最終更新日:2025/09/22

...を怒らせる / (ある状態に)(人)を駆り立てる / (人の反応など)を引き起こす

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元となった辞書の項目

provoke

動詞

...を怒らせる / (ある状態に)(人)を駆り立てる / (人の反応など)を引き起こす

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彼の物議を醸す発言は、パネリストたちの間で熱い議論を引き起こした。

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解説

動詞 “provoke” の詳細解説


1. 基本情報と概要

単語: provoke

品詞: 動詞 (transitive verb: 他動詞)

活用形:


  • 現在形: provoke / provokes (三人称単数)

  • 過去形: provoked

  • 過去分詞: provoked

  • 現在分詞: provoking

意味 (英語)


  1. To cause a reaction or emotion, often a strong or negative one.

  2. To stimulate or incite someone or something to act.

意味 (日本語)


  1. 感情や反応を引き起こす、特に強いまたは否定的な反応を誘発する。

  2. (人や物事に行動を起こすよう)刺激・扇動する。

「provoke」は、誰かを怒らせたり、何らかの行動を起こさせたりするときに使われる動詞です。相手の感情や反応を“引き出す”というニュアンスが強い単語です。

CEFRレベル: B2(中上級)

B2は「日常会話や仕事でもある程度使えるが、より抽象的な話題を自由に議論できるレベル」とされています。


2. 語構成と詳細な意味

語構成:


  • pro-: 「前に」「先へ」「強く」というニュアンスをもつ接頭語。

  • vok / vok(e): ラテン語の「vocare(呼ぶ)」に由来。

直訳すると「前へ呼び起こす」というイメージになり、「感情や行動を前に押し出す」「かきたてる」といった意味合いです。

関連する派生語


  • provocation (名詞): 挑発、挑発行為

  • provocative (形容詞): 挑発的な、刺激的な

よく使われるコロケーション (10個)


  1. provoke anger – 怒りを引き起こす

  2. provoke a response – 反応を引き起こす

  3. provoke a protest – 抗議を誘発する

  4. provoke action – 行動を起こさせる

  5. provoke controversy – 議論や紛争を巻き起こす

  6. provoke debate – 議論を引き起こす

  7. provoke hostility – 敵意をかきたてる

  8. provoke laughter – 笑いを引き起こす

  9. provoke outrage – 激しい憤りをもたらす

  10. provoke conflict – 対立を引き起こす


3. 語源とニュアンス

語源: ラテン語 “provocare” (pro-「前に」+ vocare「呼ぶ」)

古くから「挑発する」「呼び起こす」という意味で使われてきました。英語に取り入れられ、徐々に「感情を呼び起こす」「人を刺激する」というニュアンスを持つようになりました。

ニュアンスや使用時の注意点


  • 多くの場合、否定的な感情(怒りや攻撃性)を呼び起こす文脈で使われがちです。

  • しかし、「関心を引き起こす」や「議論を促す」といったニュアンスでも使用されることがあります。

  • 口語でも文章でも使われますが、ビジネス文書やニュース記事など、少しフォーマルな場面でよく見かけます。

  • 「怒らせる」という強い意味を伝える場合には、発言や行動がどれほど刺激的かを強調するために使われます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 他動詞として使われ、目的語(人や物事)が必要になります。


    • 例: “He provoked his colleague” (彼は同僚を挑発した)。


  2. provoke + 目的語 + to + 動詞の原形


    • 例: “He provoked me to speak out.” (彼は私を声を上げるように仕向けた)。


  3. provoke + 目的語 + into + (名詞/動名詞)


    • 例: “They provoked the crowd into protesting.” (彼らは群衆を抗議行動へと駆り立てた)。


フォーマル/カジュアルな使い分け


  • カジュアルな口語表現: “He provoked me” → “He got me mad.” などより直接的に言うことも可。

  • フォーマルな文章: “The policy change provoked widespread debate.” などニュース記事やレポートでも使われる。


5. 実例と例文

ここでは、日常会話・ビジネス・学術的な文脈の3つの場面それぞれで3つずつ英文を示し、日本語訳をつけます。自然な英語表現を意識しています。

A. 日常会話


  1. “Don’t let his comments provoke you, just ignore him.”


    • 彼の発言に挑発されないで、放っておけばいいんだよ。


  2. “She kept teasing me, trying to provoke a reaction.”


    • 彼女はずっとちょっかいを出して、私の反応を引き出そうとしていた。


  3. “Stop provoking your brother, or you’ll both end up in trouble.”


    • 弟をからかうのはやめなさい。二人とも怒られちゃうわよ。


B. ビジネス


  1. “The CEO’s sudden announcement provoked anxiety among the employees.”


    • CEOの突然の発表は、従業員の間に不安を引き起こした。


  2. “Your marketing campaign might provoke strong opposition from our competitors.”


    • 君のマーケティングキャンペーンは、競合他社の激しい反発を招くかもしれない。


  3. “We need a strategy that provokes consumer interest without offending anyone.”


    • 誰も不快にさせずに、消費者の興味を引き起こす戦略が必要だ。


C. 学術的な文脈


  1. “This theory has provoked significant discussion in the field of psychology.”


    • この理論は心理学の分野で大きな議論を引き起こしている。


  2. “His findings provoked controversy due to the lack of supporting evidence.”


    • 彼の研究結果は裏付け証拠の不足により論争を引き起こした。


  3. “The new policy has provoked extensive research into its long-term effects.”


    • 新しい方針は、その長期的影響に関する広範な研究を促した。



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. incite (扇動する)


    • より積極的に「暴動や反乱を引き起こす」イメージが強い。


  2. trigger (引き金となる)


    • きっかけを作るという焦点で使われやすい。


  3. spur (駆り立てる)


    • 実行や行動を後押しするポジティブなニュアンスもあり得る。


  4. stimulate (刺激する)


    • より科学的・学術的な文脈でも使いやすい柔らかめの表現。


反意語 (Antonyms)


  1. calm (落ち着かせる)

  2. soothe (なだめる)

  3. appease (和らげる、なだめる)

「provoke」は強い感情や行動を“かき立てる”イメージがあるため、反意語は一般的に心を落ち着かせたり、怒りを鎮めるような言葉になります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA(国際音声記号):


    • アメリカ英語: /prəˈvoʊk/ (「プロヴォウク」に近い音)

    • イギリス英語: /prəˈvəʊk/ (「プロヴォウク」だが、/əʊ/ の部分が英米で微妙に異なる)


強勢(アクセント)は -voke の部分に置かれます。細かい母音の違いに注意しましょう。/oʊ/(アメリカ英語)と /əʊ/(イギリス英語)を混同しないように気をつけると良いです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペリングミス: “provok” や “provoc” などと間違えないように注意。

  • 同音異義語との混同: とくに紛らわしい同音異義語はありませんが、語頭の “pro-” を “pre-” と書き間違えることがあるので注意。

  • TOEIC/英検での出題: 特に上級レベルの読解問題や語彙問題で、派生形 (provocation, provocative) を含めて出題されることがあります。

  • 目的語との相性: provokeは必ず何かを「引き起こす」対象が必要です。構文を間違えないよう注意してください。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「プロボケーション(provocation)」と聞くと「挑発」に直結しやすいので、そこから「provoke」は人の“感情を引き起こす・挑発する”とイメージしやすくなります。

  • 「carbon dioxide (CO₂) が化学反応を引き起こす(trigger/provoke a reaction)」など、科学分野でも「何かを起こさせる」イメージと結びつけると覚えやすいです。

  • スペリングのポイントは “pro + voke”。「呼び起こす」(vocare) に「前に」(pro-) が付いたと覚えると、意味+つづりがつながります。


以上が、動詞 “provoke” の詳細解説です。誰かを怒らせたり、あるいは議論を促したり、何らかの行動を起こさせたりする力強い単語なので、使う場面や相手に注意しつつ活用してみてください。

意味のイメージ
provoke
意味(1)

…‘を'怒らせる,不きげんにする

意味(2)

(ある状態に)〈人〉‘を'駆り立てる

意味(3)

〈けんか・議論・関心・感情など〉‘を'引き起こす

ビジネス英単語(BSL) / 英訳 / 4択問題

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