元となった辞書の項目
flaw
解説
1. 基本情報と概要
意味
- 【英語】“flaw”
- 【日本語】「欠陥」「欠点」「傷」「割れ目」など
「flaw」は、物理的な「ひび」や「割れ目」を指すこともあれば、人の性格や計画・議論などの「欠点」「誤り」を指すときにもよく使われる単語です。たとえば、「この議論には欠陥がある」のように、何かの不完全さや弱点を表すときに使うイメージです。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使われます。
品詞と活用形
- “flaw” は【名詞 (noun)】です。
- 名詞なので、可算名詞として扱います。
- 単数: a flaw
- 複数: flaws
- 単数: a flaw
他の品詞形
- “flawed” (形容詞): 欠陥がある
例: “a flawed argument” (欠陥のある議論) - “flawless” (形容詞): 欠点がない、完璧な
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 一般的な日常会話やビジネスで用いられるやや専門的な単語。ある程度単語を学習してきた方なら理解がしやすい語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
“flaw” は一語で、はっきりとした接頭辞や接尾辞はありません。そのため、語構成としては “flaw”(語幹)のみと考えてかまいません。
他の単語との関連性・派生語
- “flawed” (形容詞) :欠点のある
- “flawless” (形容詞) :欠点のない、完璧な
コロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- “fatal flaw” — 致命的な欠陥
- “minor flaw” — 軽微な欠陥
- “design flaw” — 設計上の欠陥
- “character flaw” — (人の)性格的な欠点
- “flaw in reasoning” — 推論上の欠陥
- “flaw in logic” — 論理上の欠陥
- “flaw detection” — 欠陥の検知/探知
- “hairline flaw” — 非常に小さなひび(極めて些細な欠陥)
- “structural flaw” — 構造上の欠陥
- “the flaw is exposed” — 欠陥が露呈する
3. 語源とニュアンス
語源
“flaw” は、中英語(Middle English)や古ノルド語(Old Norse)の “flaga”(薄片、かけら)などに由来するとされています。もともとは「割れ目」や「裂け目」、そこから転じて「傷」「欠点」を表すようになりました。
ニュアンスと使用時の注意
- 「モノの物理的な傷」から「計画や論理の欠陥」「人間性の欠点」まで幅広い意味で使える便利な単語です。
- ニュアンスとしては、完璧でないためにどこかに「不完全さ」「ほころび」がある感じを示します。
- 口語・フォーマルの両方で使われますが、ビジネスや学術的場面での「議論の欠陥」や「体制の問題点」にもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞:
- “a flaw” (単数)
- “two flaws” (複数)
- “a flaw” (単数)
- この名詞を形容詞的に修飾する場合は “flawed” や “flawless” などを使います。
- 文章・会話両方で使用する際に、状況によってフォーマルさが決まります。
イディオムやよく使われる構文
- “to find a flaw in (something)”
- 例: “They found a flaw in the report.” (レポートに欠陥を発見した)
- 例: “They found a flaw in the report.” (レポートに欠陥を発見した)
- “to expose a flaw”
- 例: “The committee exposed a flaw in the company’s policy.” (委員会はその会社の方針の欠陥を明らかにした)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I noticed a small flaw in the vase.”
(花瓶に小さなヒビがあるのに気づいたよ。) - “Don’t worry too much about your flaws. Everyone has them.”
(自分の欠点をそんなに気にしないで。誰にだってあるものだよ。) - “This sweater has a flaw in the stitching, but it's still wearable.”
(このセーターは縫い目に不具合があるけど、まだ着られるよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “We need to address any flaw in our marketing strategy before the product launch.”
(製品を発売する前に、マーケティング戦略のあらゆる欠陥を解決する必要があります。) - “The design flaw caused a delay in production.”
(設計上の欠陥により生産が遅れました。) - “He pointed out a fatal flaw in the proposal during the meeting.”
(彼は会議中に提案の致命的な欠陥を指摘しました。)
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
- “A consistent methodology is essential to avoid any flaws in the research.”
(研究におけるあらゆる欠陥を避けるため、一貫性のある方法論が不可欠だ。) - “The scientist discovered a slight flaw in the experiment's design.”
(その科学者は実験のデザインにわずかな欠陥を発見した。) - “If there's a major flaw in the argument, the entire conclusion must be re-evaluated.”
(もし議論に大きな欠陥があるなら、結論全体を再検討しなければなりません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “defect” (欠陥)
- “defect” は「製品やプロセスの不具合」を示すことが多い。やや硬め。
- “defect” は「製品やプロセスの不具合」を示すことが多い。やや硬め。
- “fault” (誤り、落ち度)
- “fault” は「責任」や「過失」のニュアンスを含む場合が多い。
- “fault” は「責任」や「過失」のニュアンスを含む場合が多い。
- “imperfection” (不完全さ)
- “imperfection” は「完全ではない状態」を広範に指す。
反意語
- “strength” (長所、強み)
- “virtue” (美徳、長所)
例えば、人の性格の話で「character flaw」と対比されるのは「strength of character(性格上の強み)」や「virtue(美徳)」などが考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- イギリス英語 (BrE): /flɔː/
- アメリカ英語 (AmE): /flɔ/ または /flɑː/
- イギリス英語 (BrE): /flɔː/
- 強勢(アクセント)は単音節語なので特に意識する必要はなく、そのまま “flaw” と発音します。
- よくある間違い:
- “floor” (/flɔːr/ フロアー) と混同することがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “flow” (/fləʊ/ フロー) や “floor” (/flɔːr/) と取り違えないように。
- 同音異義語ではありませんが、似たスペルや音の単語と混同しやすいので気をつけましょう。
- TOEICや英検などでも、文章読解やビジネスシーン・アカデミックな文章で “design flaw” “fatal flaw” といった表現が比較的出やすいです。意味を知らないと文脈を誤解する可能性があるのでチェックしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「flaw」=「ふろ(フロー)?」とスペルを間違えやすいので、「F + LAW(法)=法に違反するような“欠陥”がある」とイメージしてみると覚えやすいかもしれません。
- 「綻び(ほころび)」や「かけら」がイメージできると頭に残りやすいです。
- 例文を音読したり、実際に書いたりすることで定着を図りましょう。
以上が “flaw” の詳細な解説です。欠陥や傷をイメージする際はもちろん、人の性格的な弱点や理論的な穴を指す場面でも活用できる便利な単語なので、ぜひ覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(…の)欠点,欠陥《+in+名》
意味(2)
(ガラス・陶器などの)割れ目,ひび,傷