元となった辞書の項目
robust
解説
以下では、英単語「robust」について、学習者の方が理解しやすいようにできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(English / 日本語)
- 【English】“robust” means “strong, healthy, or vigorous.”
- 【日本語】「丈夫な」「強健な」「活気に満ちた」という意味です。
→ 体が丈夫なときや、あるシステムや議論がとても強固で力強い様子を表すときなどに使われます。コーヒーなどの味が「力強い」感じにも使えます。
品詞
- 形容詞 (adjective)
活用形
- 形容詞なので直接の活用変化はありません。
- 副詞形:robustly (「力強く」「強健に」)
- 名詞形:robustness (「強靭さ」「頑丈さ」)
他の品詞例
- robust → robustness (名詞)
- robust → robustly (副詞)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)程度
・B2:ある程度発展的な文章や会話でも扱われる単語。日常的にもビジネスや学術でも耳にするが、初級レベルではあまり登場しない。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「robust」はもともとラテン語の「robustus」に由来し、「robur(強さ、堅さ)」が語源です。
- 接頭語や接尾語として特定の要素が分かりやすくついているわけではありませんが、「-ust」はラテン語の名残がある部分です。
詳細な意味
- 身体的に丈夫・強健であることを表す:
例)He has a robust build.(彼は体格ががっしりしている) - 議論・システムなどが強固であることを表す:
例)We need a robust security system.(堅牢なセキュリティシステムが必要です) - 味や香りなどが力強いことを表す:
例)I love the robust flavor of this coffee.(このコーヒーの力強い風味が大好きです)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- robust health(頑丈な健康状態)
- robust economy(活気のある経済)
- robust flavor(力強い風味)
- robust debate(活発な議論)
- robust system(頑丈なシステム)
- robust architecture(強固な建築/構造)
- robust design(堅牢なデザイン)
- robust solution(抜本的・強固な解決策)
- robust response(毅然とした対応)
- robust approach(しっかりとしたアプローチ)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「robustus」(強い、堅い)が由来。
- 「robustus」は「robur(硬材、オーク材、強さ)」に関連し、「強さ」「丈夫さ」を示す言葉からきています。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「robust」は、単なる「強い」だけでなく、「活気がある」「ダイナミックでエネルギッシュな」感じを含みます。
- 文語・口語どちらでも使われますが、ビジネスや学術的文脈でもよく見かける、ややフォーマル寄りの単語です。
- カジュアルな表現よりは、少し硬めの印象を与える場合があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞「robust」は通常、可算・不可算の区別はない名詞に対して修飾語として使われます。
例)a robust plan / a robust body / robust growth - “robust”を補語として使う場合(SVC構文など):
例)The system is robust enough to handle heavy traffic.
イディオムやフレーズ
- There isn’t a specific idiom that is exclusively made with “robust,” but it often appears in more formal or technical contexts like “robust methodology,” “robust discussion,” etc.
5. 実例と例文
ここでは日常会話・ビジネス・学術的文脈それぞれで使えそうな例文を挙げます。
1) 日常会話での例文(3つ)
- “I need a robust backpack for this hiking trip.”
(このハイキングにはしっかりしたリュックが必要だな。) - “My grandmother has always been quite robust for her age.”
(祖母は年齢のわりにずっと元気で丈夫です。) - “I love a robust cup of coffee in the morning—it really wakes me up.”
(朝は力強い味のコーヒーが好き。目がしっかり覚めるんだ。)
2) ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We need a robust marketing strategy to reach our target audience.”
(ターゲット層にアプローチするには、しっかりしたマーケティング戦略が必要です。) - “Our new product line is backed by a robust quality control system.”
(新しい製品ラインには厳格な品質管理体制が備わっています。) - “Thanks to a robust global network, we can ship orders quickly.”
(強固なグローバルネットワークのおかげで、注文をすばやく発送できます。)
3) 学術的/専門的な場面での例文(3つ)
- “The research findings are based on a robust statistical model.”
(その研究結果は、堅牢な統計モデルに基づいています。) - “A robust analysis of the data reveals significant trends in consumer behavior.”
(データの徹底的な分析により、顧客行動の顕著な傾向が明らかになりました。) - “We propose a robust framework for evaluating climate change policies.”
(私たちは気候変動対策を評価するためのしっかりとした枠組みを提案しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- strong(強い)
→ より一般的な「強さ」全般を表す。 - sturdy(頑丈な)
→ 物理的・構造的に「壊れにくい」イメージが強い。 - vigorous(活気に満ちた)
→ 活動的なエネルギーを強調する。 - solid(堅実な)
→ 「基礎や基盤がしっかりしている」イメージ。
反意語(Antonyms)
- weak(弱い)
- fragile(もろい)
- feeble(ひ弱な)
「robust」は「力強く安定」といったニュアンスがあり、対照的にこれらは「弱い」「もろい」「壊れやすい」といった意味になります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語 (AmE): /roʊˈbʌst/
- イギリス英語 (BrE): /rəʊˈbʌst/
アクセント(強勢)の位置
- “ro-bust” の「-bust」に強勢があります。
よくある発音の間違い
- “ro”を「ラ」や「ロ」にしてしまい「ロ・バスト」と言いがちですが、英語では /roʊ/(アメリカ英語)または /rəʊ/(イギリス英語)の二重母音です。
- 強勢が後半にある点も注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングで“o”と“u”の順番を間違えることは少ないですが、「roboust」などと誤って書かないように注意。
- ややフォーマルなので、カジュアルな場面で使うよりはレポートやプレゼン、論文などで使うことが多い。
- TOEICや英検では、ビジネスや研究に関する長文読解、あるいは文脈から「強固である」「力強い」というニュアンスを読み取らせる問題で登場しやすい単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ロバスト」という音の響きから“ロバのように丈夫”とイメージすると覚えやすいかもしれません(実際の語源とは異なりますが、連想でインパクトを残す方法)。
- また “ro” = “ろ” → “strong and sturdy”のようなイメージで、自分なりのフックを作ると忘れにくくなります。
- 「robust = strong + full of energy」というキーワードで一緒に連想すると定着しやすいでしょう。
以上が「robust」の詳しい解説です。体力や構造、システム、議論など、様々な対象に対して「強固で(とても)健康的な/力強い/安定している」といったニュアンスを加えたいときに使う便利な単語です。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
たくましい;強壮な
意味(2)
体力のいる