元となった辞書の項目
enforceable
解説
1. 基本情報と概要
単語: enforceable
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): “capable of being enforced,” i.e., something (like a rule or contract) that can be compelled by law or authority to be followed
意味(日本語): 「(法律や権限によって)強制力をもって実行可能な」、つまり「法的に強制され得る」「実行可能な」ということです。
「enforceable」は主に法律や規約などに対して「効力のある、強制執行できる」というニュアンスで使われます。たとえば「この契約は法的に実行可能です」という文脈で見かけます。
- 形容詞変化(比較級/最上級): 形容詞ですが、 “enforceable” は「-able」の典型的な形容詞で、比較級・最上級の形はあまり実用的ではありません(rare usage: more enforceable, most enforceable など)。
- 他の品詞形:
- 動詞: enforce(実行する、施行する)
- 名詞: enforcement(施行、執行)、enforceability(施行可能性)
- 動詞: enforce(実行する、施行する)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2:長めのテキストや、専門的・抽象的な話題を理解・使用できるレベル
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: “force”(力、強制)
- 接頭語: “en-”(~にする、~を与える)
- 接尾語: “-able”(~することができる)
この組み合わせで「enforce(力を加える、実行させる)」+「-able(~できる)」→「実行・施行が可能な」という意味になります。
関連語や派生語
- enforce (動詞): 施行する、執行する
- enforcement (名詞): 施行、執行
- enforceability (名詞): 施行可能性
よく使われるコロケーションや関連フレーズ (10個)
- enforceable contract
- 実行可能な契約
- 実行可能な契約
- legally enforceable
- 法的に執行可能な
- 法的に執行可能な
- enforceable agreement
- 強制力のある合意
- 強制力のある合意
- enforceable right
- 執行可能な権利
- 執行可能な権利
- enforceable regulations
- 施行可能な規制
- 施行可能な規制
- enforceable obligation
- 法的拘束力のある義務
- 法的拘束力のある義務
- become enforceable
- 執行可能になる
- 執行可能になる
- make (something) enforceable
- (何かを)執行可能にする
- (何かを)執行可能にする
- not enforceable in court
- 法廷で執行が認められない
- 法廷で執行が認められない
- fully enforceable
- 完全に執行可能である
- 完全に執行可能である
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「enforce」は中英語(enforcen)を経て古フランス語(enforcier)に由来し、「力を加える」「強制する」の意味があります。そこに「-able」がついて「~可能な」という意味を付与しています。
- ニュアンス:
- 法律的文脈で頻繁に使用されるため、フォーマルな響きがあります。
- 「実際に強制力をもって行使できる」という意味合いが強いため、単なる「許可」や「できる」よりも、法的にきちんと根拠がある感じを与えます。
- 法律的文脈で頻繁に使用されるため、フォーマルな響きがあります。
使用時の注意:
- 主に法律文書や規則、契約書など、フォーマルなシーンで使います。カジュアルな日常会話ではあまり使われません。
4. 文法的な特徴と構文
品詞・用法
- 形容詞として、「強制執行できる、法的拘束力がある」の意味で名詞を修飾します。
例: “an enforceable law” (強制力のある法律)
イディオムや一般的な構文
- “X is enforceable under [law/regulation].”
- Xは[法/規制]のもとで執行可能である
- Xは[法/規制]のもとで執行可能である
- “make an agreement enforceable”
- 契約を(法的に)有効にする
- 契約を(法的に)有効にする
フォーマル / カジュアル
- 法律や規約などフォーマルな文書・シーンでよく使われます。
- 日常会話ではほとんど登場しません。
5. 実例と例文
日常会話 (フォーマルな話題を扱う場面を想定)
- “This contract is enforceable in this jurisdiction.”
- 「この契約はこの管轄内で執行可能だよ。」
- 「この契約はこの管轄内で執行可能だよ。」
- “He claims the policy is not legally enforceable, so he’s refusing to comply.”
- 「彼は、その規定は法的に執行力がないと言って従うのを拒んでいる。」
- 「彼は、その規定は法的に執行力がないと言って従うのを拒んでいる。」
- “If the rule isn’t enforceable, people will just ignore it.”
- 「もしそのルールに強制力がなければ、みんな無視してしまうだろうね。」
ビジネス
- “We need to ensure our service agreements are legally enforceable.”
- 「私たちのサービス契約が法的に執行可能であるようにしなければなりません。」
- 「私たちのサービス契約が法的に執行可能であるようにしなければなりません。」
- “Without the necessary clauses, the contract might not be enforceable.”
- 「必要な条項がないと、その契約は執行力を持たない可能性があります。」
- 「必要な条項がないと、その契約は執行力を持たない可能性があります。」
- “An enforceable nondisclosure agreement is crucial for protecting trade secrets.”
- 「機密保持契約が強制力を持つことは、企業の秘密を守るのに不可欠です。」
学術・専門文脈
- “Legal scholars argue about which forms of international law are truly enforceable.”
- 「法学者たちは、どの国際法が真に執行可能なのか議論している。」
- 「法学者たちは、どの国際法が真に執行可能なのか議論している。」
- “An enforceable framework is essential for maintaining fair competition in global markets.”
- 「執行可能な枠組みは、グローバル市場における公正な競争を維持するために不可欠です。」
- 「執行可能な枠組みは、グローバル市場における公正な競争を維持するために不可欠です。」
- “The concept of an enforceable moral code has been debated for centuries.”
- 「執行可能な道徳規範という概念は、何世紀にもわたって議論されてきました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- binding (法的拘束力がある)
- 「法律的に有効で従わなければならない」意味合いは似ていますが、やや「拘束力がある」というニュアンスが強調されます。
- 「法律的に有効で従わなければならない」意味合いは似ていますが、やや「拘束力がある」というニュアンスが強調されます。
- valid (有効な)
- 「正当な手続きで有効になった」というニュアンスがありますが、「強制力」を明示するものではありません。
- 「正当な手続きで有効になった」というニュアンスがありますが、「強制力」を明示するものではありません。
- compulsory (義務的な)
- 「強制的に守らなければならない」という点で似ていますが、主に規則や義務に対して使われます。
反意語
- unenforceable (法的に執行できない、強制力がない)
- invalid (無効な)
- void (法的効力がない)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ɪnˈfɔːr.sə.bəl/ (米音) /ɪnˈfɔː.sə.bəl/ (英音)
- アクセント: “en-FORCE-able” の “FORCE” の部分にストレスがあります。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、アメリカ英語では「r」の音がはっきり発音されます (en-FORCE-uh-bul)。
- よくある間違いとしては “enforce” の発音(/ɪnˈfɔːrs/)を “in-fo-rus” のように口ごもってしまうことです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: enforceable の間の “e” や “a” を抜かしてしまう例(enforcable / enfoceable など)
- 同音異義語との混同: とくにありませんが、 “enforce” と “force” が混同されやすい場合があります。
- 試験対策:
- 法律や契約に関する英語で出題されることが多いため、TOEIC やビジネス英語、法務英語の学習で覚えておくと役立ちます。
- 法律や契約に関する英語で出題されることが多いため、TOEIC やビジネス英語、法務英語の学習で覚えておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- enforce + able: 「力づくで(force)実行(en)させることができる(-able)」の組み合わせと考えると覚えやすいです。
- イメージ: 「力 (force) を加えてでも従わせることができる」→ “enforceable”。
- 勉強テクニック: 「法的に強い力がある契約」をイメージすると、すぐに “enforceable contract” というコロケーションが思い浮かびます。
以上が “enforceable” の詳しい解説です。ビジネス文書や法律文書でよく見る語なので、契約やルールの学習時に繰り返し触れて覚えることをおすすめします。
意味のイメージ
意味(1)
実施できる
意味(2)
強制できる