〈自〉〈川・道路などが〉曲がりくねる,曲がる / 〈ツタなどが〉巻きつく,絡みつく / 〈時計などが〉巻かれる / 〈他〉〈糸・ひもなど〉を巻く《up》 / 《…を》…に巻きつける《with ...》
wind
〈自〉〈川・道路などが〉曲がりくねる,曲がる / 〈ツタなどが〉巻きつく,絡みつく / 〈時計などが〉巻かれる / 〈他〉〈糸・ひもなど〉を巻く《up》 / 《…を》…に巻きつける《with ...》
以下では、動詞としての「wind」(巻く、曲がりくねる など)を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英語: wind (verb)
日本語: 「巻く」「曲がりくねる」「回す」などの意味があります。
「wind」は、何かを巻き付けたり、ねじったり、または道などが曲がりくねって進んだりする様子を表す動詞です。「時計のゼンマイを巻く」や「ねじを巻く」などの使い方をします。また、道がぐねぐねと曲がっている様子も表せます。「wind up ~」 のような句動詞になると、「~を終わらせる」や「~に陥る」といった表現にもなります。英語学習者としてはよく遭遇する単語ですが、スペリングや発音が名詞の “wind(風)” と同じなので注意が必要です。
- 品詞: 動詞
主な活用形:
- 現在形: wind / winds
- 過去形: wound (発音: /waʊnd/)
- 過去分詞: wound (同じ表記・発音: /waʊnd/)
- 現在分詞: winding
- 現在形: wind / winds
他品詞形:
- 名詞の “wind(風)” は発音が /wɪnd/ と別になりますが、つづりは同じです。
- 動詞から派生する表現として、「winded(息切れした)」は形容詞的に使われることがあります(ただし文脈次第)。
- 名詞の “wind(風)” は発音が /wɪnd/ と別になりますが、つづりは同じです。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
「wind」は基本単語の一つですが、名詞と動詞で発音や意味が変わるため、中上級レベル向けといえます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: wind (ねじる、巻く)
接頭語・接尾語: 特に目立った接頭語・接尾語はありませんが、派生的に「winding(形容詞/名詞的用法で“曲がりくねった”/“巻き上げ”など)」があります。
主な意味:
- 何かを巻く・巻き付ける
例: wind a rope around a post (柱にロープを巻き付ける) - 曲がりくねる (道や川などが曲がりながら進むイメージ)
例: The path winds through the forest. (その道は森を抜けて曲がりくねっている) - (機器などのゼンマイを)巻く
例: wind a clock (時計のゼンマイを巻く)
- 何かを巻く・巻き付ける
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- wind a clock (時計を巻く)
- wind a watch (腕時計を巻く)
- wind a rope around ~ (~にロープを巻き付ける)
- wind down (くつろぐ、緊張をほぐす)
- wind up (結局~に至る、物事を終わらせる)
- wind one’s way (うねうね進む)
- winding road (曲がりくねった道)
- wind a thread (糸を巻き取る)
- be wound up (緊張している、イライラしている)
- wind through the hills (丘を抜けて曲がりくねる)
- wind a clock (時計を巻く)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “windan” (回る・ねじる・曲げる) に由来します。古くから「回す」「ひねる」を意味しており、同じつづりの “wind(風)” とは本来別の起源を持ちます。
- ニュアンス:
- 「巻く」「ねじる」など、物理的に何かをくるくると動かすイメージがあります。
- 道や川が「曲がりくねる」状況を表すときには、やや情景を描写する文語的な響きがあります。
- 「wind up / wind down」のように句動詞になると、比喩的に「物事を締めくくる」「落ち着く」といった、少しカジュアルなニュアンスを含む表現になります。
- 「巻く」「ねじる」など、物理的に何かをくるくると動かすイメージがあります。
フォーマルな文脈でも使われる一方、カジュアルな会話でも頻繁に登場します。ただし、「wind(風)」との混同・発音やスペリングミスには注意が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
動詞の特徴:
- 他動詞としても自動詞としても使われます。
- 他動詞の場合: “wind + 目的語” (例: wind the rope)
- 自動詞の場合: “The road winds through the forest.” (道がうねっている)
- 他動詞としても自動詞としても使われます。
よく使われる構文やイディオム:
- wind (何か) around (何か) … (~を~に巻き付ける)
- wind up (~) … (~を終わらせる / 結局~に陥る)
- wind down … (くつろぐ, だんだん終わりに近づく)
- wind (何か) around (何か) … (~を~に巻き付ける)
フォーマル / カジュアル:
- ビジネスや公式の場面でも使われますが、特に「winding road」などの描写や「wind up a meeting」(会議を締めくくる)などで使用されます。
- カジュアルな会話でも「I need to wind down tonight.」などと使われます。
- ビジネスや公式の場面でも使われますが、特に「winding road」などの描写や「wind up a meeting」(会議を締めくくる)などで使用されます。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
“Could you help me wind this yarn? I don’t want it to get tangled.”
(この毛糸を巻くの手伝ってくれる? もつれさせたくないから。)“I’m so stressed out. I need to wind down after work.”
(すごくストレスたまってる。仕事の後はリラックスしたいんだ。)“Be careful not to wind the hose too tightly or it could kink.”
(ホースをあまりきつく巻きすぎないようにね。折れ曲がっちゃうかも。)
(B) ビジネスシーンでの例文
“Let’s wind up this meeting by summarizing our next steps.”
(会議を締めくくるために、次に取るべきステップをまとめましょう。)“We should wind the cables neatly to avoid any accidents.”
(事故を防ぐためにも、ケーブルをきちんと巻いておく必要があります。)“The discussion wound through various topics but eventually focused on our budget.”
(議論はさまざまなトピックを曲がりくねるように進みましたが、最終的には予算に集中しました。)
(C) 学術的な/フォーマルな文脈での例文
“The river winds through the mountainous terrain, providing a unique ecological system.”
(その川は山岳地帯を蛇行しており、独特な生態系を形成している。)“In her thesis, she examines how historical trade routes wound across Europe.”
(彼女の論文では、歴史的な交易路がヨーロッパ中をどのように張り巡らされていたかを考察している。)“Scientists are looking into the process by which vines wind around supports.”
(科学者たちはツルがどのように支柱に巻き付いていくのか、そのプロセスを研究している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- twist (ねじる) - より「ねじる」動作に焦点
- coil (ぐるぐる巻きにする) - 特に円形に巻く場合によく使う
- wrap (包む, 巻き付ける) - 包装やくるむイメージ
- meander (曲がりくねる) - 特に川や道が緩やかに曲がるとき
- twist (ねじる) - より「ねじる」動作に焦点
反意語 (Antonyms)
- straighten (まっすぐにする) - ねじれや巻きをほどき、伸ばす意味
- unwind (ほどく、緊張をほぐす) - 巻かれたものを解く、または精神的にリラックスするニュアンス
- straighten (まっすぐにする) - ねじれや巻きをほどき、伸ばす意味
ニュアンスの違い:
- “wind” は巻く動作や曲がりくねる様子を主に表現。
- “twist” はより手応えのあるねじりを強調したり、「ひねりを加える」イメージ。
- “coil” は円筒形状に何周も巻きつけるイメージ。
- “wrap” は紙や布で覆うニュアンスに近い。
- “meander” は地形やルートがゆったり曲がっているニュアンス。
- “wind” は巻く動作や曲がりくねる様子を主に表現。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /waɪnd/
- 名詞の “wind(風)” は /wɪnd/ と発音し、まったく別です。
- 名詞の “wind(風)” は /wɪnd/ と発音し、まったく別です。
アクセント位置: wind の “i” の部分に強勢 (/waɪnd/)
アメリカ英語とイギリス英語の違い: どちらも基本的に /waɪnd/ ですが、微妙に母音の長さの差がある場合があります。いずれにせよ “i” は “eye” と同じ音になります。
よくある発音ミス:
- 名詞 “wind(風)” (/wɪnd/) と混同してしまう
- 過去形 “wound” は /waʊnd/ (auの音) になるので注意。
- 名詞 “wind(風)” (/wɪnd/) と混同してしまう
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: つづりが名詞「wind(風)」と同じなので、特に日本語カナ表記の「ウィンド」で誤解が発生しやすいです。
- 同音異義語との混同:
- 過去形 “wound” と、「wound(傷)」の名詞・動詞 (発音 /wuːnd/) など。
- 「wind up」と「windで名詞の風をアップする」と勘違いするケース。
- 過去形 “wound” と、「wound(傷)」の名詞・動詞 (発音 /wuːnd/) など。
- 試験対策のポイント:
- TOEICなどで括弧の中から正しい形や、文脈による正しい発音を選ばせる問題がしばしば登場。
- 特に “wound” を過去形で正しく使えるかどうかを見られることがあります。
- TOEICなどで括弧の中から正しい形や、文脈による正しい発音を選ばせる問題がしばしば登場。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「wind」を「ワインド」と読むと「回す・巻く」というイメージが湧きやすいかもしれません。
- 「wind up(ワインドアップ)」というフレーズは、時計のネジを巻く動作から来て、それが転じて「仕上げる」「終わらせる」の意味に発展したと覚えると、連想しやすくなります。
- スペリングが同じでも、「wind(風)」と動詞の「wind」はまったく別の発音。 “wind(風) = /wɪnd/” と “wind(巻く) = /waɪnd/” と覚えれば、混乱を防ぎやすいでしょう。
このように「wind」は、「巻く」「曲がりくねる」「終わりにする」など幅広いニュアンスを持つ動詞ですが、正しい発音と活用形を押さえて使いこなせるようになると、表現の幅がぐんと広がります。ぜひ意識して使ってみてください。
(…を)…‘に'巻く,巻きつける《+名+with+名》
〈車など〉‘を'曲がりくねって進める,蛇行させる
《通例様態の副詞を伴って》〈時計などが〉巻かれる
〈板などが〉曲がる,反る
〈糸・ひもなど〉‘を'巻く,巻いて玉にする《+up+名》
《方向を表す副詞[句]を伴って》〈川・道路などが〉曲がりくねる,曲がる,うねる
〈ツタ・蛇などが〉巻きつく,絡みつく
〈時計にりゅうず・ぜんまいなど〉‘を'巻く《+up+名,+名+up》
〈取っ手など〉‘を'回す;(取っ手などを回して)〈車の壮など〉‘を'巻き上げる(降ろす)《+up(down)+名》