She will address the board of directors next Monday.”
- 彼女は来週の月曜日に取締役会でスピーチします。
- 彼女は来週の月曜日に取締役会でスピーチします。
- “The new policy aims to address issues related to employee satisfaction.”
- 新しい方針は従業員の満足度に関する問題に対処することを目指しています。
(3) 学術的な文脈での例
- “This paper aims to address the gap in current research on climate change.”
- 本論文は、気候変動に関する現行の研究におけるギャップに取り組むことを目的としている。
- 本論文は、気候変動に関する現行の研究におけるギャップに取り組むことを目的としている。
- “We need to address the methodological limitations in our study.”
- 我々の研究の方法論的な制限を検討する必要がある。
- 我々の研究の方法論的な制限を検討する必要がある。
- “The professor addressed a critical question regarding data interpretation.”
- 教授はデータの解釈に関する重要な疑問に対処した。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- deal with(~に対処する)
- よりカジュアルな表現で、幅広い場面で使える。
- よりカジュアルな表現で、幅広い場面で使える。
- tackle(~に取り組む)
- 少し力強いニュアンスがあり、問題や課題を積極的に処理するイメージ。
- 少し力強いニュアンスがあり、問題や課題を積極的に処理するイメージ。
- handle(~を扱う)
- 具体的な作業に対処するイメージで、日常・ビジネスともに使われる。
- 具体的な作業に対処するイメージで、日常・ビジネスともに使われる。
- focus on(~に焦点を当てる)
- 注意を向けるイメージで、必ずしも「解決」を主眼としないこともある。
- 注意を向けるイメージで、必ずしも「解決」を主眼としないこともある。
反意語
- ignore(無視する)
- neglect(放置する、軽視する)
“address” は「取り組む」という前向きな意味を持つため、その反意は「無視する」「気にかけない」などが自然な対応になります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- (米) /əˈdrɛs/
- (英) /əˈdrɛs/ または /æˈdrɛs/
アクセント(強勢)の位置:
- 動詞の場合は第2音節(-dress)を強めることが多い:
例) “uh-DRESS” - 名詞の場合は第1音節に強勢が置かれることが多い:
例) “AD-dress”
よくある間違い:
- 名詞と動詞でアクセント位置が異なることを混同してしまう。
- 動詞: /əˈdrɛs/
- 名詞: /ˈædrɛs/
- 動詞: /əˈdrɛs/
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “adress” や “addres” とつづってしまうミス。
- アクセント混同: 動詞として使うときと名詞として使うときでのアクセントの違いに注意。
- 文脈に応じた語彙選択: カジュアルすぎる場面で “address” を使うと違和感を与えることも。
- 試験対策: TOEIC や英検(特に準1級以上)など、長文読解やビジネスシーンで「問題に取り組む」「対処する」といった文脈で出題される可能性が高い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “ad-” (~に向かって) + “dress” (整える/向ける) で「何か(問題など)に向かって整える(対処する)」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 「住所 (address) に書く宛名も、相手(先)に向かう」イメージを重ねると、 “address” が「相手に向き合う」「問題に取り組む」「人に正式に話しかける」意味合いとしてつながりやすいです。
- 動詞と名詞それぞれのアクセントに注意すると、自然な英語発音が身につきます。
以上が、“address” の詳しい解説です。フォーマルな場面ではよく登場する単語なので、文脈に応じて「問題に取り組む」「誰かに話をする」という使い方を押さえておくと便利です。
《かたく》(問題・課題など)に取り組む, に専念する
《…と》〈人〉に話しかける,に呼びかける《as ...》
...に宛てて手紙を出す, に宛てて小包を出す / 《人にあてて》…のあて名を書いて出す《to ...》
…に演説する,...に講演する / 《…に》〈抗議など〉を向ける《to ...》