最終更新日:2025/11/20
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spectrum

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元となった辞書の項目

spectrum

スペクトル(光がプリズムを通過するとき生じる色の帯) / (電磁波・音波などの)範囲,スペクトル / (多様だが関連あるものの)連続[範囲]《+of+名》

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プリズムを通過する光は、色のスペクトルを作り出します。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: spectrum

品詞: 名詞 (countable noun)

意味(英語):


  • A range of different positions, opinions, people, etc., or a complete range of frequencies of electromagnetic radiation.

意味(日本語):


  • 光や電磁波などの「スペクトル(連続した範囲)」、あるいは意見や感情など「幅広い範囲」を指す単語です。「可視領域」のように光の波長の範囲を表す際に使われる一方で、「各種意見が存在する政治スペクトル」のように社会的・抽象的な幅を表す時にも使われます。

「広い範囲」を表したいときや、「いろいろな種類やレベルがある」ことを強調するときに用いられます。理科や社会、ビジネスまで幅広い文脈で登場する単語です。

活用形:


  • 単数形: spectrum

  • 複数形: spectra または spectrums

※ 一般的には、科学文脈などで「spectra」を使うことが多いですが、日常言語では「spectrums」も見られます。

他の品詞形:


  • 形容詞: spectral (例: spectral analysis 「スペクトル分析」における「スペクトルの」という意味)

CEFRレベル目安: B2 (中上級)


  • 理解の幅が広がるレベルで、抽象的なものの範囲や多様性を表現する語彙として使われます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語源: 「spec」(ラテン語で「見る」)、+ 「-trum」(名詞化する接尾語)

  • 全体として「(目に)見えるもの」「見え方」「幅」を表す語になっています。

派生語・類縁語


  • spectral (形容詞): 「スペクトルの、幽霊のような」を表す

  • inspect (動詞): 「調査する」 (“in-”+“spect”)

  • aspect (名詞): 「側面、様相」 (“ad-”+“spect”)

  • prospect (名詞): 「見込み」 (“pro-”+“spect”)

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. full spectrum / the full spectrum of ideas


    • (アイデアの完全な範囲)


  2. visible spectrum


    • (可視光線の範囲)


  3. electromagnetic spectrum


    • (電磁波スペクトル)


  4. across the political spectrum


    • (政治的スペクトル全体にわたって)


  5. broad spectrum


    • (幅広い範囲)


  6. spectral analysis


    • (スペクトル分析)


  7. cover a wide spectrum


    • (広い範囲をカバーする)


  8. radiofrequency spectrum


    • (無線周波数帯域)


  9. narrow spectrum


    • (限られた範囲)


  10. spectrum disorder (as in “autism spectrum disorder”)


    • (自閉スペクトラム症のように複合的意味で使われる)



3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の spectrum(姿・像)から来ています。さらに遡ると specere(見る)に由来し、「目で見える姿」から転じて「範囲」や「連続するもの」という概念を表すようになりました。

ニュアンス・使用時の注意


  • 科学的文脈(光、音波、電磁の周波数など)と、比喩的文脈(意見・感情などの幅)両方で使うことができます。

  • 日常会話では「range」に置き換えても通じますが、「spectrum」の方がやや専門的かフォーマルな響きを持ちます。

  • カジュアルに使うというより、やや文章的・フォーマル寄りですが、幅広く使われています。


4. 文法的な特徴と構文


  • 可算名詞: a spectrum / spectra

  • 特に科学的文脈や抽象概念を表す場合は単数・複数ともに使います。

一般的な構文やイディオムの例


  1. “the spectrum of 〜”


    • 例: “We studied the spectrum of visible light.”


  2. “across the spectrum”


    • 例: “Opinions on this issue vary across the spectrum.”


  3. “to cover a (wide) spectrum”


    • 例: “Her interests cover a wide spectrum, from sports to music.”


使用シーン


  • フォーマルなレポートやアカデミックな文章でよく見られますが、ニュース記事や一般のビジネス文脈でも広く使われます。日常会話でも、抽象的な幅を表すときは自然に使える表現です。


5. 実例と例文

日常会話 (3例)


  1. “I’ve heard a wide spectrum of opinions about that movie, some loved it and others hated it.”


    • (あの映画については様々な意見を耳にしたよ。大好きという人もいれば大嫌いという人もいるんだ。)


  2. “He has a spectrum of hobbies ranging from painting to rock climbing.”


    • (彼は絵を描くことからロッククライミングまで、本当に幅広い趣味を持っているね。)


  3. “My music playlist covers the entire spectrum, from classical to heavy metal.”


    • (私の音楽プレイリストはクラシックからヘビメタまで、全ジャンルを網羅しているんだ。)


ビジネス (3例)


  1. “Our company’s product line spans a broad spectrum of consumer needs.”


    • (当社の製品ラインは、幅広い消費者ニーズを網羅しています。)


  2. “We analyzed the spectrum of market trends before planning our new strategy.”


    • (新戦略を立てる前に、市場動向を幅広く分析しました。)


  3. “We aim to attract customers across the entire price spectrum, from budget to luxury.”


    • (当社は、低価格帯から高級路線まで、あらゆる価格レンジのお客様を取り込むことを目指しています。)


学術 (3例)


  1. “The electromagnetic spectrum includes radio waves, microwaves, infrared, visible light, ultraviolet, X-rays, and gamma rays.”


    • (電磁スペクトルには、電波、マイクロ波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線が含まれます。)


  2. “Researchers examined the entire spectrum of data to identify key patterns.”


    • (研究者たちは重要なパターンを特定するために、データの全域を調査しました。)


  3. “In psychology, the concept of a spectrum is often used to describe a range of behaviors or conditions rather than discrete categories.”


    • (心理学では、行動や状態を離散的なカテゴリではなく、連続した範囲として捉えるために「スペクトル」という概念がよく用いられます。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. range (範囲)


    • より一般的で口語的。「a wide range of」を使えば、多岐にわたることを表します。


  2. gamut (全範囲)


    • 「感情・能力・話題の全体の幅」というときに使われます。やや文語的。


  3. scope (範囲、領域)


    • 「範囲・視野」という意味ですが、「spectrum」が扱う「連続体」とは少しニュアンスが異なります。


反意語


  • 明確な反意語(「範囲がない」「単一」という意味の単語)はありませんが、「point」や「specificity」(特定性) は「ひとつに絞られた状態」を表すので、文脈によっては対比的に使えます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /ˈspɛk.trəm/

  • アクセント: 最初の音節 “SPEK” に強勢があります。(SPEK-trum)

アメリカ英語とイギリス英語


  • アメリカ英語: [ˈspɛk.tɹəm](アメリカ英語特有の “r” の発音が強め)

  • イギリス英語: [ˈspɛk.trəm](“r” が弱めに聞こえる)

よくある発音の間違い


  • “specturm” と母音・子音の順序を間違えるケース

  • “speck-trum” と “k” を強調しすぎるケース(本来、“k” の後にすぐ “t” につながるイメージ)


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “specturm” や “spektrum” などと書き違えることがあるので注意してください。

  • 同音・類似形: “specter/spectre” (亡霊) など、スペルや音が似ている単語との混同に注意しましょう。

  • TOEIC・英検などでの出題傾向: 市場分析や科学的文脈の長文読解問題で、「幅広い範囲を示す表現」として頻出する可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “spec” = “look” のイメージ

    ラテン語の “specere” から派生していて、「視覚」「見る」に関連する単語はほかにも “inspect” (点検する)、 “prospect” (見通し)、 “aspect” (側面) など同じ由来を持ちます。まとめて覚えると効果的です。

  • “スペクトル”と「プリズム」

    光をプリズムで分けると「虹の色の帯」が見えます。これを「spectrum (スペクトル)」と言います。虹色(多彩な色)からイメージし、意見・状況などにも多彩な広がりがある、という連想をすると記憶しやすいでしょう。

以上が “spectrum” の詳細解説です。「連続した範囲」をイメージしながら、科学から社会まで幅広い文脈で活用してみてください。

意味のイメージ
spectrum
意味(1)

スペクトル(光がプリズムを通過するとき生じる色の帯)

意味(2)

(電磁波・音波などの)範囲,スペクトル

意味(3)

(多様だが関連あるものの)連続[範囲]《+of+

ビジネス英単語(BSL) / 発音問題

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