元となった辞書の項目
validity
解説
1. 基本情報と概要
単語: validity
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): The quality or state of being valid, sound, or legally/officially acceptable.
意味(日本語): 有効性、合法性、妥当性などを表します。つまり「その主張・証拠・契約などが正しく、法的/道徳的に認められる状態」のことです。たとえば契約書の有効性や、論理的な主張の妥当性を示すときに使われます。「ちゃんと通用する」というニュアンスで、フォーマルな文脈でもよく用いられます。
活用形:
- 名詞なので、基本的に形の変化はありません。
- 複数形はあまり使われませんが、場合によっては “validities” と表記できます。
他の品詞になった例:
- Valid (形容詞)「有効な、妥当な」
- Validate (動詞)「有効性を確認する、正当性を証明する」
- Validation (名詞)「検証、認証、妥当性の確認」
CEFRレベル目安: B2(中上級)
主にアカデミックやビジネス場面でも使われ、法律や論理の文脈で用いられるため、やや高めのレベルに該当します。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹(root): “valid” → 「有効な、妥当な」
- 接尾辞(-ity): 抽象名詞を作り、「~性」という意味を付与する。
派生語や類縁語
- valid (形容詞)
- validate (動詞)
- validation (名詞)
- invalid (形容詞:「無効な」)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- legal validity(法的な有効性)
- scientific validity(科学的妥当性)
- validity period(有効期間)
- validity test(有効性のテスト)
- validity of a contract(契約の有効性)
- challenge the validity(有効性を異議申し立てする)
- ensure validity(有効性を確保する)
- question the validity(有効性を疑う)
- proof of validity(有効性の証明)
- validity check(妥当性チェック)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の「validus」(強い、健康な)に由来し、フランス語を経て英語に取り入れられました。
- 歴史的な使用: 中世ヨーロッパで法的・宗教的文書の正当性を示すためにも使われており、現在でも学術論文や法的文書などフォーマルな文脈で使われます。
- ニュアンスや注意点:
- 法的効力がある・正当・論理的に妥当といった、わりと硬いイメージを伴う単語です。
- 日常会話よりは書面や議論の場面で頻繁に使われます。カジュアルな場面よりもフォーマルな場面向きです。
- 法的効力がある・正当・論理的に妥当といった、わりと硬いイメージを伴う単語です。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント:
- 可算・不可算?
- 多くの場合は不可算名詞 (uncountable) として扱いますが、状況によっては可算名詞として使われることもあります。
- 多くの場合は不可算名詞 (uncountable) として扱いますが、状況によっては可算名詞として使われることもあります。
- 使用シーン:
- 法的文脈(契約の有効性など)
- 論文・学問(研究結果・主張の妥当性など)
- 政治や制度・ルールが本当に正当かどうかを論ずる時
- 法的文脈(契約の有効性など)
よくある構文
- “The validity of + [名詞]”
- 例: The validity of this agreement is questionable.
- 例: The validity of this agreement is questionable.
- “question (the) validity of + [名詞/行為]”
- 例: Some critics question the validity of the study.
- 例: Some critics question the validity of the study.
- “have no validity”
- 例: This argument has no validity.
5. 実例と例文
日常会話、ビジネス、学術的な文脈で、それぞれ3つずつ例文を示します。
(1) 日常会話
- “I’m not sure about the validity of that rumor. It might just be gossip.”
- 「そのうわさは本当かどうか分からないよ。ただのゴシップかもしれないし。」
- “Could you check the validity of these tickets before we go?”
- 「出かける前に、このチケットが有効かどうか確認してもらえる?」
- “I need to confirm the validity of this coupon code.”
- 「このクーポンコードが有効かどうかを確認しなきゃ。」
(2) ビジネス
- “We must ensure the validity of the data before making any decisions.”
- 「意思決定をする前に、そのデータの正確性(有効性)をしっかり確認する必要があります。」
- “Please provide documentation to confirm the validity of the contract.”
- 「契約の有効性を確認するための書類をご提出ください。」
- “The proposal’s validity relies on accurate market research.”
- 「この提案の妥当性は、正確な市場調査にかかっています。」
(3) 学術的な文脈
- “The study’s validity was questioned due to a small sample size.”
- 「サンプルサイズが小さいため、この研究の妥当性は疑問視されました。」
- “To establish the model’s validity, further experiments are required.”
- 「モデルの有効性を確立するには、さらなる実験が必要です。」
- “Researchers debated the validity of the new hypothesis.”
- 「研究者たちは新しい仮説の有効性について議論しました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語(synonyms)
- legitimacy(正当性):主に法律的、道義的に正しいことを示すときに使う。
- soundness(健全さ、妥当さ):議論や意見が理にかなっているかに焦点を当てる。
- authenticity(本物であること):主に真正であるかどうかに使う。
- credibility(信頼性):信じられる・信用できるかどうかを表す。
- “validity” は「法的・論理的な有効性」を含意することが多い一方で、 “credibility” は「信じるに値するかどうか」、 “authenticity” は「真偽」、 “legitimacy” は「合法性・正当性」という微妙な違いがあります。
反意語(antonyms)
- invalidity(無効):契約や書類が法的または現実的に無効である状態
- illegitimacy(非合法性・非正統性)
たとえば「This contract is invalid.(この契約は無効です。)」と言えば、法的効力を全く持たないことになります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /vəˈlɪdɪti/
- アクセント: “va-LI-di-ty” の第二音節 “li” にストレスが置かれます。
- アメリカ英語・イギリス英語:
- アメリカ英語: [vəˈlɪdəti](ヴァリディティのように聞こえる)
- イギリス英語: [vəˈlɪdɪti](ヴァリディティ、アメリカ英語とほぼ同じ)
- アメリカ英語: [vəˈlɪdəti](ヴァリディティのように聞こえる)
- よくある発音の間違い: “valid” の形容詞と混同して “VA-lid-ity” と強調してしまう誤りがあるので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “validity” の “i” や “d” の位置を間違えやすいので注意。
- 同音異義語: 目立った同音異義語はありませんが、「validate」や「valid」と混同しやすいです。
- TOEIC・英検などの試験対策:
- 空所補充問題やリーディングで「契約の有効性」「データの妥当性」などの文脈で出題されることがあります。
- 文章中に “validity period” といった形で契約書面やチケットなどの有効期間を示す表現が登場する可能性があります。
- 空所補充問題やリーディングで「契約の有効性」「データの妥当性」などの文脈で出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「valid + -ity = valid(有効な) + -ity(~性) → 有効性」という組み合わせを覚えておくと、他の “-ity” で終わる名詞(reliability, originality など)を覚えるときにも応用がききます。
- 「value(価値)」に近いイメージで「妥当性」「価値がある状態」を連想すると記憶に残りやすいでしょう。
- 契約書やチケット、論文など、大事なものの有効期限や真偽を確認するときに「validity」を思い出すと覚えやすくなります。
以上が “validity” の詳細解説です。意味や文脈の違い、コロケーションなどを押さえておくと、より正確に使いこなせるようになります。
意味のイメージ
意味(1)
(理論・理由などの)妥当性,正当性《+of+名》
意味(2)
(契約などの)有効性,合法性《+of+名》