tariff
1. 基本情報と概要
英単語: tariff
品詞: 名詞(主に)、一部動詞用法あり
CEFRレベルの目安: B2(中上級レベル)
- B2: 日常会話をこなせるが、より専門的な話題にも広がり始めるレベル。
意味(英語)
- A tax or duty to be paid on a particular class of imports or exports.
意味(日本語)
- 「輸入品や輸出品などに課せられる関税や税金」のことです。貿易取引において、政府が特定の商品に対して一定の税率や料金を設定し、それを徴収する仕組みを指します。「tariff」は主に経済や貿易の文脈で使われる専門用語です。
使用ニュアンス
- 主にビジネスや経済の文脈で「関税」という意味で使われます。行政や政策の話の中で頻繁に出てくるため、ニュース記事やビジネス会議などでよく耳にします。
活用形
- 名詞: tariff(基本形)、tariffs(複数形)
- 動詞: (まれに)
to tariff
(関税をかける)
- 例:
The government decided to tariff certain goods.
- 例:
他品詞形
- 動詞
to tariff
はほとんど使われませんが、政策文書などでは稀に見られることがあります。一般的には名詞として使われることがほとんどです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語・接尾語: なし
- 語幹: tariff
「tariff」は、もともとアラビア語の「ta’rif(タアリフ)」からきており、「告知」や「定義」を意味する言葉が、スペイン語「tarifa」を経由して英語に入ったとされます。英語では最終的に「関税」「料金表」として使われるようになりました。
関連語
- customs(関税、税関)
- duty(関税、義務)
- trade(貿易)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ10選
- impose a tariff on …
(…に関税を課す) - tariff barrier
(関税障壁) - tariff rate
(関税率) - tariff schedule
(関税表、関税率表) - reduce tariffs
(関税を引き下げる) - high tariffs
(高い関税) - lower tariffs
(低い関税) - tariff dispute
(関税をめぐる紛争) - tariff exemption
(関税免除) - retaliatory tariff
(報復関税)
3. 語源とニュアンス
語源
- アラビア語「ta’rif(知らせる、知らせ)」→ スペイン語「tarifa」→ イタリア語・フランス語経由 → 英語「tariff」
- 歴史的には「価格表」や「料金表」という意味も含まれ、主に貿易に関する税金(関税)を指すようになりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 政策や法令、国際貿易に関する堅めの文脈で使われることが多く、日常会話ではあまり頻繁には出てきません。
- ただし経済ニュースやビジネスニュースでは頻出単語なので、ニュース記事を読む際には必ず出会う語彙の一つです。
口語/文章
- 行政文書・経済ニュース・ビジネス会議で使用:フォーマル度が高い。
- 日常会話ではほぼ登場しないが、貿易に関心がある話題なら使われることもある。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として使われます。複数形では
tariffs
。 - 「~に関税を課す」というときには “impose tariffs on …” と表現します。
- 動詞としての
tariff
はかなりフォーマルかつマイナーな用法です。
一般的な構文・イディオム
- impose a tariff on + 名詞
- 例:
The government imposed a tariff on steel imports.
- 例:
- adjust the tariff
- 例:
They decided to adjust the tariff to protect domestic producers.
- 例:
- tariff schedule
- 例:
Checking the tariff schedule is crucial for importers.
- 例:
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
I read in the news that there might be a new tariff on electronics.
「電子機器に新しい関税がかかるかもしれないってニュースで読んだよ。」Do you know if there’s a tariff when I bring this coffee into the country?
「このコーヒー豆を持ち込むとき、関税がかかるか知ってる?」The price went up because of the tariff they introduced last month.
「先月導入された関税のせいで値段が上がったんだ。」
(2) ビジネスシーンでの例文
Our company is concerned about the new tariff, as it will affect our profit margin.
「新しい関税について、弊社は懸念しています。利益率に影響を及ぼしそうです。」We need to negotiate tariff rates before signing the trade agreement.
「貿易協定を締結する前に、関税率を交渉する必要があります。」Higher tariffs on steel imports could hurt our manufacturing sector.
「鉄鋼の輸入関税率が上がると、わが社の製造部門に打撃を与える可能性があります。」
(3) 学術・専門的な文脈での例文
Historical data shows that tariff policies have both protective and distortive effects on domestic industries.
「過去のデータによると、関税政策は国内産業を保護する効果と、歪みをもたらす効果の両方を持つとされています。」Economists often debate the long-term impacts of tariffs on global trade balances.
「経済学者は関税が世界の貿易収支に及ぼす長期的な影響についてよく議論します。」This dissertation examines the correlation between tariff adjustments and economic growth.
「本論文では、関税調整と経済成長の相関関係を分析しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- duty(関税・税)
- 「tariff」と同様に「関税」や「税金」を指すが、「duty」の方がやや一般的で税込み全般にも広く用いられる。
- 「tariff」と同様に「関税」や「税金」を指すが、「duty」の方がやや一般的で税込み全般にも広く用いられる。
- levy(課税、徴収)
- 「課税する行為」に重きを置いた表現。
- 「課税する行為」に重きを置いた表現。
- tax(税)
- あらゆる「税金」の総称。
- あらゆる「税金」の総称。
反意語
- duty-free(免税)
tariff
がある状態とは逆に「関税が免除されている」という意味。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号: /ˈtærɪf/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな差はありませんが、アメリカ英語では「タ(r)リフ」、イギリス英語でもほぼ同様に「タリフ」と発音されます。
- 強勢(アクセント)は最初の音節
tar
に置かれます。 - よくある間違いとして「teriff /təˈrɪf/」のように発音してしまう例があるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
tarif
と i を1つしか書かない/terriff
と重複する文字を間違えるなど。 - 同音異義語との混同:
traffic(交通)
と似たスペル&音ですが、意味も発音も異なるので注意。 - TOEICや英検など試験対策: ビジネスや経済に関する英文で出題されることが多いです。特にリーディングセクションで関税措置や国際貿易を扱う文章に登場する可能性が高いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「tariff」は「た・リフ」と分けて「たのしみリフティング(無理やりですが)」くらいにリズミカルに覚えると、アクセントの位置が分かりやすいです。
- スペルの「r」と「i」が2つ連続していないことに注意して、
tar
+iff
と分割してイメージするのも良い方法です。 - 「貿易=関税=tariff」という連想ゲームで、ニュースや記事から実際の用例を探してみると定着しやすくなります。
以上が「tariff」の詳細解説です。ビジネスや経済ニュースでよく目にする単語なので、記事を読む際に目に留めてみてください。
(…に掛かる)関税《+on+名》
(関税の)税率表
(ホテル・レストランなどの)料金表
に関税をかける;の料金を決める。