最終更新日:2025/10/29
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《米》チョッキ(《英》waist-coat) / 《英》=undershirt / 《文》(権利・財産などを)<人>‘に'与える,授ける,付与する《+名<人>+with+名》 / (人に)<権利・財産など>‘を'与える,授ける《+名+in+名<人>》 / 《古》《詩》(法衣などを)〈人〉‘に'着せる / <権利・財産などが>(人に)属する,帰属する《+in+名》 / 《古》《詩》祭服を着る

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元となった辞書の項目

vest

《米》チョッキ(《英》waist-coat) / 《英》=undershirt / 《文》(権利・財産などを)<人>‘に'与える,授ける,付与する《+名<人>+with+名》 / (人に)<権利・財産など>‘を'与える,授ける《+名+in+名<人>》 / 《古》《詩》(法衣などを)〈人〉‘に'着せる / <権利・財産などが>(人に)属する,帰属する《+in+名》 / 《古》《詩》祭服を着る

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彼はフォーマルなイベントにチョッキを着ていました。

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: vest

品詞: 名詞、動詞


  • 名詞: 「ベスト」、「チョッキ」などを指す(袖のない上半身用の衣服)

  • 動詞: 「権限や財産などを(人に)与える・授ける」、「(権利などを)確定する」などの意味で使われる

英語での意味


  • (名詞) A sleeveless garment worn on the upper body.

  • (動詞) To confer or bestow (power, authority, property, or rights) on someone; to become legally fixed or settled.

日本語での意味とニュアンス


  • (名詞) 肩から腰までを覆う袖なしの上着です。日本語では「ベスト」や「チョッキ」と呼びます。スーツの一部として着たり、防寒やおしゃれ目的で使用したりします。

  • (動詞) 「権限を〜に与える」「権利を確定する」という意味で、主に法的な文脈やビジネス文脈で使われます。たとえば「権利が確定する」「役職に権限が与えられる」といった場面です。

活用形


  • 名詞複数形: vests

  • 動詞: vest - vested - vested / vesting

他の品詞変化例


  • 形容詞形(派生形)は直接はありませんが、過去分詞形の「vested」は形容詞的に「既得の」「確定した」という意味で使われます(例: vested interest「既得権益」など)。

CEFR レベルの目安


  • (名詞としての「ベスト」): A2(初級)


    • 衣服としての「vest」は初級レベルで習う機会が多い単語です。


  • (動詞としての「権利を付与する」などの意味): B2(中上級)


    • 法律・ビジネス文脈での使い方は少し高度な表現で、中上級レベルに相当します。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語源: ラテン語の “vestis”(衣服)が元となっています。

  • 接頭語・接尾語:


    • “invest” (in + vest) : 「お金を投じる」「投資する」

    • “divest” (di + vest) : 「脱がせる」「剥奪する」「取り除く」


よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. bulletproof vest (防弾チョッキ)

  2. life vest (救命胴衣)

  3. vest pocket (ベストや小さなポケット)

  4. hi-vis vest (高視認性ベスト)

  5. under vest (下着用のベスト/肌着)

  6. vested interest (既得権益)

  7. vest authority in ~ (〜に権限を付与する)

  8. be vested with power (権力を与えられている)

  9. vest pension rights (年金の権利を確定させる)

  10. vest property in ~ (〜に財産を委譲する)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 “vestis” (衣服) → フランス語 “vest” → 英語 “vest”

  • 古くは「衣服」「身にまとうもの」というニュアンスを持っていました。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 名詞として: カジュアルにもフォーマルにも使われます。アメリカ英語で “vest” はスリーピーススーツに用いる「ベスト」、イギリス英語では “vest” が「肌着・ランニングシャツ」を指すこともあるので注意が必要です。

  • 動詞として: 「権利・権限を与える」「法的に確定する」というニュアンスがあり、とくに法学やビジネスシーンで用いられます。口語というよりは、ややフォーマルまたは専門的な場面で見られます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 名詞 (countable)


    • a vest → 複数形: vests

    • 可算名詞なので「a vest」「two vests」のように数えられます。


  2. 動詞 (他動詞/自動詞的用法あり)


    • (他動詞) “to vest someone with power” → 「権力を(人)に与える」

    • (受け身形) “be vested in someone” → 「権限(や所有権)が(人)に帰属する」


一般的な構文例


  • vest + 目的語 + with / in + 対象: “The board vested him with full authority.”

  • be vested in + 対象: “Authority is vested in the chairperson.”


5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “I always wear a vest under my shirt on cold days.”


    • 寒い日はシャツの下にベストを着るようにしているんだ。


  2. “She bought a denim vest to match her new jeans.”


    • 彼女は新しいジーンズに合うデニムのベストを買ったよ。


  3. “Don’t forget your life vest when you go kayaking.”


    • カヤックに行くときは救命胴衣を忘れないでね。


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “The company decided to vest the board of directors with the authority to sign the new contract.”


    • その企業は、新たな契約に署名する権限を取締役会に与えることを決定した。


  2. “Our pension plan will fully vest after five years of service.”


    • 当社の年金制度は、勤続5年で権利が完全に確定する。


  3. “Responsibility for the project is vested in the new manager.”


    • そのプロジェクトの責任は新しいマネージャーが担っている。


(3) 学術的・公的文脈での例文


  1. “According to the constitution, legislative power is vested in the parliament.”


    • 憲法によれば、立法権は議会に付与されている。


  2. “Many scholars argue that the concept of vested interest influences policy-making.”


    • 多くの学者は、既得権益の概念が政策決定に影響を与えると主張している。


  3. “The study examined how executive stock options vest over time.”


    • その研究では、経営幹部向けストックオプションが時間経過とともにどのように確定されるかを調査した。



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. waistcoat (ウェストコート)


    • 英国では「スーツベスト」を指す一般的な単語。米国では “vest” が同じ意味をもつ。


  2. gilet (ジレ)


    • 袖なしの軽い上着を指し、とくにつっかえのない防寒用の意味合いが強い。


  3. confer (付与する・授与する) [動詞]


    • 「称号や学位を授与する」というニュアンスをもつ。


  4. grant (与える) [動詞]


    • 権限や特権を付与するときに使われる。


反意語(主に動詞として)


  • divest: 「(権利・地位・財産などを)剥奪する」「取り除く」。


    • “vest” の反対概念として、「保有していたものを取り除く」という意味合いがある。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /vɛst/

  • アメリカ英語 (AmE) とイギリス英語 (BrE) で大きな違いはありません。

  • 単音節なので強勢(アクセント)は vest 全体にかかります。

  • よくある間違い: /west/ と混同しないように気をつけること。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “vest” と “west” を混同しやすい。

  2. 英米の用法の違い:


    • 英国英語で “vest” は「肌着」的な意味が強いが、米国英語ではスーツなどに合わせる「ベスト」を指す。


  3. 動詞としての用法:


    • 法律やビジネス文書でよく見られるため、日常会話に出てきても戸惑いやすい。


  4. 試験対策


    • TOEIC や英検の上級で、法的・ビジネスの文脈の読解問題に出題されることがある。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「服を着せる→権利を与える」イメージ


    • ラテン語 “vestis” が「衣服」を意味する通り、「権限を“まとわせる”」イメージから、相手に権限を“着せる” → “与える” という連想ができます。


  • スペル面では “invest” (投資する) や “divest” (脱がせる・剥奪する) とつながるため、一緒に覚えると単語の派生が頭に入りやすいです。

以上が “vest” の詳細解説です。衣服としての「ベスト」と法的・ビジネス文脈での「権利を付与する」という二面性があるのが特徴です。うまく使い分けられるようにしてみてください。

意味のイメージ
vest
意味(1)

《米》チョッキ(《英》waist-coat)

意味(2)

《英》=undershirt

意味(3)

《文》(権利・財産などを)<人>‘に'与える,授ける,付与する《+名<人>+with+名》

意味(4)

(人に)<権利・財産など>‘を'与える,授ける《+名+in+名<人>》

意味(5)

《古》《詩》(法衣などを)〈人〉‘に'着せる

意味(6)

<権利・財産などが>(人に)属する,帰属する《+in+名》

意味(7)

《古》《詩》祭服を着る

ビジネス英単語(BSL) / 和訳 / 単語カード問題

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