元となった辞書の項目
tick
解説
1. 基本情報と概要
単語: tick
品詞: 名詞 (countable: 可算名詞)
英語での意味
- (時計などが刻む) 「カチカチ」という小さな音
- (英・豪などで使われる) チェックマーク(✓)
- ごく短い時間、瞬時
- 吸血性のダニ(節足動物の一種)
日本語での意味
- 時計などの「カチカチ」という音
- チェックマーク (✓)
- 一瞬、ごく短い時間
- ダニ
「tick」と言ったら、時計が刻む音を表したり、「ちょっとしたマーク(✓)」を付けるイメージがあります。また、ダニを指す場合にも使います。会話では「ちょっとの間」を表すスラング的用法もよく登場するので、とても幅広いニュアンスをもつ単語です。
活用形
- 名詞なので基本的に複数形はticksとなります。
- 動詞として使う場合もあり(例: “to tick a box” 「(チェック欄に) 印をつける」)、その場合は活用として
- tick (現在形)
- ticked (過去形・過去分詞)
- ticking (現在分詞)
- tick (現在形)
- 形容詞形や派生形はあまり一般的ではありませんが、動詞 “tick off” や “tick away” のような句動詞(派生形)があります。
CEFRレベルの目安
- B1(中級)
・「一瞬の時間」や「印をつける」など、日常的に用いられるが、複数の意味を知っておいたほうがよい単語。 - “tick”(ダニ)の用法は専門的な生物学の文脈まで含めるとやや上級寄りになる場合もありますが、一般的にもよく聞くのでB1程度としています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
接頭語・接尾語・語幹などの明確な区分はなく、擬音語(オノマトペ)が由来と考えられています。関連する派生語
- ticker: (名) “株価表示機”や“徐々に情報を表示する装置”など。
- ticket: (名) 券・チケット(ただし語源関係は明確ではありませんが、形が似ています)。
- ticker: (名) “株価表示機”や“徐々に情報を表示する装置”など。
よく使われるコロケーション(関連フレーズ10選)
- tick a box → チェック欄に印をつける
- tick mark → チェックマーク (✓)
- tick off → (チェックリストで) 項目を消し込む、あるいは(人を)怒らせる(英口語)の意味も
- tick away → (時や秒が) カチカチと刻まれる
- tick by → (時間が) すっと過ぎる
- quick tick → あっという間、ほんの少しの時間
- every tick of the clock → 時間の一瞬一瞬
- in a tick → すぐに、ほんの一瞬で (主に英)
- tick over → (エンジンなどが) アイドリング状態で動く、(仕事などが)とりあえず続く
- tick-borne disease → ダニ媒介性疾患
3. 語源とニュアンス
語源
「tick」は時計の「チクタク(tick-tock)」という音からきているとされ、擬音語が名詞化したものと考えられます。また、「ダニ」を指す意味も中期英語から伝わっており、同じく小さな動物の動作から音を連想した可能性があります。使用時の注意点
- 「チェックマーク」という意味は英国英語で特によく使われますが、アメリカ英語では “check” と呼ぶことが多いです。
- 「ちょっとの間」や「一瞬」の口語表現として “in a tick” はイギリスや豪州などでカジュアルに使われます。
- 「ダニ」の意味はネガティブな印象があるため、文脈を区別して使う必要があります。
- 「チェックマーク」という意味は英国英語で特によく使われますが、アメリカ英語では “check” と呼ぶことが多いです。
カジュアルかフォーマルか
- 「一瞬」を指す口語表現はカジュアル。
- 「チェックマーク」や「時を刻む音」の意味は、日常会話からビジネス・フォーマル文書まで幅広く使われます。
- 「ダニ」は学術から一般会話まで広く使われますが、文脈的に専門的になる場合は注意。
- 「一瞬」を指す口語表現はカジュアル。
4. 文法的な特徴と構文
名詞“tick”の可算・不可算
- 基本的に可算名詞として扱います (例: “two ticks” = 2回のカチカチ音、2匹のダニ)
- 「ほんの短い時間」の意味として用いるときも可算扱いが一般的です (例: “Wait a few ticks.”)
- 基本的に可算名詞として扱います (例: “two ticks” = 2回のカチカチ音、2匹のダニ)
よく使われる構文例
- to put a tick next to… (…にチェックマークをつける)
- to wait for a tick (“ちょっと待って” のニュアンス)
- (time) ticks away (時間が刻々と過ぎる)
- to put a tick next to… (…にチェックマークをつける)
イディオム的表現
- “in a tick”: すぐに、一瞬で (英口語)
- “tick all the boxes”: (必要な条件を)すべて満たす
- “in a tick”: すぐに、一瞬で (英口語)
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Can you wait a tick? I need to grab my keys.”
- 「ちょっと待ってくれる? 鍵を取ってくるね。」
- 「ちょっと待ってくれる? 鍵を取ってくるね。」
- “I’ll be with you in a tick; just finishing this text.”
- 「すぐ行くよ、ちょっとこのメッセージを打ち終えるから。」
- 「すぐ行くよ、ちょっとこのメッセージを打ち終えるから。」
- “Every tick of the clock makes me more nervous before the test.”
- 「試験前で、時計のカチカチという音がするたびに緊張が高まるよ。」
ビジネスシーンでの例文
- “Please put a tick next to each completed task on the checklist.”
- 「完了したタスクには、チェックリストにチェックマークを付けてください。」
- 「完了したタスクには、チェックリストにチェックマークを付けてください。」
- “The seconds tick away as we approach the project deadline.”
- 「プロジェクトの締め切りが近づき、刻々と時間が過ぎていく。」
- 「プロジェクトの締め切りが近づき、刻々と時間が過ぎていく。」
- “Make sure to tick all the boxes that apply to your department.”
- 「あなたの部署に該当するすべての項目にチェックを入れてください。」
学術・専門的な文脈での例文
- “Ticks are known to transmit diseases like Lyme disease.”
- 「ダニはライム病などの病気を媒介することで知られています。」
- 「ダニはライム病などの病気を媒介することで知られています。」
- “Researchers analyzed the tick population in various climate zones.”
- 「研究者たちはさまざまな気候帯でのダニの個体数を分析しました。」
- 「研究者たちはさまざまな気候帯でのダニの個体数を分析しました。」
- “The tick’s life cycle depends largely on its host’s habitat.”
- 「ダニの生活環は主に宿主の生息環境に大きく依存しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- check (名) → (米英)“チェックマーク(✓)”
- “tick”とほぼ同じ意味だが、米英では “check” の方が一般的。
- “tick”とほぼ同じ意味だが、米英では “check” の方が一般的。
- moment (名) → (一瞬)
- “tick”はもっと口語的で短いニュアンスが強い。
- “tick”はもっと口語的で短いニュアンスが強い。
- instant (名) →(瞬間)
- “tick”よりもフォーマルで、学術的文章でも使われやすい。
- “tick”よりもフォーマルで、学術的文章でも使われやすい。
- mite (名) → (ダニの仲間、学術上の用語)
- 生物の種類が少し異なるが、どちらも小さい節足動物。
- check (名) → (米英)“チェックマーク(✓)”
反意語
- (直接の反意語はないが、「長時間」を表す “eternity” や “forever” などが意味上の対比になります)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- /tɪk/
- /tɪk/
- アクセント
- 短い1音節の単語なので、目立ったアクセントの移動はありません。
- 短い1音節の単語なので、目立ったアクセントの移動はありません。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い
- どちらも同じ /tɪk/ で、差はほとんどありません。
- どちらも同じ /tɪk/ で、差はほとんどありません。
- よくある発音の間違い
- /tiːk/(「ティーク」と長音にしてしまう)ではなく「ティック」に近い発音 /tɪk/。
- “tick” と “tic” (チック症状) の発音は同じですが、意味が異なるので混同に注意。
- /tiːk/(「ティーク」と長音にしてしまう)ではなく「ティック」に近い発音 /tɪk/。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “tik” と一文字足りない形で書いてしまうミスがある。
- “ticket” と誤って書いてしまう場合もあるが、“ticket”は「切符・券」の意味で別単語。
- “tik” と一文字足りない形で書いてしまうミスがある。
- 同音異義語との混同
- “tic” (チック症状) は発音は同じだが、中身は「筋肉の不随意なけいれん」で別の意味。
- “tic” (チック症状) は発音は同じだが、中身は「筋肉の不随意なけいれん」で別の意味。
- 試験対策(TOEIC・英検など)
- 「チェックボックスに印をつける」「時間管理」「ダニ」の文脈で出題されることがあります。
- 特に指示事項(“put a tick in the box”)といった問題文で見かけるかもしれません。
- 「チェックボックスに印をつける」「時間管理」「ダニ」の文脈で出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ連想
- “tick-tock” (時計の音) → そこから「カチカチ」という音で覚えるとイメージしやすいです。
- “tick-tock” (時計の音) → そこから「カチカチ」という音で覚えるとイメージしやすいです。
- 勉強テクニック
- “tick = ✓”とセットでイメージする → 「チェック」がすぐに浮かぶ。
- 「ほんの一瞬」を表すカジュアル表現 “in a tick” は、日本語でも「ちょっとだけ」というイメージで暗記。
- “tick = ✓”とセットでイメージする → 「チェック」がすぐに浮かぶ。
- スペルに気を付ける
- 「ti + ck」で “tick” → 鐘の音を鳴らすイメージで“カチッ”
- 「ti + ck」で “tick” → 鐘の音を鳴らすイメージで“カチッ”
以上のポイントを押さえておくと、“tick” の多義的な用法を効率的に覚える助けになります。気軽な会話から専門的な文脈まで幅広く使える単語なので、例文とともに身につけてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《英・くだけて》瞬間, つかの間
意味(2)
照合(点検)済みの印,チェック
意味(3)
(時計まどの)カチカチ[という音]