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exempt
解説
1. 基本情報と概要
単語: exempt
品詞: 動詞 (他動詞)
意味 (英語): to free someone or something from an obligation, duty, or liability
意味 (日本語): (人や物を)義務や負担から免除する
「exempt」は「免除する」という意味で、たとえば「税金を払わなくてよいようにする」「ある取り決めから外す」といったシーンで使われます。
だれかに課されている義務を“取り除いてあげる”ニュアンスで、法律や規則、契約など、フォーマルな文脈でよく登場します。
活用形
- 現在形: exempt
- 三人称単数現在形: exempts
- 現在分詞/動名詞: exempting
- 過去形/過去分詞: exempted
他の品詞例
- 形容詞: (be) exempt (from) ~ 「~から免除されている」
例: You are exempt from the exam. (あなたはその試験が免除されています。) - 名詞: exemption 「免除、免税」
例: You can apply for an exemption. (免除申請ができます。)
難易度 (CEFR レベルの目安)
- B2 (中上級): 新聞や雑誌、公式文書などに頻出し、アカデミックやビジネス文脈でよく使われます。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: ex-
- 「外へ」「~から離れて」という意味を持ちます。
- 「外へ」「~から離れて」という意味を持ちます。
- 語幹: empt
- ラテン語の「emere(取る)」がもとになっています。
- “take out(取り出す)”→「外へ取り出す」→「義務を取り除く」というイメージにつながります。
- ラテン語の「emere(取る)」がもとになっています。
よく使われる関連語・派生語
- exemption (noun): 免除、免税
- tax-exempt (adjective): 免税の
- exemptible (adjective): (免除されうる)※使用頻度は低め
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- exempt from taxes
- 税金が免除される
- 税金が免除される
- be legally exempt
- 法的に免除される
- 法的に免除される
- exempt certain categories
- 特定の区分を免除する
- 特定の区分を免除する
- exempt employees
- (米国労働法などで)時間外手当の支払い対象外の従業員
- (米国労働法などで)時間外手当の支払い対象外の従業員
- partially exempt
- 一部免除される
- 一部免除される
- exempt status
- 免除(の)状態/資格
- 免除(の)状態/資格
- obtain an exemption
- 免除を獲得する
- 免除を獲得する
- exempt from duty
- 関税が免除される/業務が免除される
- 関税が免除される/業務が免除される
- subject to exemption
- 免除の対象となる
- 免除の対象となる
- claim an exemption
- 免除を主張する/申請する
3. 語源とニュアンス
語源: ラテン語の eximere(外へと取り除く)から来ており、ex-(外に) + emere(取る)が結びついてできた言葉です。
ニュアンス:
- フォーマルかつ公式的な文脈でよく用いられ、法律や規則などから「(誰かを)免除する/される」という場面に登場します。
- 一方で普段の会話でも、「宿題を免除するよ」などの軽いニュアンスで使われることもあり得ますが、やや硬い響きがあります。
- 「obligation(義務)」や「liability(責任)」を取り除くイメージが強いため、ビジネスや法律関係のシーンで出現頻度が高いです。
4. 文法的な特徴と構文
「exempt + 目的語 + from + 名詞/動名詞」
- 「(目的語)を~から免除する」の形。
- 例: The law exempts small businesses from additional taxes.
- 「(目的語)を~から免除する」の形。
形容詞用法:「be exempt (from…)」
- 例: You are exempt from this requirement.
- 例: You are exempt from this requirement.
他動詞としての使い分け
- 「exempt」は基本的に「誰か/何かを(from以下の)義務や負担から免除する」という他動詞です。
- 名詞用法の「exemption」や、形容詞用法の「be exempt …」に書き換えられることも多いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- I was exempt from doing the dishes yesterday because I was sick.
(昨日は体調が悪かったので、お皿洗いを免除してもらいました。) - The teacher exempted us from the quiz if we submitted extra homework.
(追加課題を提出すれば、小テストを免除すると先生が言いました。) - She’s exempt from club activities this week due to her part-time job.
(アルバイトのため、今週は彼女は部活が免除されています。)
ビジネスでの例文
- Our company is exempt from property taxes in this special economic zone.
(当社はこの特別経済区域において不動産税が免除されています。) - Employees who work overtime are sometimes exempted from attending early meetings.
(残業をした従業員は、早朝会議への出席を免除されることがあります。) - If you meet certain criteria, you can apply to be exempted from these compliance rules.
(特定の基準を満たす場合、これらのコンプライアンス規則の免除を申請できます。)
学術的/公的な文脈の例文
- University students with relevant experience might be exempt from the introductory course.
(関連経験がある大学生は、導入コースが免除になる場合があります。) - The new legislation exempts non-profit organizations from paying certain fees.
(新しい法律では非営利団体が特定の手数料を支払うことを免除しています。) - Some research projects are exempt from ethical review under specific conditions.
(いくつかの研究プロジェクトは特定の条件下で倫理審査が免除されます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- release (~を解放する/免除する)
- 「解放する」ニュアンスが強く、義務以外にも物理的・精神的な縛りからの「解放」に使われます。
- 「解放する」ニュアンスが強く、義務以外にも物理的・精神的な縛りからの「解放」に使われます。
- excuse (許す/言い訳する/免除する)
- 「許す」意味合いが強いため、免除だけでなく過失や罪などを「大目に見る」ニュアンスがあります。
- 「許す」意味合いが強いため、免除だけでなく過失や罪などを「大目に見る」ニュアンスがあります。
- absolve (免除する/赦免する)
- 罪や責任を免除するときに使われ、宗教的・法的な響きが強い言葉です。
- 罪や責任を免除するときに使われ、宗教的・法的な響きが強い言葉です。
- free (解放する/~を自由にする)
- 義務や制約のみならず、あらゆる制限からの解放に使います。
- 義務や制約のみならず、あらゆる制限からの解放に使います。
反意語
- require (~を必要とする/義務づける)
- 何かを「強要する/必須とする」という意味で、免除とは正反対。
- 何かを「強要する/必須とする」という意味で、免除とは正反対。
- oblige ((法律・義務などが)~を強制する)
- 免除の反対にあたる “義務化する”ニュアンス。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ɪɡˈzɛmpt/ または /ɛɡˈzɛmpt/
- アクセント: 「ex*empt*」の “-empt” の部分に強勢がきます(ig-ZEMPT)。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな違いはありませんが、イギリス英語では少しだけ /ɪ/ が /ɛ/ に近くなる場合があります。
- よくある発音ミス:
- “ex*c*empt” のように [ks] の音を挟んでしまう場合があります。
- アクセントが前に来て「EXempt」とならないように注意しましょう。
- “ex*c*empt” のように [ks] の音を挟んでしまう場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「except (除外する)」と混同しがちです。
- except → 前置詞・接続詞や動詞で「~を除いて(考える)」
- exempt → 動詞「免除する」
- except → 前置詞・接続詞や動詞で「~を除いて(考える)」
- 用法の違い: 「exempt from …」という形になりやすい点を忘れずに。
- 試験対策: TOEICや英検などのビジネス系問題で、契約書や公的文書の読解パートに出題される傾向があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 接頭語 “ex-” が「外へ」という意味を持ち、義務を「外に取り除く→免除」のイメージで覚えると役立ちます。
- “empt” は「取る(emere)」から派生しており、「不要なものを取ってしまう(取り除く)」と想像するとよいでしょう。
- “except” と区別するコツは、
- except は「外に(ex)+取る(cept)」→ 「~を除外する」
- exempt は「外に(ex)+取る(empt)」→ 「義務を取り除く」
という感覚でセットにして覚えるとスペルの違いもわかりやすくなります。
- except は「外に(ex)+取る(cept)」→ 「~を除外する」
以上が「exempt」の詳細解説です。フォーマルな場面で特に頻出し、法律や規則などの文脈で見かけることが多い語なので、しっかり使い方をマスターしておくと便利です。
意味のイメージ
意味(1)
(義務などから)〈人〉‘を'免れさせる《+名〈人〉+from+名(do*ing*)》
意味(2)
(…を)免除された《+from+名(do*ing*)》