元となった辞書の項目
stakeholder
解説
以下では「stakeholder」という英単語を、学習者の方にもわかりやすいように9つの観点から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: stakeholder
品詞: 名詞(可算名詞)
英語での意味
- A person or group that has an interest or concern in a particular organization, project, or decision.
日本語での意味
- 利害関係者、関係者
「stakeholder」は、企業やプロジェクト、コミュニティなどにおいて、何らかの形で利害(利益または不利益)を持つ人々や団体を指す言葉です。例えば、ある企業の従業員や株主、顧客、取引先、地域住民などが「stakeholder」に該当します。ビジネスや行政だけでなく、公共プロジェクトなどの文脈でもよく用いられます。
活用形
- 単数: stakeholder
- 複数: stakeholders
この単語は基本的に名詞として使われます。他の品詞形は一般的にはあまりありません。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)〜C1(上級)
ビジネスや専門領域の文脈でよく使われるため、ある程度上級の語彙として位置付けられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- stake + holder
- stake: 「利害」「杭」「賭け金」などの意味を持つ
- holder: 「持っている人」「保持者」という意味を持つ
- stake: 「利害」「杭」「賭け金」などの意味を持つ
「stakeholder」は「自分の利害(stake)を持っている人(holder)」=「利害を持つ人・組織」と理解すると覚えやすいでしょう。
派生語や類縁語
- stakeholder capitalism(利害関係者資本主義)
- stakeholder engagement(利害関係者の参画)
- stakeholder analysis(利害関係者分析)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- stakeholder analysis
- 利害関係者分析
- 利害関係者分析
- stakeholder engagement
- 利害関係者の参画 / 関与
- 利害関係者の参画 / 関与
- key stakeholders
- 主要な利害関係者
- 主要な利害関係者
- major stakeholders
- 重要な利害関係者
- 重要な利害関係者
- internal stakeholders
- 内部の利害関係者(従業員など)
- 内部の利害関係者(従業員など)
- external stakeholders
- 外部の利害関係者(顧客、取引先、地域社会など)
- 外部の利害関係者(顧客、取引先、地域社会など)
- stakeholder meeting
- 利害関係者会議
- 利害関係者会議
- stakeholder perspective
- 利害関係者の視点
- 利害関係者の視点
- stakeholder involvement
- 利害関係者の関与
- 利害関係者の関与
- potential stakeholders
- 潜在的な利害関係者
- 潜在的な利害関係者
3. 語源とニュアンス
語源
- 「stake」(杭・賭け金・利害) + 「holder」(持つ人)
元々「stake」は「くい」「賭け金」の意味から「利害」「持分」を指すようになりました。その持分を「保持する人」という発想から「stakeholder」は「利害関係を持つ人」を意味するようになっています。
ニュアンス
- ビジネスシーンでは、会社やプロジェクトに利害を有する人すべてを包括するため、非常に広範な意味を持ちます。
- 行政や公共政策でも、方針決定に影響を受ける人すべてを含めて使われます。
- フォーマルな文脈でもカジュアルな文脈でも使用されますが、もともとの意味があまりカジュアルではないため、主にビジネスや公共の場で目にする単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: a stakeholder / stakeholders
- 通常は「a stakeholder」と言うか、「stakeholders」と複数形で使います。
- 「stakeholder approach」(利害関係者を中心に据えたアプローチ)など、形容詞的に使う場合が多いが、形を変えずに名詞を前置して修飾する形です。
使用される一般的構文・イディオム
- “to identify the stakeholders”
- 「利害関係者を特定する」
- 「利害関係者を特定する」
- “to involve stakeholders in the decision-making process”
- 「意思決定プロセスに利害関係者を巻き込む」
- 「意思決定プロセスに利害関係者を巻き込む」
- “to engage stakeholders throughout the project”
- 「プロジェクト全体を通じて利害関係者を関与させる」
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I think the local residents are important stakeholders in this community event.”
→ 「この地域行事では、地元の住民が重要な利害関係者だと思います。」 - “We need to listen to all stakeholders before making any big changes.”
→ 「大きな変更をする前に、すべての利害関係者の声を聞く必要があります。」 - “Who are the main stakeholders in this neighborhood project?”
→ 「この地域プロジェクトの主要な利害関係者は誰ですか?」
ビジネスシーンでの例文
- “The company held a meeting with stakeholders to discuss the new strategy.”
→ 「新しい戦略について議論するため、会社は利害関係者との会議を開きました。」 - “We have to provide accurate reports to our stakeholders.”
→ 「私たちは利害関係者に正確な報告書を提供しなくてはなりません。」 - “It’s crucial to maintain transparency with all stakeholders.”
→ 「すべての利害関係者に対して透明性を維持することが非常に重要です。」
学術・専門的文脈での例文
- “Stakeholder theory emphasizes the importance of considering all parties affected by corporate actions.”
→ 「ステークホルダー理論は、企業の行動によって影響を受けるすべての当事者を考慮することの重要性を強調しています。」 - “Researchers conducted a stakeholder analysis to identify potential conflicts of interest.”
→ 「研究者たちは利害関係者分析を行い、潜在的な利益相反を特定しました。」 - “In public policy, stakeholder engagement is often essential for successful implementation.”
→ 「公共政策においては、ステークホルダー(利害関係者)の参画が成功裏の施行には不可欠なことが多いです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- interested party(関心を持つ当事者)
- 「stakeholder」に非常に近い意味ですが、より口語的に広く「関係ある人」を示すことが多いです。
- 「stakeholder」に非常に近い意味ですが、より口語的に広く「関係ある人」を示すことが多いです。
- shareholder(株主)
- 「stakeholder」の一部ではあるが、株主だけを特に指す際に使われます。“Stakeholder”は株主以外のすべての利害関係者も含みます。
- 「stakeholder」の一部ではあるが、株主だけを特に指す際に使われます。“Stakeholder”は株主以外のすべての利害関係者も含みます。
- participant(参加者)
- 「プロジェクトやイベントに参加する人」というニュアンスで、「利害」まで強調はしません。
- 「プロジェクトやイベントに参加する人」というニュアンスで、「利害」まで強調はしません。
反意語
特に明確な反意語はありませんが、文脈上は「disinterested party(関与していない人)」や「unaffected party(影響を受けない人)」などが逆の立場を示す表現です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈsteɪkˌhoʊldər/ (米), /ˈsteɪkˌhəʊldə/ (英)
- アクセント位置: stake-hold-er の最初の部分“stake”に強勢があります。
- アメリカ英語では「ステイクホウダァ」のように、イギリス英語では「ステイクホウルダ」のように発音します。
- よくある発音ミスとして、母音が「stake」ではなく「stack」のようになってしまうことがありますので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:“stakeholder”を“stackholder”や“stakeholde”と書いてしまうミスが起きやすいので気をつけましょう。
- 「ステークホルダー」とカタカナで言うときは自然ですが、英単語として発音するときは母音の発音に注意が必要です。
- TOIECやビジネス英語の試験では、ビジネス戦略やプロジェクト管理などの文脈で登場する可能性が高い単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「stake(賭け金や利害)」+「holder(持っている人)」=「利害を持っている人」。
- 企業や組織が「stake」をかけたものを共有している“仲間”として覚えるのも一案です。
- 「stake」=“くい”/“賭け金”というイメージを覚えておくと、「自分の利害がかかっている、その杭を握っている人」というイメージで理解しやすいでしょう。
以上が「stakeholder」の詳細解説です。ビジネスや社会活動で頻繁に耳にする単語なので、しっかりと覚えておくと会話や文書がよりスムーズになるでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
(勝負がつくまで)賭(かけ)金を預かる人
意味(2)
管財人