元となった辞書の項目
persist
解説
1. 基本情報と概要
単語: persist
品詞: 動詞 (自動詞が基本)
意味(英語)
- To continue to do something despite difficulties or opposition, in a determined way.
意味(日本語)
- 困難や反対にあってもあきらめずに続けること。
- 「最後までやり抜く」「しつこく続ける」というニュアンスを持ち、粘り強さや根気を表します。
たとえば、「反対意見や障害があっても投げ出さずに続ける」というような場面で使う単語です。
活用形
- 原形: persist
- 過去形: persisted
- 過去分詞: persisted
- 現在分詞: persisting
- 三人称単数現在形: persists
派生形 (他の品詞)
- 形容詞: persistent(粘り強い)
- 名詞: persistence(粘り強さ、持続)
- 副詞: persistently(粘り強く)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
かなり抽象的な内容に対応できるレベルから出現する単語であり、文章や議論で「まだ続ける?」という継続性を表すのに使われることが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- per-: 「完全に」「通して」という意味を持つ接頭語(ラテン語由来)
- sist: 「立つ (stand)」を意味するラテン語 sistere から
- persist: 「逆境を通して(完全に)立ち続ける → あきらめないで続ける」
関連語や派生語
- persistent (形容詞): 粘り強い、しつこい
- persistence (名詞): 粘り強さ、固執
よく使われるコロケーション(10個)
- persist in (~をあくまで続ける)
- persist with (~をやり続ける)
- persist until (~するまで粘り続ける)
- persist despite (~にもかかわらず続ける)
- persist over time (長期間にわたって続く)
- persist in one’s efforts (努力を続ける)
- persist in doing something (何かをし続ける)
- persist in the face of adversity (逆境にあっても続ける)
- rumor persists (噂が絶えない)
- persist beyond (~を超えても続く)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「per (通して)」+「sistere (立つ)」が語源です。
「どんな状況でも立ち続ける」という強い意志や継続を表すイメージが背景にあります。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「あくまでも」「しつこいほど」というポジティブ・ネガティブ両方のニュアンスがあります。文脈次第で「根気強い」という好意的な意味にも、「しつこい」という否定的な意味にもなり得ます。
- フォーマルでもカジュアルでも使えますが、書き言葉でややフォーマル寄りに見られます。しつこさを表現する場合や「意志の強い継続」を表す場合に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞として使われることが多い
例: She persisted despite the challenges. - 目的語を伴うときは前置詞 in や with などを使う
例: He persisted in his attempts.
一般的な構文・イディオム
- persist in + 名詞 / 動名詞: 「~にこだわる、~し続ける」
- persist with + 名詞: 「(計画や議題など)を続行する」
使用シーン
- フォーマル: ビジネス文書、論文などで「継続力」を表す場合
- カジュアル: 日常会話でも使用されるが、「しつこい」ニュアンスに注意
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
I told him to stop asking, but he just persisted.
(やめるように言ったんだけど、彼はしつこく続けた。)Even though it was raining, she persisted in going for a run.
(雨が降っていたにもかかわらず、彼女は走りに行くのをやめなかった。)My phone battery is dying, but the alarm persists every morning.
(携帯のバッテリーが少ないけど、毎朝アラームはちゃんと鳴るんだ。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
Despite initial failures, the team persisted with the new marketing strategy.
(最初は失敗したが、チームは新しいマーケティング戦略を粘り強く続けた。)He persisted in negotiating a better deal for our company.
(彼はより良い契約を得るために粘り強く交渉し続けた。)If the error persists, please contact the IT department.
(エラーが続く場合は、IT部門に連絡してください。)
学術的・論文での例文(3つ)
The results persist across different demographic groups.
(その結果はさまざまな人口集団でも持続する。)Researchers have persisted in studying the long-term impacts of the intervention.
(研究者たちはその介入の長期的な影響について研究を続けてきた。)If the symptoms persist, further analysis is required.
(症状が続く場合は、さらなる分析が必要となる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- continue(続ける)
- 一般的に「継続する」を意味し、ニュアンスとしては中立的。
- 一般的に「継続する」を意味し、ニュアンスとしては中立的。
- persevere(耐え忍ぶ)
- 「困難に耐えてやり抜く」という強い忍耐力を伴うニュアンスがある。
- 「困難に耐えてやり抜く」という強い忍耐力を伴うニュアンスがある。
- endure(耐える、持ちこたえる)
- 苦痛や不快感に耐えるという意味合いが強い。
- 苦痛や不快感に耐えるという意味合いが強い。
- remain(依然としてとどまる)
- 状態が変わらずそのまま続くニュアンス。
反意語
- stop(やめる)
- 「続ける」に対する直接的な反意語。
使い分けのポイント
- 「persist」は「最後までやり抜く、諦めない」ニュアンスが強め。
- 「continue」は単に「続ける」ことを幅広く表す。
- 「persevere」は「苦境に耐え抜く」という点で精神的強さがより強調される。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /pərˈsɪst/ (アメリカ英語), /pəˈsɪst/ (イギリス英語)
- アクセントは二音節目の「-sist」に置かれます。
- アクセントは二音節目の「-sist」に置かれます。
- アメリカ英語: [pər-SIST](パーシスト、Rがやや強め)
- イギリス英語: [pə-SIST](パシスト、Rは弱め)
- よくある間違い: 第一音節に強勢を置いて「PER-sist」と発音してしまうケースがありますが、正しくは「per-SIST」と後ろにアクセントを置きます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “persit”や“persisst”など、タイピングや書き間違いに注意。
- 同音異義語は特にありませんが、「insist(主張する)」と混同しないように注意。
- 試験対策: TOEICや大学受験などでは、長文読解で「困難に直面しても続ける」という文脈で使われることが多いです。熟語表現「persist in ~」などで問われる可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「per(通して)+sist(立つ)」という語源を思い出すと、「何があっても立ち続ける」というイメージで記憶しやすいです。
- 「しつこい」→「根気強い」→「最後まであきらめない」というストーリーを頭に思い浮かべると、単語の意味や使い方が思い出しやすくなります。
- 発音で後ろの「-sist」にアクセントを置くことを意識すれば、区別がしやすいでしょう。
以上が、動詞 persist の詳細解説です。困難な状況でも粘り強く頑張るイメージが強い単語ですので、ぜひ文脈に合わせた使い方を覚えてください。
意味のイメージ
意味(1)
存続する,生き残る
意味(2)
(困難・障害に屈せず)あくまでも続ける(やり抜く),がん張る,固執する