元となった辞書の項目
give in
解説
1. 基本情報と概要
英単語(句動詞): give in
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
CEFRレベル: B1(中級)
- 「give in」は「屈する」「譲歩する」「降参する」という意味の句動詞です。
- たとえば、相手との議論で押し負けて「もうやめた!」と白旗を上げるようなイメージで使われます。少し粘ったけれど、最終的に「認めざるを得ない・折れる」感じを表します。
活用形
- 句動詞なので、動詞部分「give」の時制変化は以下のとおりです:
- 現在形: give in
- 過去形: gave in
- 過去分詞形: given in
- 現在形: give in
- 「give」を形容詞・副詞的に使う形はありませんが、以下は関連する動詞や名詞として考えられます:
- to give(与える) → 動詞
- giving(与えること) → 名詞/形容詞
- giver(与える人) → 名詞
- to give(与える) → 動詞
2. 語構成と詳細な意味
- 「give in」は「give(与える)」+「in(中へ/内側に)」の組み合わせですが、直訳できるものではなくイディオムとして「屈する」「折れる」を意味します。
- 他の派生語や類縁語としては「give up(諦める)」「give off(放出する)」などの句動詞が挙げられます。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- refuse to give in (屈することを拒否する)
- finally give in (ついに折れる/屈する)
- give in to pressure (圧力に屈する)
- give in to temptation (誘惑に負ける)
- give in to demands (要求に応じる/要求に屈する)
- be tempted to give in (つい折れそうになる)
- never give in (決して屈しない)
- unwilling to give in (渋々ながらも折れる)
- negotiate without giving in (妥協せず交渉する)
- urge someone to give in (誰かに譲歩するように促す)
3. 語源とニュアンス
- 「give」は古英語の「giefan」から来ており、「与える・差し出す」という意味を持ちます。一方、「in」は本来「中へ」という方向を示す前置詞ですが、句動詞になったときは必ずしも直訳の「~の中に」という意味とは限りません。慣用的表現として「屈服する」「譲歩する」というニュアンスで長い歴史の中で使われるようになりました。
- 「give in」は日常会話からビジネスシーンまで比較的カジュアルに使えますが、時に「もう仕方ないと諦める」ようなニュアンスを含むため、若干ネガティブな響きを伴うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 「give in」は主に自動詞的に用いられ、後ろに目的語が直接続かないのが一般的です。
- 例: I finally gave in.(私はついに折れた。)
- 例: I finally gave in.(私はついに折れた。)
- ただし「give in to ~」の形で「~に屈する」「~に譲歩する」と具体的な対象を示すことができます。
- 例: She gave in to pressure from her boss.(彼女は上司からの圧力に屈した。)
- 例: She gave in to pressure from her boss.(彼女は上司からの圧力に屈した。)
- フォーマル度合い: ビジネスメールなど堅い場面で「yield to」「submit to」を使う方が改まった印象を与えます。「give in」は比較的カジュアル~セミフォーマルでも通じる表現です。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)での例文
- “I didn’t want to clean my room, but I eventually gave in to my mom’s demands.”
(部屋を片付けたくなかったんだけど、最終的にお母さんの要求に屈したんだ。) - “After hours of arguing, he just gave in.”
(何時間も言い争った後、彼はとうとう折れたよ。) - “I always try not to give in to peer pressure.”
(いつも周りの人の圧力に屈しないように心がけてる。)
ビジネスシーンでの例文
- “He refused to give in during the contract negotiations.”
(契約交渉の間、彼は一切譲歩しようとしなかった。) - “The manager eventually gave in to the employees’ request for flexible hours.”
(マネージャーは最終的に、従業員のフレックスタイム要望に折れた。) - “We have to decide whether to give in or stand firm on our terms.”
(我們々は譲歩するか、それとも自分たちの条件を堅持するかを決めなければいけない。)
学術的/フォーマルな文脈での例文
- “The government cannot simply give in to external pressures without considering the consequences.”
(政府は結果を考慮せずに外部の圧力にただ屈するわけにはいかない。) - “He argued that intellectual integrity should never give in to financial incentives.”
(彼は、知的誠実さは決して金銭的報酬に屈してはならないと主張した。) - “In extreme circumstances, even the strongest organizations may give in to public outcry.”
(極限状態では、最も強固な組織ですら世論の叫びに屈する場合がある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
yield(譲歩する)
- “yield”はよりフォーマルな響き。
- 例:「We decided to yield to the demands.」(我々はその要求に譲歩することを決めた。)
- “yield”はよりフォーマルな響き。
submit(服従する)
- “submit”は「自分が下位に立って服従する」ニュアンスが強め。
- 例:「He refused to submit to the authority.」(彼は権力に服従することを拒んだ。)
- “submit”は「自分が下位に立って服従する」ニュアンスが強め。
surrender(降伏する)
- “surrender”は「降伏する」で、戦場や競技では強い意味。ややドラマチック。
- 例:「They had no choice but to surrender.」(彼らは降伏するしかなかった。)
- “surrender”は「降伏する」で、戦場や競技では強い意味。ややドラマチック。
concede(譲歩する/認める)
- “concede”は「議論などで自分の非を認める」「相手の言い分を受け入れる」のややフォーマルな表現。
- 例:「I had to concede that he was right.」(彼が正しいことを認めざるを得なかった。)
- “concede”は「議論などで自分の非を認める」「相手の言い分を受け入れる」のややフォーマルな表現。
反意語
- resist(抵抗する)
- stand firm(断固として譲らない)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- イギリス英語: /ɡɪv ɪn/
- アメリカ英語: /ɡɪv ɪn/
- イギリス英語: /ɡɪv ɪn/
- 「give」と「in」を続けて発音するとき、やや「ギヴィン」のように繋がります。アクセントは特に強くは片方に偏りませんが、少し「give」の方が強く聞こえます。
- よくある間違いとして「give」と「give in」の区別がつかなくなるケースがありますが、意味が変わるので意識して発音しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「give」という基本動詞なのでスペルミスは少ないですが、「gave in」と過去形にするときに「give in」のままにしないように注意が必要です。
- 「give up」と混同しないように注意。
- 「give up」は「完全にやめる」「放棄する」
- 「give in」は「譲歩して先へ進む」「屈服する」
- 「give up」は「完全にやめる」「放棄する」
- TOEICや英検などでも頻出の句動詞です。特に長文読解で「譲歩したのか、放棄したのか」によって文脈が変わるので注意して読み取る必要があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「give in」は「譲歩して中へ入る(give + in)」イメージで連想しましょう。「気持ちが中に入る=鹿児島弁で“しょがない”みたいに折れる」という感じを思い浮かべると覚えやすいかもしれません。
- あるいは、バリアを張っていたのに、最終的に「IN(内側)へ入り込まれる」イメージを持つと、「屈する」感覚がつかみやすいです。
- 「give up」は「完全に放棄」、でも「give in」は「闘い続けるけど最終的に相手を受け入れる」という違いで定着させると忘れにくくなります。
以上が「give in」の詳細な解説です。自分が本当に折れてもいいのかどうか慎重に考えながら、時には「give in」してみるのも円滑なコミュニケーションのための一つの手段かもしれませんね。
意味のイメージ

意味(1)
【句動】降参する,屈服する,折れる