kid
1. 基本情報と概要
英単語: kid (動詞)
意味(英語): to joke, to tease someone in a playful way
意味(日本語): 冗談を言う、からかう、茶化す
「相手に対して軽く冗談を言ったり、冗談交じりにからかったりする」ニュアンスの動詞です。日常会話でフランクに使われ、相手との関係性が良好な場合によく用いられます。
動詞の活用形
- 原形: kid
- 現在形(三人称単数): kids
- 現在進行形: kidding
- 過去形: kidded
- 過去分詞: kidded
- 原形: kid
他の品詞
- 名詞:「kid」(子ども、子ヤギ)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
日常会話でよく使われる、比較的親しみやすい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
「kid」はもともと短い語であり、接頭語や接尾語が付いた形は特にありません。派生語として形容詞の「kidding」や、「no kidding(冗談はやめて、本当の話)」という表現などがあります。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10選)
- kid around(冗談を言い合う)
- just kidding(ただの冗談だよ)
- are you kidding me?(冗談でしょう?)
- you gotta be kidding(まさか冗談だろう?)
- stop kidding around(からかうのはやめて)
- kidding aside(冗談はさておき)
- don’t kid yourself(自分をだまさないで、本気にしないで)
- no kidding(本当に、冗談抜きで)
- kidding about sth(〜について冗談を言う)
- kid each other(お互いをからかう)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の「kide」(子ヤギ)に由来し、その後「子ども」を指す名詞として使われるようになりました。そこから「子どものように扱う、からかう」というニュアンスで動詞として派生したと考えられています。
- ニュアンス: 「kidする」とは冗談めかしてからかうイメージで、比較的軽いトーンで使われます。深刻な場面や公式な文章ではあまり使いません。カジュアルな口語表現として、友人や家族との間でよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞・自動詞: 「kid」は多くの場合他動詞として「~をからかう」の形で使われますが、状態や状況によって「We’re just kidding.(ただ冗談言ってるだけだよ)」のように自動詞的にも使われます。
一般的な構文例:
- 「kid + 人 + about + (話題)」: “He kids me about my accent.”(彼は私のアクセントについてからかう)
- 「kid around」: “We’re just kidding around.”(ただふざけているだけだよ)
- 「kid + 人 + about + (話題)」: “He kids me about my accent.”(彼は私のアクセントについてからかう)
フォーマル/カジュアル: 圧倒的にカジュアル寄りです。ビジネスなどのフォーマルな場では使う場面が限られます。
5. 実例と例文
5.1 日常会話
“Are you kidding me? That’s unbelievable!”
(冗談でしょう? それって信じられないよ!)“I’m just kidding, don’t take it seriously.”
(冗談言ってるだけだから、本気にしないでね。)“Stop kidding around and help me with this.”
(からかってないで、ちょっと手伝ってよ。)
5.2 ビジネス
“I’d appreciate it if you didn’t kid me about that during the meeting.”
(会議中はそのことでからかわないでもらえると助かります。)“He sometimes kids his coworkers, but it’s all in good fun.”
(彼は時々同僚をからかうけれど、あくまで冗談のつもりなんだ。)“Don’t kid around with sensitive topics in a professional setting.”
(職場ではデリケートな話題を冗談半分で扱わないように。)
5.3 学術的な文脈
“In research settings, it’s crucial not to kid around with data interpretation.”
(研究の場では、データの解釈を冗談交じりにするのは禁物だ。)“Scholars are advised not to kid each other about serious theories.”
(学者同士が重要な理論を茶化すのは控えるようにしたほうが良い。)“Even in academic debates, some participants kid to lighten the mood.”
(学術的な討論においても、雰囲気を和らげるために冗談を言う参加者がいる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- joke(冗談を言う): “kid”同様気軽な冗談を指すが、より広範囲で使いやすい。
- tease(からかう): 「kid」に比べるとやや否定的・意地悪なニュアンスが強い場合もある。
- pull someone’s leg(人をからかう): イディオム表現で「kid」とほぼ同じ意味だが、より口語的。
- rib(からかう): アメリカ英語でやや砕けた響き。
- joke(冗談を言う): “kid”同様気軽な冗談を指すが、より広範囲で使いやすい。
反意語
- be serious(真面目にする)
- take seriously(真面目に受け止める)
- be serious(真面目にする)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /kɪd/
- アクセント: 1音節しかないため、特にアクセントの移動はありません。
- アメリカ英語とイギリス英語: 両者とも /kɪd/ で、ほぼ同じ発音です。
- よくある発音の間違い: /kiːd/(「キーッド」のように伸ばしてしまう)としないよう注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “kidd” や “kied” などと綴ってしまうことがあるため、気をつけましょう。
- 同音異義語との混同: 「kid」と名詞の「子ども」を意味する “kid” は同綴・同音異義語ですが、文脈で判断してください。
- 試験対策: TOEICや英検では高度な単語ではありませんが、「Are you kidding me?」など定型表現として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: 「子ども(kid)が冗談を言う」イメージを思い浮かべると、「kid = 冗談を言う」と覚えやすいです。
- スペリングのポイント: “k-i-d”の3文字のみでシンプル。最後の“d”を忘れがちなので注意。
- 勉強テクニック: 日常会話で「Are you kidding me?」を意識して使い、耳から覚えると定着しやすいです。
以上が動詞「kid」の詳細解説です。軽い冗談やからかいの気持ちを伝えたいときに、気軽に使える単語としてぜひ活用してみてください。
人をからかう
《話》〈他〉〈人〉‘を'からかう;〈人〉‘を'だます