casualty
1. 基本情報と概要
単語: casualty
品詞: 名詞 (countable noun: 可算名詞)
英語の意味:
1) A person killed or injured in a war or accident.
2) A person or thing that suffers as a result of an event.
日本語の意味:
1) 戦争や事故などでの死傷者、犠牲者
2) 問題や出来事による被害者や影響を受けたもの
「主に戦争や大規模事故での『死傷者』や『犠牲者』を指す言葉です。もっと広い文脈では、ある出来事の影響を受けて損害を被った人や状況も説明します。」
活用形:
- 単数形: casualty
- 複数形: casualties
他の品詞形:
- 形容詞形「casual」とは綴りが似ていますが、意味や用途は異なります(「気軽な」「カジュアルな」など)。直接的な派生形としてはありませんが、語幹が似ているとはいえ意味上のつながりは薄いです。
CEFRレベル: 目安として B2 (中上級)
- 戦争や事故など社会的な話題や時事ニュースを扱う場面で使われるため、日常会話よりも少し抽象的かつマスコミ報道などでよく現れる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「casualty」はラテン語由来の「casus (fall, chance, accident)」に関連する語として、「事故」「偶然の出来事」「死傷者」を指す方向に発展してきました。
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- “civilian casualties”
- 民間人の死傷者
- 民間人の死傷者
- “heavy casualties”
- 多数の死傷者
- 多数の死傷者
- “casualty figures”
- 死傷者数の統計(発表数)
- 死傷者数の統計(発表数)
- “military casualties”
- 軍隊の死傷者
- 軍隊の死傷者
- “casualty department” / “casualty ward” (英)
- (イギリスの)救急病棟
- (イギリスの)救急病棟
- “casualty list”
- 死傷者リスト
- 死傷者リスト
- “casualty of war”
- 戦争による被害者/影響を受けたもの
- 戦争による被害者/影響を受けたもの
- “report casualties”
- 死傷者を報告する
- 死傷者を報告する
- “suffer casualties”
- 死傷者を出す
- 死傷者を出す
- “reduce casualties”
- 死傷者を減らす
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の「casus (出来事、転倒、偶然)」に由来し、中世フランス語や中英語を経て「偶然の出来事」や「事故」を表す言葉になりました。その中で特に「戦争や事故の被害者」「負傷者」「死者」を指す意で定着したと考えられています。ニュアンス:
「casualty」は、戦争や災害、事故などで「命や健康を失うような重大な被害に遭った人」を指す厳かなニュアンスの強い言葉です。ニュースや公のレポートなど、フォーマルあるいは事実を伝える文脈でよく使われます。砕けた日常会話というよりは報道・ドキュメンタリーなどの場面で目にします。使用時の注意点:
口語というよりは書き言葉、報道、ニュース、政府統計などでよく使われます。日常的な「けが人」というよりは、より深刻な「死傷者」としての意味合いが強いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 「casualty」は可算名詞 (countable noun) として使われます。一般的に「死傷者(の一人)」「被害者(の一人)」という個々の存在を数えます。
- 報道文脈では「There were 10 casualties in the accident.(その事故で10人亡くなったり負傷したりしました)」のようにしばしば複数形が現れます。
一般的な構文
- [Number] + “casualties” + [in/at/during 場所/状況]
- 例: “There were five casualties in the fire at the warehouse.”
- “The conflict caused many casualties.”
- “The hospital’s casualty department is always busy on weekends.” (主にイギリス英語)
5. 実例と例文
A) 日常会話
- “The news said there were several casualties in last night’s car pile-up.”
(昨夜の玉突き事故で数人の死傷者が出たとニュースで言っていました。) - “I heard there were no casualties in the plane’s emergency landing.”
(飛行機の緊急着陸では死傷者はいなかったそうです。) - “Any casualties?”
([重大な事故や事件が起きたと聞いて] 誰か被害があったの?)
B) ビジネス
- “Our company will donate to help families of the casualties from the earthquake.”
(当社は地震で被災したご家族を支援するために寄付をします。) - “In our risk management plan, we address how to respond if there are any casualties in the plant.”
(リスク管理計画の中に、工場で死傷者が出た場合の対処法を明記しています。) - “The insurance company is dealing with the claims of multiple casualties from the factory explosion.”
(保険会社は工場爆発で出た多数の死傷者に関する申し立てに対応しています。)
C) 学術・報道
- “The statistics on wartime casualties are often disputed by historians.”
(戦時中の死傷者数に関する統計は、歴史家によってしばしば議論の的になります。) - “Researchers are studying the psychological impact on families of casualties.”
(研究者らは、死傷者の家族が受ける心理的影響を研究しています。) - “Government officials released an update on emergency measures and confirmed there are no further casualties.”
(政府関係者は緊急措置に関する最新情報を公表し、これ以上の死傷者は確認されていないと発表しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “victim” (被害者)
- 一般的に犯罪・事故・災害の「被害者」を指す。生存者・死亡者問わず使われるが「casualty」ほど死傷者へ特化していない。
- 一般的に犯罪・事故・災害の「被害者」を指す。生存者・死亡者問わず使われるが「casualty」ほど死傷者へ特化していない。
- “fatality” (死亡者)
- 事故や災害での「死亡者」を中心に表す語。「casualty」は負傷者も含むが、「fatality」はほぼ「死亡者」に限る。
- 事故や災害での「死亡者」を中心に表す語。「casualty」は負傷者も含むが、「fatality」はほぼ「死亡者」に限る。
- “injured person” (負傷者)
- シンプルに「けがをした人」を表し、死者は含まない。
- シンプルに「けがをした人」を表し、死者は含まない。
反意語
- 「casualty」の反意語として直接の単語はあまりありませんが、文脈上は「survivor (生存者)」などが対比されるケースがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈkæʒuəlti/
- アクセント: 最初の「ca」に強勢があります: CA-sual-ty
- アメリカ英語 と イギリス英語 で大きな差はありませんが、アメリカ英語では「カジュアルティ」に近い音、イギリス英語でもほぼ同じですが /t/ の発音がややはっきりする傾向があります。
- よくある間違い: “c-a-s-u-a-l” と綴りが似ているため「カジュアル」に引きずられやすく、「キャズアルティ」と発音し続けてしまったりすることがあります。実際は「キャジュアルティ」に近い発音になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “casuality” や “casulty” のように間違えるケースが多い。
- 意味の取り違え: “casualty”=「カジュアルさ」や「気軽さ」を指すと混同してしまうことがあるが、まったく異なる意味。
- 同音異義語との混同: “casualty” と非常に似た“casualty insurance” (傷害保険、損害保険) など、派生的な使い方でも意味は「死傷者」とは異なるが関連性があるため混乱を招きやすい。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、ニュース・記事文脈の読解問題や語彙問題で出題される可能性があります。“casualty figures” などの熟語表現も押さえておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “casualty” は「事故(accident)や偶然(chance)などが衝突して起きた負傷者」というイメージで、ラテン語の “casus” (落ちる、偶然) を思い出すと、被害が「降りかかるイメージ」が湧きます。
- スペリングのヒント: “casuALTY” の後半は「ALTY」で覚えると「casual」+「ty」じゃないんだ、と意識して区別しやすくします。
- 具体的な状況(特にニュース映像や報道記事など)に紐づけて覚えると、文脈もセットで記憶に残りやすいでしょう。
以上が名詞「casualty」の詳細な解説です。事故や戦争などの文脈で見る機会が多いため、ニュースや新聞記事を読む際に注意してみてください。
(事故・災害などの)死傷者, 負傷者,被災者,被害者;(戦争による)負傷者,行方不明者
不慮の事故,人身事故