最終更新日:2025/02/25

…の中に / …のまっさい中に / (=mid)

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元となった辞書の項目

amid

前後置詞

…の中に / …のまっさい中に / (=mid

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彼女は混乱の中に平和を見つけました。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: amid

品詞: 前置詞 (preposition)

英語の意味: “in the middle of” や “surrounded by” を表し、「〜の真っただ中で」「〜に囲まれて」「〜の最中に」というニュアンスで使われます。

日本語の意味: 「〜の真ん中で」「〜の最中に」という意味です。たとえば「戦争の最中に」「混乱の真っただ中で」のように、ある状況や環境に囲まれている最中にあることを表現します。比較的フォーマルな響きがあり、特に書き言葉(文章)やニュース報道などでよく使われます。


  • 「amid」には動詞や名詞など他の品詞はありませんが、同様の意味を持つ類縁表現としては「amidst」や「among」などがあります。

  • 活用形: 前置詞なので、動詞のように時制による活用形はありません。

CEFRレベルの目安:B2(中上級)

B2レベルは、より複雑な内容を読む・書く際に必要となる語彙が含まれるレベルです。「amid」は文学作品やニュース記事などでも見かける単語で、日常会話ではあまり頻出しませんが、文章で使われるときには目にすることがあります。


2. 語構成と詳細な意味

語構成:


  • 「a-」 と 「mid」の2つが組み合わさった形です。「mid」は「middle(中心)」に関連しています。“amidst” というバリエーションもあり、意味・用法はほぼ同じです。

派生語や類縁語:


  • amidst: 「amid」と同じ意味だが、やや古風・文語的表現

  • middle: 「中心」「真ん中」という名詞

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10選):


  1. amid chaos(混乱の真っ只中で)

  2. amid controversy(論争の真っただ中で)

  3. amid crisis(危機の最中に)

  4. amid the crowd(人ごみの中で)

  5. amid rising tensions(高まる緊張の中で)

  6. amid the pandemic(パンデミックの最中に)

  7. amid applause(拍手喝采の中で)

  8. amid protests(抗議行動の最中に)

  9. amid the storm(嵐の最中に)

  10. amid uncertainty(不確実性の中で)


3. 語源とニュアンス

語源:

古英語の “on middan” (真ん中に)から派生したとされ、「a-」は「〜の状態にあって」などを表し、「mid」は「middle(中央)」の古い形にあたります。

ニュアンスと使用上の注意:


  • フォーマル度: 「amid」はやや文語・フォーマルな響きが強い単語です。日常会話の中で口語的に使うよりも、ニュースの見出しや公的文書、学術性の高い文章などで見かけることが多いです。

  • 感情的な響き: 何か重大事や大きな状況に関して、それに取り囲まれるようなイメージを伝えやすい単語です。

  • 混乱、危機、困難など「悪い状況」にもよく使われますが、拍手や歓声といった「良い状況」にも使えます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 文法的役割: 前置詞(preposition)として、名詞・名詞句などを後ろに伴い「〜の最中に」「〜に囲まれて」という状態を示します。

  • 一般的な構文例:


    • amid + 名詞(例:amid confusion)

    • amid + 形容詞 + 名詞(例:amid increasing pressure)


  • 可算名詞・不可算名詞の区別について: 前置詞のため、特に可算・不可算は意識しなくてよいですが、後ろに来る名詞(文脈上の対象)が可算・不可算どちらでも構文上違和感なく使えます。


  • フォーマル / カジュアル: 「〜に囲まれて」をあえて表現するときに使うため、カジュアルな口語よりフレーズをきちんとした文章でまとめたいときに適しています。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I found my keys amid all the clutter on the desk.”

    (机の上の散らかったものの中から鍵を見つけたよ。)


  2. “Amid all the noise, I couldn’t hear what you were saying.”

    (そんな騒音の中で、あなたが言ってたことが聞こえなかったよ。)


  3. “She remained calm amid the confusion.”

    (混乱の中でも、彼女は落ち着いていたよ。)


ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “The company announced new policies amid increasing competition.”

    (企業は競争が激化する中で、新しい方針を発表しました。)


  2. “Amid ongoing restructuring, our main priority is to keep employees motivated.”

    (進行中のリストラの最中において、従業員のモチベーションを保つことが私たちの最優先事項です。)


  3. “Share prices soared amid speculation about a potential merger.”

    (合併の可能性をめぐる憶測の中で、株価は急騰しました。)


学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “The study was conducted amid growing concerns regarding climate change.”

    (気候変動への懸念が高まる中で、その研究は実施されました。)


  2. “Amid debates on education reform, researchers emphasize the need for more comprehensive data.”

    (教育改革の議論の真っ只中、研究者たちはより包括的なデータの必要性を強調しています。)


  3. “Amid worldwide efforts to curb pollution, new regulations were introduced.”

    (汚染を抑制しようとする世界的な取り組みの中で、新たな規制が導入されました。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語:


  1. among(〜の中で / 〜の間に):やや口語的で、複数のものに囲まれている状況を表す場合に幅広く使われます。


    • 例文: “He was among friends.” (彼は友人たちの中にいた。)


  2. in the midst of(〜の真っ最中に):イディオム的に同じニュアンスを持ち、非常に似ています。より口語的にも使われやすいです。


    • 例文: “We were in the midst of preparations.” (私たちは準備の真っ最中だった。)


  3. amidst(amid の別形):意味は全く同じで、やや古風または文語的表現。


    • 例文: “She stood amidst the crowd.” (彼女は人ごみの中に立っていた。)


反意語:

前置詞として直接的な反意語はありませんが、概念的には「〜の外で/outside」や「〜から離れて/away from」が反意的な位置関係を示すものとなります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /əˈmɪd/


    • アメリカ英語・イギリス英語ともに、おおむね同じような発音です。

    • アクセントは後半の “-mid” に置かれます。(ə-MID と2音節めに強勢があります。)


  • よくある発音の間違い:


    • 「amid」を /ˈæmɪd/ のように “a” の部分に強いストレスを置いてしまうことがあるので注意が必要です。

    • また、末尾を “-mid” ではなく “-meet” のように伸ばしてしまう間違いも起こりがちです。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “amid” と書くところを “amidst” と不要に “-st” をつけてしまうのはよくある間違いです。

  • 用法の混同: 「among」と「amid」を同じように使うことは問題ない場合も多いですが、文体によっては「amid」はフォーマル度が高いと理解しておくとよいでしょう。

  • 試験対策: TOEIC や英検などの問題で、「amid the crisis」「amid heavy criticism」などニュース的な題材の文章に出てくる可能性があります。特にリーディング問題で遭遇することが多い印象です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • **a** + **mid** = 「真ん中にあるイメージ」を持つと覚えやすいです。

  • 「混乱(chaos)や危機(crisis)の 真ん中(mid) にある」→ amid と連想するとよいでしょう。

  • 短い単語なので、何かの文章で見つけたときにすぐ指で指し示し、「あ、これはフォーマルな“among”だ」と意識すると記憶に定着しやすくなります。


以上が、前置詞 amid の詳細な解説です。文章を書くときに「〜に取り囲まれている感じ」をややフォーマルに表現したいときに使ってみてください。

意味のイメージ
amid
意味(1)

…の中に;…のまっさい中に

意味(2)

(=mid)

ビジネス英単語(BSL) / 英訳 / 記述問題

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