元となった辞書の項目
something about
《do ~》...の問題を解決するためにどうにかする, ...を何とかする, ...に対処する / 《there is ~ 》何となくだけれど...と思う, Oは何となくCな気がする《C about O》
解説
1. 基本情報と概要
英語表現: “something about”
品詞: フレーズ(「something」=不定代名詞 + 「about」=前置詞)
意味(英語・日本語)
- 英語: “Something about” indicates an indefinite or vague quality or detail related to a person, thing, or situation, often implying that there is an aspect you cannot fully define or explain.
- 日本語: 「~についての何か」「~には何かしらの特徴がある」「~するときの漠然としたポイント」などを表します。はっきりと言い切れない、あるいは説明しづらい要素を曖昧に示すときに使われる表現です。
「Something about him bothers me.(彼には何か気になる点がある)」のように、対象に対する漠然としたニュアンスを伝えるときに使われます。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- A1(超初心者)では各単語を個別に学んでいる段階
- A2(初級)を過ぎて、フレーズで使いこなす段階
- B1(中級)ではこうした日常的なフレーズを柔軟に使えるようになる
活用形
- “something” は不定代名詞のため活用形はありません。
- “about” は前置詞で、形が変化しません。
他の品詞への変化例
- “Somebody said something (代名詞) strange (形容詞).”
- “He is about (副詞) to leave.”
- この“about”は副詞として「今まさに~しようとしている」を表す用法です。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成: 「something(不定代名詞) + about(前置詞)」
- “some” + “thing” が合わさった “something” は「何か」を示す不定代名詞。
- “about” は「~について」「~に関して」を表す前置詞。
- “some” + “thing” が合わさった “something” は「何か」を示す不定代名詞。
- 詳細な意味: 「はっきりとつかめない何かの要素」や「~についての、不確定な情報・雰囲気」を指す。
派生語や類縁表現
- “something like” → 「~のような何か」
- “something of” → 「~の要素をもった何か」
- “anything about” → 「~について何か(あるか?)」という疑問形などに使いやすい
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- “There’s something about him.”
- (彼には何かしらの特徴がある。)
- (彼には何かしらの特徴がある。)
- “I heard something about that.”
- (それについて何かを耳にしたよ。)
- (それについて何かを耳にしたよ。)
- “Something about this feels wrong.”
- (これについては何かおかしい気がする。)
- (これについては何かおかしい気がする。)
- “Do you know something about the incident?”
- (その出来事について何か知っていますか?)
- (その出来事について何か知っていますか?)
- “There’s something about her smile that’s comforting.”
- (彼女の笑顔には、何か安心感がある。)
- (彼女の笑顔には、何か安心感がある。)
- “Is there something about today’s schedule I should know?”
- (今日のスケジュールで知っておくべきことはありますか?)
- (今日のスケジュールで知っておくべきことはありますか?)
- “Something about the way he spoke bothered me.”
- (彼の話し方には何か気になるものがあった。)
- (彼の話し方には何か気になるものがあった。)
- “I recall something about a deadline next week.”
- (来週の締め切りについて何か思い出すんだけど。)
- (来週の締め切りについて何か思い出すんだけど。)
- “Could you clarify something about your proposal?”
- (あなたの提案について何か確認させてもらえますか?)
- (あなたの提案について何か確認させてもらえますか?)
- “Something about her cooking is always special.”
- (彼女の料理には何か特別なものがある。)
3. 語源とニュアンス
- 語源:
- “something” は古英語の “sum thing” が由来で、「ある(sum)」+「物(thing)」を意味します。
- “about” は古英語の “abutan”(「~の周りに」、転じて「~に関して」)に由来します。
- “something” は古英語の “sum thing” が由来で、「ある(sum)」+「物(thing)」を意味します。
- ニュアンス:
- 相手には明確に示せない、しかし気になる特徴や要因を指し示すときに使われます。
- 口語でも文章でも広く使われ、カジュアルからフォーマルまで幅広く対応できます。ただし「曖昧さ・漠然とした感じ」を伝えるので、フォーマルなビジネス文書では「Something about ~」だけでは不明瞭と感じられる場合もあります。
- 相手には明確に示せない、しかし気になる特徴や要因を指し示すときに使われます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文:
- “There’s something about + [名詞/人/物/事] ...”
- (~には何かがある)
- “I heard something about + [名詞/事柄] ...”
- (~について何かを聞いた)
- “There’s something about + [名詞/人/物/事] ...”
フォーマル/カジュアル:
- 口語・日常の会話で頻繁に使われる。
- ビジネスメールや正式な文書では、もう少し明確に “some specific issue about ~” のように具体的に書くのが好まれます。
- 口語・日常の会話で頻繁に使われる。
可算/不可算・他動詞/自動詞の使い分けなど
- “something” は不定代名詞、可算・不可算の区別がない特殊な形。
- “about” は前置詞なので、目的語(~について)が必ず続きます。
- “something” は不定代名詞、可算・不可算の区別がない特殊な形。
5. 実例と例文
日常会話(3例)
- “There’s something about your new haircut that looks really cool.”
- (あなたの新しい髪型、何かすごくカッコいいね。)
- (あなたの新しい髪型、何かすごくカッコいいね。)
- “I just love this café. There’s something about the atmosphere here.”
- (このカフェが大好きなんだ。ここには何か独特の雰囲気があるんだよね。)
- (このカフェが大好きなんだ。ここには何か独特の雰囲気があるんだよね。)
- “Did you hear something about the party next week?”
- (来週のパーティーについて何か聞いた?)
ビジネス(3例)
- “I recall something about a policy update coming soon.”
- (近いうちにポリシーが更新されるっていう話を聞いたような気がします。)
- (近いうちにポリシーが更新されるっていう話を聞いたような気がします。)
- “There’s something about our marketing strategy we should reconsider.”
- (私たちのマーケティング戦略について何か見直すべき点があります。)
- (私たちのマーケティング戦略について何か見直すべき点があります。)
- “Could you clarify something about the budget for next quarter?”
- (次の四半期の予算について、何か確認したいことがあるのですが。)
学術的な文脈(3例)
- “I remember reading something about this theory in a journal article.”
- (この理論について、どこかの学術論文で読んだ覚えがあります。)
- (この理論について、どこかの学術論文で読んだ覚えがあります。)
- “There’s something about this experimental result that seems inconsistent.”
- (この実験結果には何か不整合があるように思われます。)
- (この実験結果には何か不整合があるように思われます。)
- “We need more data to understand something about the underlying mechanism.”
- (根底にあるメカニズムについて何か理解するには、もっとデータが必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語:
- “something regarding” → 「~に関して何か」
- “regarding” はややフォーマル。
- “regarding” はややフォーマル。
- “something on” → 「~に関する何か」
- より口語的・カジュアル。
- より口語的・カジュアル。
- “something related to” → 「~に関連する何か」
- 明確に関連性を示す表現。
- 明確に関連性を示す表現。
- “something regarding” → 「~に関して何か」
- 使い方の違い:
- “something about” は「ぼんやりとした要素」を含む曖昧なニュアンス。
- “something regarding” はよりフォーマルで、ビジネスや公式文書に向く。
- “something on” は「このトピックについて何か」問いかけに使われやすい。
- “something about” は「ぼんやりとした要素」を含む曖昧なニュアンス。
- 反意語:
- “nothing about” → 「~について何もない」
- ただし「反意語」というよりは否定形で「何も~について知らない」といったニュアンス。
- “nothing about” → 「~について何もない」
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- アメリカ英語: [ˈsʌmθɪŋ əˈbaʊt]
- イギリス英語: [ˈsʌmθɪŋ əˈbaʊt]
- アメリカ英語: [ˈsʌmθɪŋ əˈbaʊt]
- アクセント:
- “something” の第1音節「some-」にやや強勢が置かれ、“about” は第2音節「-bout」に強勢。
- “something” の第1音節「some-」にやや強勢が置かれ、“about” は第2音節「-bout」に強勢。
- よくある発音の間違い:
- “something” を “some-thin” として /θ/ の音が抜けやすい。
- “about” の /ə/(シュワー)の部分を /æ/ や /eɪ/ と混同しやすい。
- “something” を “some-thin” として /θ/ の音が抜けやすい。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “somehting” や “somthing” などと “something” の中で文字を落としやすい。
- “somehting” や “somthing” などと “something” の中で文字を落としやすい。
- 前置詞の混同
- “something about” と “something of” を混同する場合がある。 “~について” なら “about”。
- “something about” と “something of” を混同する場合がある。 “~について” なら “about”。
- 試験対策
- TOEIC や英検などのリスニング・リーディングで「about」と組み合わせて文意を推測させる問題が出やすい。
- 「ぼんやりとした話題」あるいは「詳細が分からないが何かある」といったシーンで登場しやすい。
- TOEIC や英検などのリスニング・リーディングで「about」と組み合わせて文意を推測させる問題が出やすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「something about」は「はっきりできないけれど、何か気になる」という“もやっとした”イメージ
- 覚え方のコツ:
- “something about X” = “X に関しては何かある” → “どこか引っかかる”イメージ
- 「何か“アバウト(about)”な状態」というごろ合わせで記憶すると、曖昧さを思い出しやすい。
- “something about X” = “X に関しては何かある” → “どこか引っかかる”イメージ
- 勉強テクニック:
- “There’s something about (名詞) ...” の形で例文を自分で作り、少し曖昧な状況を表現する練習をすると覚えやすくなります。
以上が “something about” の詳細な解説です。曖昧さや漠然としたニュアンスを伝えるときに非常に便利な表現なので、日常会話からビジネス英語まで幅広く使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《do ~》...の問題を解決するためにどうにかする, ...を何とかする, ...に対処する
意味(2)
《there is ~ 》何となくだけれど...と思う, Oは何となくCな気がする《C about O》