mole
1. 基本情報と概要
英単語: mole
品詞: 名詞 (noun)
概要と主な意味
- 英語: “mole”
- 日本語: 「モグラ」や「ほくろ」、もしくは「潜入スパイ」や化学用語「モル」を指す単語です。
- 小さく穴を掘る哺乳類の「モグラ」を表す場合や、人の皮膚にできる「ほくろ」を表す場合があります。
- 秘密裏に活動する「潜入工作員 (スパイ)」を指すこともあります。
- 化学で使われる量の単位「モル (6.022×1023 個)」の意味も持ちます。
- メキシコ料理のソース「モーレ」も同じ綴りですが、発音や由来が異なる別語源です。
- 小さく穴を掘る哺乳類の「モグラ」を表す場合や、人の皮膚にできる「ほくろ」を表す場合があります。
幅広い意味がありますが、日常生活では最もよく「モグラ」と「ほくろ」を指す際に使われます。「潜入スパイ」の意味も映画やドラマで耳にすることが多いです。
活用形
名詞“mole”は可算名詞として扱われ、数えられる場合は複数形“moles”となります。
例) one mole (モグラ/ほくろ/モル) → two moles
他の品詞形
もともと「mole」は名詞として使われるのが一般的で、動詞化などの派生形は日常ではあまり見られません。ただし、スパイのニュアンスでは「mole」が形容詞的に“mole activity”などと使われることがありますが、これはあくまで名詞を形容詞的に用いている例です。
CEFRレベル目安
- B2 (中上級): “mole”は広義で複数の使い方があり、化学的用語としても使われるため、語彙力の面で中上級以上のレベルで取り上げられる可能性があります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語・接尾語・語幹: 特別に「接頭語」「接尾語」が付随した語ではなく、「mole」全体で名詞を構成します。
主な派生語や類縁語
- molehill (名詞):「モグラ塚」
- mole rat (名詞):「モグラネズミ (ハダカデバネズミなど)」
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “a mole on one’s face” – 顔にあるほくろ
- “mole tunnels” – モグラの掘ったトンネル
- “catch a mole” – モグラを捕まえる/スパイを見つける
- “mole in the organization” – 組織内の潜入スパイ
- “Avogadro’s number and the mole” – アボガドロ数とモル
- “mole concept in chemistry” – 化学におけるモル概念
- “mole infestation” – モグラの被害 (庭や農地における)
- “a tiny mole (on the skin)” – 小さなほくろ
- “detect a mole” – スパイを探り当てる
- “mole sauce (in Mexican cuisine)” – メキシコ料理のモーレソース(ただし語源は異なる)
3. 語源とニュアンス
モグラ・ほくろとしての語源
- 英語の“mole”は中英語(Middle English)の“molle”や古英語の“mold-warp”が短縮・変化して定着したという説があります。
- 皮膚の「ほくろ」を意味する語源はラテン語“mola”に由来するという説もあり、こちらは“spot”や“blemish”のニュアンスを含んだ語源です。
- 英語の“mole”は中英語(Middle English)の“molle”や古英語の“mold-warp”が短縮・変化して定着したという説があります。
スパイとしての“mole”
- 1970年代ごろからスパイ小説や映画で頻繁に使われるようになり、“組織内に潜んで情報を漏らす人”というイメージがおなじみになりました。
化学の“mole”
- フランス語“mole”に由来し、ラテン語“moles” (大量、塊) からきているとされます。
- “mole”という概念は、1 mol = 6.022×1023個の粒子数を表し、化学反応や物質量を示すために不可欠な用語です。
- フランス語“mole”に由来し、ラテン語“moles” (大量、塊) からきているとされます。
使用時のニュアンス
- 「モグラ」や「ほくろ」は比較的カジュアルに使われる単語です。
- 「潜入スパイ」の意味ではスリリング・機密・陰謀といったニュアンスを伴うため、映画・ドラマなどフィクションでの登場頻度が高い単語です。
- 「モル (化学単位)」としては学術的・専門的な文脈で使用されるため、フォーマルな場面で使われます。
- 「モグラ」や「ほくろ」は比較的カジュアルに使われる単語です。
4. 文法的な特徴と構文
名詞 (可算名詞)
- ほくろやモグラとして用いる場合可算名詞で、単数形“mole”、複数形“moles”で数えられます。
- スパイやモルについても同様です。例: “We confirmed there are several moles in the agency.”
- ほくろやモグラとして用いる場合可算名詞で、単数形“mole”、複数形“moles”で数えられます。
構文例
- “There is a mole in our midst.” (スパイの意味)
- “I have a small mole on my left cheek.” (ほくろの意味)
- “The garden is full of mole hills.” (モグラの意味)
- “We need 2 moles of this substance for the experiment.” (化学のモルの意味)
- “There is a mole in our midst.” (スパイの意味)
フォーマル・カジュアルな使い分け
- 「モグラ」「ほくろ」に関しては日常的にカジュアルに使われることが多いです。
- 「潜入スパイ」や化学用語として使われる際は、場面によってはフォーマルな文章にも登場します。
- 「モグラ」「ほくろ」に関しては日常的にカジュアルに使われることが多いです。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
“I saw a mole in the garden this morning; it’s ruining the lawn!”
- 「今朝、庭でモグラを見たよ。芝生を荒らしてるんだ!」
“You have a cute mole just under your eye.”
- 「あなたは目の下にかわいいほくろがあるね。」
“Have you ever tried mole sauce in Mexican restaurants?”
- 「メキシコ料理店でモーレソースを食べたことある?」
ビジネス (ややフォーマル/慣用的)
“We suspect there is a mole leaking our confidential information.”
- 「機密情報を漏らしているスパイがいると疑っています。」
“Let’s examine how many moles of the compound we need for the production process.”
- 「生産工程に必要な化合物のモル数を確認しましょう。」
“Security measures must be tightened to prevent any mole from infiltrating.”
- 「潜入スパイを防ぐためにセキュリティ対策を強化しなければなりません。」
学術的 (フォーマル/専門分野)
“One mole of hydrogen gas contains Avogadro’s number of molecules.”
- 「1モルの水素ガスにはアボガドロ数の分子が含まれている。」
“Monitoring mole activity in the soil can help us study ecosystem health.”
- 「土中のモグラの活動を観察することは、生態系の健康状態の研究に役立つ。」
“Phase transitions often require precise measurements of moles of substances.”
- 「相転移の研究では、物質量(モル)の正確な計測がしばしば必要とされる。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “spy” (スパイ): 一般的にスパイを指す単語だが、「組織に潜入する」というニュアンスは含意されない場合もある。
- “blemish” (ほくろ・吹き出物・シミなどの皮膚の斑点): “mole”よりも広義の「肌の欠陥」を指す。
- “rodent” (ネズミなどの齧歯類): 分類上は異なり、モグラは“mole”と区別される。
- “agent” (工作員): 必ずしも潜入を意味しないため、「mole」のような裏切り・内通のニュアンスは薄い。
- “spy” (スパイ): 一般的にスパイを指す単語だが、「組織に潜入する」というニュアンスは含意されない場合もある。
反意語
- 明確な反意語はないですが、「outsider」などは「内部潜入」とは逆の位置にいる存在を言えなくもない程度です。
使い方の違い
- “mole”は「潜伏して裏から情報を漏らす」といった意味を強調する場合に用いられ、単純に“spy”よりもドラマティックです。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (国際音声記号): /moʊl/ (アメリカ英語), /məʊl/ (イギリス英語)
- アクセント: 単音節語のため、特に強勢は1音節全体にあります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: /moʊl/ (「モウル」)
- イギリス英語: /məʊl/ (「マウル」に近い音)
- アメリカ英語: /moʊl/ (「モウル」)
- よくある発音ミス: “moll” (/mɑːl/ など) と間違えたり、「モール」(mall) と混同する場合がありますが、最後の音が“l”で終わる短い音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “mole”を“moll”や“molee”などと誤記しないように注意。
- “mole”を“moll”や“molee”などと誤記しないように注意。
- 同音異義語との混同
- “moll” (ギャングの女性仲間などを指すスラング) と混同しないように。
- “mall” (ショッピングモール) とも発音が異なるので注意。
- “moll” (ギャングの女性仲間などを指すスラング) と混同しないように。
- 試験対策
- TOEICや英検では、読解パートで「スパイ」や「化学量」の文脈で登場することがあるかもしれません。
- 同じ綴りの「モーレソース」は料理系の文章で出ることもあるので、紛らわしくないよう文脈で判断しましょう。
- TOEICや英検では、読解パートで「スパイ」や「化学量」の文脈で登場することがあるかもしれません。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- モグラのイメージ: 土の下を潜り回る“地下活動”のイメージから、スパイの意味「組織の地下活動をする者」へとつながると覚えると定着しやすいです。
- 化学のモル: 同じ単語だけど語源が少し異なり、量の単位としての“mole”は“mass”や“molecular”の頭文字から連想して覚える方法もあります。
- スペリングのポイント: “mo-le”と2文字ずつ分けて覚えるとよいでしょう。
- 連想ストーリー: “Mole digs holes” (モグラは穴を掘る)、一方で“mole in an organization digs up secrets” (組織の潜入スパイは秘密を掘り起こす) と連想すると、スパイの意味を結びつけやすくなります。
以上が“mole”についての詳細な解説です。ぜひ日常会話・専門的な場面・映画鑑賞など、さまざまなシーンで役立ててください。
ほくろ,あざ