最終更新日:2025/10/26
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【形】信用上の,信託に基づいた【名/C】他人の財産を委託された人,受託者,被信託者

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元となった辞書の項目

fiduciary

【形】信用上の,信託に基づいた【名/C】他人の財産を委託された人,受託者,被信託者

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信託責任を負っているため、私の義務はクライアントの最善の利益のために行動することです。

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: fiduciary

品詞: 形容詞、名詞

CEFRレベルの目安: C1(上級)


  • ビジネス・法的文脈で用いられるため、ある程度高度な語彙です。

意味(英語)


  • (形容詞) Relating to or involving trust, especially in a relationship where one party acts on behalf of another in a position of confidence.

  • (名詞) A person or entity who holds a legal or ethical relationship of trust with one or more parties.

意味(日本語)


  • (形容詞) 「信託や委任に関する」「受託者としての責任を伴う」

  • (名詞) 「受託者」「信託を担う人」

「fiduciary」は、特に法的・金融的な文脈で、「誰かの利益のため、誠実に行動する義務を負う立場」を表す単語です。たとえば、弁護士がクライアントに対して、取締役が株主に対して、金融機関が顧客に対してなど、「信頼を受けて行動しなければならない」関係において使われます。

活用形


  • 形容詞: fiduciary

  • 名詞: a fiduciary (単数)、fiduciaries (複数)

他の品詞への派生例


  • 「fiduciary」は名詞と形容詞で形が同じですが、別の品詞への派生はあまり一般的ではありません。関連する語としては「fiducial(基準となる、信頼の基礎となる)」などがあります。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • fiduc(i): ラテン語の「fides(信頼)」に由来し、「信頼」や「信用」の意味を表します。

  • -ary: 形容詞や名詞を作る接尾語で、「~に関する」「~にかかわる人(もの)」というニュアンスを加えます。

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. fiduciary duty(受託者責任)

  2. fiduciary obligation(受託者としての義務)

  3. fiduciary relationship(受託者関係・信託関係)

  4. fiduciary capacity(受託者としての立場)

  5. breach of fiduciary duty(受託者責任の違反)

  6. fiduciary trust(信託関係における信頼)

  7. fiduciary responsibility(信託責任)

  8. fiduciary services(信託サービス)

  9. fiduciary appointment(受託者としての任命)

  10. fiduciary liability(受託責任による法的責任)


3. 語源とニュアンス


  • 語源: ラテン語の “fides”(信頼)から派生した “fiduciarius” が英語に取り入れられたものです。古くから法律用語として使われ、金融や法律の世界では「相手の利益を第一に考え、誠実に行動する」特別な責任を表す概念です。


  • ニュアンス:


    • 法的文脈ではとても厳格かつフォーマルです。

    • 「信託」や「代理」の関係で、相手に対して高い責任を負うというニュアンスがあります。

    • ビジネス文書や法律書類など、フォーマルな文章でよく使われます。口語で使われることはあまりなく、会話で出ても主に金融や法律分野の専門家同士のやり取りで使われることが多いです。



4. 文法的な特徴と構文


  • 品詞・使い方:

    1) 形容詞として使う場合: “We have a fiduciary duty to protect our clients’ interests.”

    2) 名詞として使う場合: “He is the fiduciary appointed by the court.”


  • 可算・不可算の区別: 名詞として使う場合は、可算名詞として扱われます(a fiduciary / fiduciaries)。形容詞としては数えられません。


  • フォーマル/カジュアル:


    • 基本的にフォーマルな場面で使われる単語です。

    • 契約書、法律文書、金融関連の報告書などでよく見られます。



5. 実例と例文

日常会話での例文(※専門領域への言及がある場合)


  1. “My lawyer explained his fiduciary responsibilities to me.”

    (弁護士が私に対して、彼の受託者責任を説明してくれた。)


  2. “I’m not a fiduciary, but I want to offer some friendly advice.”

    (私は受託者ではないけれど、ちょっとしたアドバイスをしたい。)


  3. “In a fiduciary relationship, trust is paramount.”

    (受託者関係では、信頼が最も重要になります。)


ビジネスシーンでの例文


  1. “Board members must act in the best interests of the shareholders under their fiduciary duty.”

    (取締役は、株主の最善の利益のために行動するという受託者責任を負っています。)


  2. “We need to review the fiduciary obligations in the new contract.”

    (新しい契約書における受託者としての義務を精査する必要があります。)


  3. “The financial advisor has fiduciary responsibilities toward her clients.”

    (そのファイナンシャルアドバイザーは、顧客に対して受託者責任を負っています。)


学術・法務文脈での例文


  1. “Breach of fiduciary duty often leads to legal consequences.”

    (受託者責任の違反は法的な結果を招くことが多いです。)


  2. “A trustee is legally recognized as a fiduciary of the benefit plan.”

    (受託者は、福利厚生プランの法的に認められた受託者です。)


  3. “The court will examine evidence to determine if a fiduciary relationship existed.”

    (裁判所は、受託者関係が存在したかどうか判断するため証拠を精査します。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. trustee(受託者)


    • 財産や権利を「信託」され、管理・処分などを行う人。法律上で「fiduciary」と近い言葉ですが、「trustee」は「具体的に信託を受けた人」を指します。


  2. guardian(後見人)


    • 未成年や被後見人など法的に保護を要する人の利益を守る立場。ただし、fiduciary は必ずしも未成年保護だけを指すわけではありません。


  3. executor(遺言執行者)


    • 遺言に基づき遺産の管理・分配を行う受託的立場。ただしこちらも「fiduciary」の一種ですが、特定の文脈(遺言)に限られます。


反意語


  • 「fiduciary」の直接的な反意語はありませんが、「self-serving」(自己の利益を優先する)や「untrustworthy」(信頼できない)は、fiduciary の概念とは反対の態度を表します。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /fɪˈduːʃiːˌɛri/

  • 強勢: 第2音節 “du” にアクセントが置かれ、「フィ・ドゥー・シ・エア・リ」のように発音します。

  • アメリカ英語とイギリス英語: 大きな差はありませんが、アメリカ英語は「フィドゥーシエリー」に近く、イギリス英語ではやや /-ər.i/ と変化することがあります。

  • よくある発音ミス: 「fi-du-ci-a-ry(フィドゥシアリー)」の4拍子になるようにアクセントを強める位置に注意してください。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “fiduciary” を “fiducary” や “fiduciery” と間違えやすいので注意しましょう。


  2. 同音異義語との混同


    • 似た発音の一般単語はあまりありませんが、意味を忘れて「信用」と混同することがあるため、法律上の「受託責任」という文脈でしっかり理解が必要です。


  3. 試験対策


    • TOEICや英検ではあまり頻出する単語とは言えませんが、法律や金融に特化した文脈の読解問題などで出題される可能性があります。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “fides” = 信頼、confidence = 共通要素

    “fides” (信頼) が語源であると覚えておくと、信用や信託に関わる文脈で用いられる言葉だとつながりやすいです。

  • イメージ

    “fiduciary” と聞いたら、「人の利益を守るために使命を受けた人や立場」を想像すると分かりやすいです。弁護士や信託銀行、後見人など、信頼を前提に他人のために働くイメージで覚えると定着しやすいでしょう。

以上が “fiduciary” の詳しい解説です。ビジネスや法的やり取りの文脈でよく出てくる重要な語なので、品詞や文脈をしっかりおさえて使いこなしましょう。

意味のイメージ
fiduciary
意味(1)

他人の財産を委託された人,受託者,被信託者

意味(2)

信用上の,信託に基づいた

ビジネス英単語(BSL) / 和訳 / 単語カード問題

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